チェルシー盤石、セインツ巻き返し、ハル・シティ追い込み…プレミアリーグの補強上手クラブに注目!
お金の話はこうなのですが、今回紹介したいのは、「プレミアリーグの移籍市場で、補強上手だったクラブはどこでしょう」というお話です。もちろん、補強はクラブを強くするために行うものなので、本当の成功はシーズンが終わってみないとわかりません。それを承知で、ここでは「見た目」「期待値」で、補強をうまくやり抜けたようにみえるクラブをフォーカス。今後のプレミアリーグ観戦を楽しむための材料にしていただければと考えるわけであります。
私がこの夏、手ごたえのある補強ができたとみているのは、プレミアリーグ上位クラブではリヴァプールとチェルシー。中堅以下に目を移すと、セインツとハル・シティです。チェルシーは、ジエゴ・コスタとセスクはすでにアクセル全開でチームの主力として機能。GKにクルトワを呼び戻し、本職がいなくなった左SBにはフェリペ・ルイス、FWにはドログバとロイク・レミーを入れ、バランスのよさと適材適所という観点ではナンバーワンでしょう。リヴァプールも、チャンピオンズリーグ出場を見据えて、層の薄さを解消。バロテッリ、デヤン・ロブレン、アルベルト・モレノ、ララナ、リッキー・リー・ランバートという即戦力を中心に、スアレスの穴を埋めつつ、弱点を解消する大型補強に成功したのではないかと思われます。
そして、セインツですが、冒頭にお金の話をさせていただいたのは、彼らの補強をみると「70億円の儲けを出しながら、実は強くなったのではないか!?」と思ったからです。なかなか完全対応にはできませんが、セインツの出入りをまとめると、下記のようになります。
★サウサンプトンの入団・退団
GKフレイザー・フォースター(セルティック)
DFアルデルヴァイレルト(A・マドリード) ⇔デヤン・ロブレン
DFガルドシュ(ステアウア・ブカレスト) ⇔カラム・チャンバース
DFバートランド(チェルシー/レンタル) ⇔ルーク・ショー
MFタディッチ(トゥエンテ) ⇔アダム・ララナ
MFサディオ・マネ(ザルツブルグ) ⇔ガストン・ラミレス
FWシェーン・ロング(ハル・シティ) ⇔パブロ・オズバルド
FWペッレ(フェイエノールト) ⇔リッキー・リー・ランバート
⇔ヨス・ホーイフェルト
昨季は相手GKのゴールキックを直接入れられてしまうなど、やや不安定だったGKにイングランド代表を持ってこられたのは大ヒット。ルーマニア代表のガルドシュは未知数ですが、ベルギー代表で、名手ゴディンさえいなければレギュラーだったであろうアトレティコ・マドリードのアルデルヴァイレルトは、クライン、フォンテあるいは吉田麻也から早晩ポジションを奪うでしょう。テクニシャンのタディッチは、若手ウォード=プラウズと既に息の合ったコンビネーションを見せ始めています。
不発だったトラブルメーカー・オズバルドとベテランのランバートを放出し、フェイエノールトでゴールを量産していたペッレと計算できるシェーン・ロングに切り替えたのは、どうみてもプラスです。締め切り間際に獲得したセネガル代表のサディオ・マネは、ゴールシーンの映像しか見ておりませんが、サイドアタッカーもCFもできるタイプで、好不調の波が激しいガストン・ラミレスよりは使いやすい選手のようです。新メンバーが早期にフィットすれば、エヴァートンと競り合うぐらいの順位にいてもおかしくありません。
そして、ハル・シティは、移籍市場最終盤に怒涛の追い込みをみせました。「ヨーロッパリーグで敗退したばかりのクラブが、いきなりどうしちゃったの!?」とびっくりしましたが、トッテナムから獲ったDFドーソンはすぐにでもチームに貢献してくれるでしょう。パレルモからきたウルグアイ代表のストライカー、アベル・エルナンデスはまだまだ潜在能力が開花しきっておらず、ガストン・ラミレスとベナルファも活躍するゲームと不発のときの差が激しいのは不安ですが、長期離脱したスノッドグラスの穴が埋まるのはもちろん、課題だった得点力は間違いなく上がるでしょう。
★ハル・シティの入団・退団
■主な入団
→DFハリー・マクワイアー(シェフィールド・ユナイテッド)
→DFマイケル・ドーソン(トッテナム)
→MFロバート・スノッドグラス(ノリッジ)
→MFジェイク・リヴァモア(トッテナム)
→MFガストン・ラミレス(サウサンプトン)
→MFハテム・ベナルファ(ニューカッスル)
→MFモハメド・ディアメ(ウエストハム)
→FWアベル・エルナンデス(パレルモ)
→FWトム・インス(クリスタル・パレス)
■主な退団・放出
←FWマット・フライアット(ノッティンガム・フォレスト)
←FWシェーン・ロング(サウサンプトン)
←ジョージ・ボイド(バーンリー)
いかがでしょうか。セインツは、来季にはポチェッティーノ時代よりも確実に強くなるでしょう。ハル・シティは空振りの可能性なきにしもあらずです。プレミアリーグを愛するみなさんは、自分の応援しているクラブのゲームを観るというのが基本だと思いますが、お時間があれば、セインツやハル・シティが上位と戦ってる試合を観るのもおもしろいのではないでしょうか。(トビー・アルデルヴァイレルト 写真著作者/Paul Blank)
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
リバプールサポーターからするとウォード・プラウズとタディッチは恐ろしかったですね。ハルシティは新加入の選手よりもスノッドグラスが怪我で離脱していないというほうが安心していられるのは私だけでしょうか?
自分はセンイツより、ハル派かな。
オランダから来たストライカーは綺麗に2極化するので、計算出来ません (もしかしたら、オランダから来た監督も⁉︎)。ロングは確かに仕事しますね。プレミア経験者が少なく、DFラインがガラリと変わるので、守備は去年程安定する事はないと思います。ハルは去年の冬の移籍から、上手くやってますね。降格寸前から、カップタイトルを掴みかけるところまで行きました。更に面白いチームになりそうな予感。でも、前線は癖のある選手が多いかな…。
ユナイテッドに比べれば、ハルは可愛いものです。この記事を見たタイガースファンは、「CLに出られないクラブがいきなりどうしちゃったの⁉︎ 」と言い返すかも (笑)
Joeさん>
ああ、いえいえ、「負けたくせに」と批判めいたことをいってるわけではありません。ヨーロッパにいくことが決まって補強にドライブをかけるクラブはありますが、いけなかった場合は抑えたり、ほどほどで締めるのが一般的だからです。特段、サッカーが悪いわけでもないのにEL予選終わった後に大量補強は珍しいな、と。
リバサポさん>
スノッドグラスはやっかいでしたからね…。戻ってきたら、さらに嫌なチームになります。
開幕戦を終えて思った事は、「セインツがまとまる前に当たって良かったな」という事でした。
しっかり解説してもらって、セインツが手強かった理由が良く分かりました。
これからこのメンバーが連携取れるようになってくと恐いですね。
しかも残ってるのはAWAYの試合だし・・・。
あと、ハルに加入したアベル・エルナンデスとトム・インスはちょっと注目してみようと思ってます。
初コメントです。
セインツは三列目のシュナイダルラン、ワニャマを残せたのが大きい気がします。
また、ロングの獲得は大きいですね。
データが無いのであくまで主観的な印象でしかないのですが
気になる点はショーに比べて、バートランドの攻撃面での貢献が少ない事、
獲得選手にプレミア経験者が少ない事ですかね。
あとペッレは気性の荒さが気になります。
私の予想は10位-12位の間ですかね。
ハルはロングの穴をどう埋めるかが課題かと。イエラビッチは安定して活躍してくれそうですが新加入の選手がどれだけ、活躍してくれるかですかね。
しかし、ベナルファ、ラミレスと優秀なアタッカーとスパーズのレギュラークラスのドーソンを獲得できたので全体的にはプラスの印象です。イエラビッチの怪我さえなければ、8-10位いくと思います。
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プレミアリーグ大好き!さん>
なるほど。私はセインツはトップ10入りと読んでます。ハル・シティの前線は、うまくはまればアベル・エルナンデスがシェーン・ロングの倍以上の結果を出すこともあると思います。とはいえ、こっちが11~12位ですかね…。
プレミアリーグ大好き!さん>
なるほど。私はセインツはトップ10入りと読んでます。ハル・シティの前線は、うまくはまればアベル・エルナンデスがシェーン・ロングの倍以上の結果を出すこともあると思います。とはいえ、こっちが11~12位ですかね…。