何と一昨年の3倍⁉ 2016年に3年契約で1兆円を突破する、天井知らずのプレミアリーグ放映権料!
ところが、今回のニュースを聞いてびっくり。プレミアリーグが発表した、2016年~19年の国内向けテレビ放映権料は、何と総額51億3600万ポンド(約9360億円)!現在より、さらに1.7倍という数字です。「BBC」は、売却先は「スカイスポーツ」と「BTスポーツ」だと報じており、「スカイスポーツ」が126試合放送で41億7600万ポンド、「BTスポーツ」は42試合放送で9億6000万ポンド。高騰した最大の理由は、「視聴率が見込めるランチタイムキックオフのゲームを買い占めようと、スカイスポーツが無理をしたから」だそうです。新たに開催されるフライデーナイトの試合も、「スカイスポーツ」が放送することに決まったとのこと。1シーズンあたりの放映権料はアメリカのNBAと並ぶそうで、NFLというさらに上をいく存在もあるようですが、アメリカとイギリスの人口の差や、テレビ局数の違いを考えると、プレミアリーグの総額はえらい数字です。
これに加えて、海外向けの放映権料が20億ポンド強(約3700億円)となるので、総額は1兆3000億円。ちなみに、ドイツの「ビルド」紙によると、同じくリーグ一括管理をしているブンデスリーガにおける2016-17シーズンの放映権料は、8億3500万ユーロ(約1170億円)。3倍すると3500億円で、プレミアリーグは、何とドイツの3.7倍です。
さて、この巨額の放映権料が、どういう形でプレミアリーグの各クラブに分配されるかですが、大まかにいえば、「半分は均等分配、25%は実際の放映試合数による傾斜分配、25%は順位に応じた傾斜分配」。詳細については、以前の記事「大爆発のプレミアリーグ放映権料」をご覧いただくとして、簡単にいえば、「最下位のクラブでも相当額が入ってくる仕組み」なのです。ちなみに、昨季の分配額は、放映権料収入1位のリヴァプールが当時のレートで約166億円、最下位のカーディフが約106億円。バイエルン・ミュンヘンは約51億円で、プレミアリーグの最下位の半分以下です。プレミアリーグの中堅・下位クラブに、カンビアッソやボージャン・クルキッチ、ジャッケリーニといった強豪国の代表クラスがいる理由が、何となくおわかりいただけますでしょうか。
今回、全体の額がさらに上がることで、各クラブが得られる分配金は50%UPになるといわれています。昨季の額に掛け合わせると、1位で約250億円、降格するクラブでも160億円ほどのお金が入ってくることになります。100億円規模の企業において、突然50億円の利益純増など、どこの業界を探してもなかなかない話です。FFPなどどこ吹く風とばかりに、選手を買い漁ろうとするオーナーも何人か出るかもしれません。
この数字を見て、ツッコミを入れたのはガリー・ネビル、ジェイミー・キャラガーといった評論家の方々です。彼らの主張は、「放映権料でこれだけ入ってくるなら、高すぎるチケット代を下げてくれ」。キャラガー氏は、「とりわけアウェイのサポーター向けのチケット代は、改善すべき」とコメントしています。素晴らしい!ぜひ、安くしてほしいですね。うちの相方はグーナーですので、1ヵ月イギリスじゅうを回って、チケット代がいちばん高いエミレーツを中心に4つ5つ試合を観ようものなら、それはもう大変な出費です(2月末から1ヵ月、おひとりで行かれるそうです。期間中、現地からのスタジアムレポートを掲載しますので、乞うご期待!いくらかかることやら…)。そうそう、スカパーの視聴料のほうは、ぜひ据え置きでお願いいたします。
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スカパーオンデマンド・プレミアリーグ視聴無料になったら納得です。
ゆうまさん>
それはありですね!