2021.04.10 チームの話題(全体・他クラブ)
痛恨の決勝ゴールは92分…スコット・パーカーのフラムが降格に近づいている理由。
試合開始から、92分。ファビオ・シウヴァが縦パスを出したとき、0-0のゲームに決着がつくとは思えませんでした。ドリブルを始めたのはアダマ・トラオレ、マーカーはヨアキム・アンデルセン。今季プレミアリーグNo.1のドリブル成功130回を誇るウインガーは、ここまで29試合に出場しながら未だノーゴールです。最初のタッチでボックス右に入りましたが、ゴールに対して角度が厳しく、中央にクロスを入れるのがセオリーです。ところが、シュートの精度に難がある37番は迷わず右足一閃。ニアをケアしていたはずのアレオラは触れず、ウルヴスがついに勝ち越しました。
前半終了間際に、ウィリアン・ホセの完璧なヘディングによる先制点をポデンセの微妙なオフサイドで取り上げられたアウェイチームに、2度めの取り消しを喰らう要素はありません。90分までは怖くなかった快足ドリブラーが、最後に覚醒。ベンチで戦況を見つめていたスコット・パーカー監督は、シュートが決まった瞬間うつむき、微動だにしません。シュート数は14対7とホームチームが上回っており、勝てない試合ではありませんでした。
「今シーズン、私たちはノックアウトされるようなパンチを何度も喰らったが、彼らにはそれはなかった。これまで、いくつかのビッグチームを打ち負かしてきた。アーセナル戦も、その後のゲームも必勝になったけど、われわれはやれるはずだ」
「私が怒っていると思うかもしれないが、このチームを率直に信じている。私に染みついているのは勝利への渇望、奮闘、そして闘争であり、チームは今夜それを示してくれた。それはシーズンを通して持ちえた素晴らしい下地で、重要なのは闘争する気持ちを呼び起こすことだ」(スコット・パーカー)
敗れたフラムの勝ち点は26、17位ニューカッスルは29。両者の順位は1試合でひっくり返りますが、フラムのほうが消化試合数が2つも多く、残り6試合のうち3つはアーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドです。2シーズン前に19位で降格の憂き目に遭ったウェストロンドンのクラブは、今回も1年でプレミアリーグに別れを告げることになりそうです。
リヴァプールに1勝1分と勝ち越し、レスターをアウェイで屠ったしぶといチームには、トップクラブで戦った経験がある選手が揃っています。ライプツィヒからローンで連れてきたアデモラ・ルックマン、ベンフィカで頭角を現したイヴァン・カヴァレイロ、マルセイユから獲得したアンドレ=フランク・ザンボ・アンギッサ、ユーヴェでプレイしたことがあるレミナ。ロフタス=チークとオラ・アイナはチェルシーユース出身で、トシン・アダラビオヨはマン・シティユースの元キャプテン、テテとアンデルセンは昨季までリヨンに在籍していました。これだけのメンバーがいながら、彼らはなぜ低迷しているのでしょうか。
32試合で42失点の守備は、健闘といっていいでしょう。368回のインターセプトは、今季プレミアリーグでTOPです。最大の課題は、得点力。シュート数368本はリーグ8位、しかし24ゴールはシェフィールド・ユナイテッドに次ぐ下から2番めです。トップスコアラーのボビー・リードはわずか5ゴール。セットピースから4ゴールはリーグ最少で、PK成功2本を下回るのはハマーズのみとなっています。31試合のうち、15試合がノーゴール。ドロー11試合に加えて、1点差の敗戦が10試合もあり、あとひとつ決まっていればという惜しい勝負ばかりでした。
ライバルのニューカッスルも、ウェストハム、リヴァプール、アーセナル、レスター、マンチェスター・シティと続く強豪5連戦を残しており、残留争いは予断を許さない展開ではあります。しかし、あちらが直近5試合を4分1敗と勝ち点を重ねているのに対して、こちらは4連敗中で、逆転を主張できる材料はありません。このままあっさり終わるのか、最後に意地を見せるのか。40歳の指揮官が率いるアグレッシブなチームを、もうしばらく見ていたいと思うのですが…。(スコット・パーカー 写真著作者/Nick)
前半終了間際に、ウィリアン・ホセの完璧なヘディングによる先制点をポデンセの微妙なオフサイドで取り上げられたアウェイチームに、2度めの取り消しを喰らう要素はありません。90分までは怖くなかった快足ドリブラーが、最後に覚醒。ベンチで戦況を見つめていたスコット・パーカー監督は、シュートが決まった瞬間うつむき、微動だにしません。シュート数は14対7とホームチームが上回っており、勝てない試合ではありませんでした。
「今シーズン、私たちはノックアウトされるようなパンチを何度も喰らったが、彼らにはそれはなかった。これまで、いくつかのビッグチームを打ち負かしてきた。アーセナル戦も、その後のゲームも必勝になったけど、われわれはやれるはずだ」
「私が怒っていると思うかもしれないが、このチームを率直に信じている。私に染みついているのは勝利への渇望、奮闘、そして闘争であり、チームは今夜それを示してくれた。それはシーズンを通して持ちえた素晴らしい下地で、重要なのは闘争する気持ちを呼び起こすことだ」(スコット・パーカー)
敗れたフラムの勝ち点は26、17位ニューカッスルは29。両者の順位は1試合でひっくり返りますが、フラムのほうが消化試合数が2つも多く、残り6試合のうち3つはアーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドです。2シーズン前に19位で降格の憂き目に遭ったウェストロンドンのクラブは、今回も1年でプレミアリーグに別れを告げることになりそうです。
リヴァプールに1勝1分と勝ち越し、レスターをアウェイで屠ったしぶといチームには、トップクラブで戦った経験がある選手が揃っています。ライプツィヒからローンで連れてきたアデモラ・ルックマン、ベンフィカで頭角を現したイヴァン・カヴァレイロ、マルセイユから獲得したアンドレ=フランク・ザンボ・アンギッサ、ユーヴェでプレイしたことがあるレミナ。ロフタス=チークとオラ・アイナはチェルシーユース出身で、トシン・アダラビオヨはマン・シティユースの元キャプテン、テテとアンデルセンは昨季までリヨンに在籍していました。これだけのメンバーがいながら、彼らはなぜ低迷しているのでしょうか。
32試合で42失点の守備は、健闘といっていいでしょう。368回のインターセプトは、今季プレミアリーグでTOPです。最大の課題は、得点力。シュート数368本はリーグ8位、しかし24ゴールはシェフィールド・ユナイテッドに次ぐ下から2番めです。トップスコアラーのボビー・リードはわずか5ゴール。セットピースから4ゴールはリーグ最少で、PK成功2本を下回るのはハマーズのみとなっています。31試合のうち、15試合がノーゴール。ドロー11試合に加えて、1点差の敗戦が10試合もあり、あとひとつ決まっていればという惜しい勝負ばかりでした。
ライバルのニューカッスルも、ウェストハム、リヴァプール、アーセナル、レスター、マンチェスター・シティと続く強豪5連戦を残しており、残留争いは予断を許さない展開ではあります。しかし、あちらが直近5試合を4分1敗と勝ち点を重ねているのに対して、こちらは4連敗中で、逆転を主張できる材料はありません。このままあっさり終わるのか、最後に意地を見せるのか。40歳の指揮官が率いるアグレッシブなチームを、もうしばらく見ていたいと思うのですが…。(スコット・パーカー 写真著作者/Nick)
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