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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグの「今」が見える…公式サイト発表の「パス&チャンスメイク本数ランキング」!

プレミアリーグ公式サイトが、パスやドリブルの成功本数など、第8節までの各種データを発表しています。これを見るだけでも、2015-16シーズンがいかに混戦となっているかが窺えます。チャンスメイク数、さらにビッグチャンスを創った数の両方で上位に名前を連ねているのは、アーセナルのエジル、カソルラのコンビと、プレミアリーグ6位に食い込んでいる好調ウェストハムの司令塔パイェ。開幕戦でアーセナルに完勝する波乱の原動力となったパイェは、速攻につながるロングボール、DFラインの隙を突くキラーパス、セットプレーとオールラウンド。自らも4ゴールを決めており、トータル17ゴールを数えるウェストハムの過半のゴールに絡んだ計算となります。プレミアリーグMVPを今決めようという話になれば、得点王ランキングTOPのジェイミー・ヴァーディと並んで、コンスタントに活躍している本命のひとりとしてノミネートされることになるでしょう。

エジルとカソルラで60回のチャンスを創ったアーセナルのゴール数は、19発のマンチェスター・シティ、17発のレスター、ウェストハムに大きく引き離された13です。ビッグチャンス創出部門ではエクトル・ベジェリンがTOPとなっており、これらの数字からはアーセナルがいかに多くのチャンスを創っているか、いかに多くのチャンスを外しているかがわかります。チャンスメイクが多いランキングで4位に入っているエデン・アザールは、ドリブル成功数でも上位に入っているものの、チェルシー低迷の戦犯のひとりとして名前を挙げられています。彼に昨季プレミアリーグMVPに選ばれた凄さが感じられないのは、ペナルティエリアまではボールを運べるものの、そこからフィニッシュにつなげられていないからでしょう。チェルシーからは、アザールだけでなくセスクがパス成功本数やファイナルサードへの供給で上位にランクイン。それにも関わらず、ウィリアンのFKばかりが目立っているのは、彼らに組織的な崩しが少なく、ペナルティエリア付近に入ってからはいい形でシュートに持ち込めていないのだと思われます。

チャンスメイク数ランキング
1位/33回 パイェ(ウェストハム)
2位/31回 エジル(アーセナル)
3位/29回 カソルラ(アーセナル)
4位/28回 アザール(チェルシー)
5位/25回 タディッチ(サウサンプトン)

ビッグチャンス数ランキング
1位/6回 ベジェリン(アーセナル)
2位/5回 カソルラ(アーセナル)、パイェ(ウェストハム)
4位/4回 エジル(アーセナル)、ロス・バークリー(エヴァートン)、
     シェルヴィ(スウォンジー)、マフレズ(レスター)、マネ(サウサンプトン)

チャンスメイク部門で上位にいるのは、試合を観ていると明らかに目立っている選手ばかりです。イングランド代表でも好調で、昨季とは別人のようなプレイを見せているロス・バークリー、代表に新しい風を吹き込んでくれそうなシェルヴィ、調子が上がってきたマネとタディッチ、ヴァーディとともにレスターの速い攻撃を支えているマフレズは、これからもプレミアリーグ上位クラブを苦しめる存在となるはずです。

パス成功本数ランキング
1位/652本 カソルラ(アーセナル)
2位/631本 セスク(チェルシー)
3位/563本 サーマン(ボーンマス)
4位/546本 フェルナンジーニョ(マンチェスター・シティ)
5位/497本 ラムジー(アーセナル)
6位/485本 ブリント(マンチェスター・ユナイテッド)

ファイナルサードへのパス供給本数ランキング
1位/147回 セスク(チェルシー)
2位/112回 ドリンクウォーター(レスター)
3位/109回 ギャレス・バリー(エヴァートン)
4位/107回 シェルヴィ(スウォンジー)
5位/101回 シュマイケル(レスター)

パス成功部門を見て「やはり」と思ったのは、フェルナンジーニョ、ギャレス・バリー、ダレイ・ブリント。特にフェルナンジーニョは、ヤヤ・トゥレに負けずに攻撃への関与度が高く、マンチェスター・シティのスタートダッシュを支えた立役者だと思います。今季大補強をかけたマンチェスター・ユナイテッドのセントラルMFの名前がないのは、シュナイデルラン、シュヴァインシュタイガー、キャリックの3人で2つのポジションをまわしているからでしょう。おもしろいのは、GKシュマイケルと中盤で汚れ役に徹しているドリンクウォーターがファイナルサード供給部門の上位に入っているレスターですね。後方から一発で最前線にパスが通り、速いヴァーディと巧いマフレズが決めるというのがレスターの基本形です。ボーンマスのサーマンは、安心と信頼のサウサンプトン育成ブランド。29歳のいぶし銀の奮闘は、クラブをプレミアリーグ残留に導けるでしょうか。

ドリブル成功数ランキング
1位/33回 マフレズ(レスター)
2位/27回 アザール(チェルシー)
3位/24回 アレクシス・サンチェス(アーセナル)
4位/22回 ザハ(クリスタル・パレス)
5位/21回 ロス・バークリー(エヴァートン)、マネ(サウサンプトン)

いちばん説明が不要なのが、ドリブル成功数ランキングでしょう。左サイドから中に斬り込んでくるアレクシス・サンチェスとアザールはおなじみの顔ぶれ。右から中に入るマフレズ、縦に速いザハ、縦も中も左右もなく神出鬼没のサディオ・マネと、その特徴はさまざまです。プレイを観ると、ペドロを諦めたマンチェスター・ユナイテッドが、マネ獲得にはこだわり続けた理由がわかります。パスもドリブルも質が高いロス・バークリーが今の調子をキープできたら、クロップ監督もライバルより上にいくのに相当苦労するのではないでしょうか。以上、プレミアリーグ8節までのチャンス・パス・ドリブル本数ランキングでした。好調な中堅クラブのどこがいいのかがひと目でわかる、おもしろいランキングですね。

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“プレミアリーグの「今」が見える…公式サイト発表の「パス&チャンスメイク本数ランキング」!” への2件のフィードバック

  1. a より:

    ザハがランクインしたのが個人的にすごく嬉しかったです。
    ビッグクラブからまた声がかかるようにパレスでがんばってほしいです。

  2. makoto より:

    aさん>
    ザハ、いいですよね。ゴールライン際までえぐるドリブルが好きです。

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