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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マン・シティ、アーセナルと連戦のレスター。プレミアリーグ優勝を巡る9日間バトルを見逃すな!

本日からバレンタインデーまでの9日間は、プレミアリーグの優勝争いの行方を左右する重要な対戦が目白押しです。本日は、ランチタイムキックオフでマンチェスター・シティとレスターの首位決戦が開催され、3位トッテナムはワトフォードとのホームゲーム。日曜日には、プレミアリーグ4戦勝利なしで4位に落ちてしまったアーセナルが、アウェイでボーンマスと戦います。そして1週間後のプレミアリーグ26節では、エミレーツに戻ったアーセナルがレスター。トッテナムは、マンチェスター・シティの本拠地エティハドに乗り込んで必勝のシックスポインターです。まずは、これらの結果によって上位の状況がどう変わるのか、星勘定をしてみましょう。

レスターにとっていちばんいいのは、自らがマンチェスター・シティとアーセナルに勝ち、ワトフォードに敗れたトッテナムがマン・シティをアウェイで撃破するというシナリオです。この場合は「レスターと2位トッテナムあるいはアーセナルとの勝ち点差は8」。クラウディオ・ラニエリ監督は、プレスルームに顔を出した際には今まで以上にプレミアリーグ優勝に関する質問を受けるのを覚悟しなければなりません。ピッチの中だけでなく、外においても守備戦術に長けた監督は、のらりくらりとかわすのでしょうが、64歳の老将にとってもプレミアリーグ制覇は初体験です。大きなアドバンテージを得たとしても、今まで通りのスタイルと平常心をキープするのは簡単なことではありません。

逆に、レスターが連敗すれば、どうなるでしょうか。アーセナルがボーンマスに勝てば、レスターを1ポイント上回る勝ち点51。マンチェスター・シティがトッテナムに勝つと53で首位、負ければ…おお、ワトフォード戦から連勝を飾ったトッテナムの首位という可能性もあります。この場合は、勝ち点1差の中に4チームがひしめく前代未聞の大混戦。3月7日のノースロンドンダービーは、今季プレミアリーグ開幕前には予想できなかった「天王山の戦い」となるかもしれません。

3試合ともドローに終わり、他の試合を上位が順当勝ちした場合は、首位レスター52、マンチェスター・シティ、アーセナル、トッテナムがすべて49で並びます。これはいい。マンチェスター・ユナイテッドは連勝すれば46。同じく2つ勝てば45まで伸ばせるウェストハムを含む6チームの優勝争いとなります。とはいえ、マンチェスター・ユナイテッドにはスタンフォード・ブリッジでのチェルシー戦があり、セインツとノリッジに勝たなければならないウェストハムは、両方ともアウェイゲームです。ホームとアウェイの戦績に引き分けひとつの差しかないハマーズがあっさり連勝するほうが、ファン・ハール監督のチームが優勝争いに復帰する可能性よりも高いかもしれません。まとめると、「レスターが連勝しない限りはカオス続行、ドローが増えれば5位と6位にもチャンス到来」といったところでしょうか。

さて、ここからは上位4クラブについて、それぞれのチーム状態を見てみましょう。よさそうな順に並べると、トッテナム、レスター、マンチェスター・シティ、アーセナルです。直近のアウェイ4連勝を含む5連勝中のスパースは、ただ勝っているだけでなく、5試合の平均ゴール数が3点以上と破壊力抜群。あまり知られていないのですが、2点差以上の敗戦がない今季のトッテナムは、残り15分の手前で負けていた試合はマンチェスター・ユナイテッドとの開幕戦とFAカップ3回戦のレスター戦のみという勝負強さを誇っています。得点力が上がったのは、エースのハリー・ケインに加えてシャドリが調子を上げてきたからです。デル・アリを含む3人が量産体制に入り、ゴールシーンが多彩なチームが連敗することはないと思われます。

最近のプレミアリーグ5試合を3勝2分と負けなしのレスターは、トッテナムとは逆に失点1しかしていない守備が鉄壁です。唯一の失点は、最下位とドローに終わってしまったアストン・ヴィラ戦ですが、これはゲステデの手に当たった後にシュートを打たれ、さらにDFのブロックが弾道を変えてしまった不運なゴール。いずれも2失点だったトッテナムとのFAカップ2試合は、最終ラインにサブの選手を使っており、レギュラーメンバーはボクシングデーのベンテケ以来、1ヵ月以上まともなゴールを奪われておりません。14日に当たるアーセナルは、9月に敵地キングパワーでレスターを2-5で粉砕しているものの、ヴェンゲル監督は、得点力はあれど守備は脆かった秋とは別のチームだと警戒したほうがいいでしょう。欧州で戦っていないとはいえ、負傷者の少なさも彼らの強みです。1月上旬に手術でチームを離れたヴァーディは完全復活を遂げており、ほどよいウインターブレイクだったのかもしれません。主力が軒並み好調をキープしているレスターは、ヌジエ以外にめぼしい負傷者がいないトッテナム以上に万全です。

マンチェスター・シティは、アグエロの復調とイヘアナチョのフィットは好材料ながら、デブライネとヘスス・ナバスの不在とコンパニのコンディションが懸念。最近勝利がなく、エジルの苛立ちとウォルコットやジルーの迷いが目立つアーセナルは、アレクシス・サンチェスとコクランの完全復活までにもう少し時間が必要なようです。カソルラとウィルシャーが当面戻ってこないなかでは、エルネニーがどれだけ早くなじんでくれるかも首位争いに残るためのポイントとなりそうです。

これはおもしろくなってきました!…おもしろくなってきたのですが、チェルシーVSマンチェスター・ユナイテッドという、2008年には欧州の頂点を争ったカードが霞んでいるのは寂しい限りです。今回の対決は、ファン・ハール監督にとっては優勝争いに残るため、ヒディンク監督からすれば欧州へのチケット奪取の可能性を残すためのサバイバルゲームになってしまいました。この試合がドローに終わり、下位と当たるトッテナムとアーセナルが順当勝ちすれば、痛み分け以上の「激痛分け」です。うーん、厳しい。とはいえ、たとえアウェイで昨季プレミアリーグ王者に勝てたとしても、彼我のクオリティに明確な差があるレスターとトッテナムに追いつける気はしません。

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“マン・シティ、アーセナルと連戦のレスター。プレミアリーグ優勝を巡る9日間バトルを見逃すな!” への5件のフィードバック

  1. queen より:

    これからの二試合はアーセナルにとって、今期のターニングポイントになると思います。
    仮に悪い結果ですと、あきらめムードが漂い、4位以内に入れればいいやという空気になってしまう気がします。最低でも勝ち点3、できれば4以上は欲しいところです。
    リーグ優勝を経験しているサンチェスやツェフやエジル達には、思い切りチームを鼓舞してもらって、最高のモチベーションでぶつかっていって欲しいです。

  2. ロビーサベージ より:

    ここまできたらレスターの優勝を見たいですね。彼らのサッカーは見ていて気持ちが良いし、何よりバーディを中心とに伸び伸びプレーしているところが凄く好きです。
    サッカーはお金やタレント力だけじゃないぞっていうのをこれからも見せて欲しいですね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    スパーズはフェルトンゲンというとても痛い離脱者もいますよー

  4. KEISUKE より:

    やった レスター MAN C 撃破 ! 次戦楽しみです。マフレズは
    今日のプレーでまた引き抜き対象として狙われそうです。守備が堅い。最後 岡崎交代後に守備気が抜けて不用意なバックパス等あり ラニエリが後でなんか言うでしょう。マフレズは最高でしたね。プレーが何をやってもなめらかで判断がよくかつ 独断的でなく調和しているのに今日のようなプレーもできる。最高です。

  5. makoto より:

    queenさん>
    今の差を、これ以上広げられてはいけません。今週勝利&来週ドローが最低ラインで、今週勝ち点を落とすようなkじょとがあれば、来週は必勝ですね。

    ロビーサベージさん>
    ヴェンゲルさんが、レスターはお金じゃないということを証明しているとおっしゃってましたね。プレミアリーグファンは、いろんな角度からツッコミを入れていると思われますが(笑)

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ヴィマーがきっちり穴を埋めるのではないかと思ってます。

    KEISUKEさん>
    勝つべくして勝ったゲームでしたね。全員が役割を果たしており、素晴らしい勝利だったと思います。

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