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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

事件なゲーム、感動的な一戦…プレミアリーグ2015-16・心に残るベストマッチ10選!【前篇】

プレミアリーグ2015-16シーズン総括第3弾は、ベストマッチ。それなりに歳を取ってしまい、若い方々のような高性能のメモリー機能を持っていないため、これをやるとなると過去の映像を引っ張ってきて確認する楽しい作業を繰り返すなど大騒ぎでして、「全試合を網羅しましたか」と問われると口ごもってしまいます。私の印象の強さや好みなどが多分に入ったセレクトではありますが、読んだ方々が、当時の興奮を思い出して幸せな気持ちになっていただければと願いつつ、始めさせていただければと思います。

プレミアリーグ全380試合のなかから、「事件なゲーム」「内容が素晴らしかったゲーム」を10試合、選んでみました。それらを紹介させていただく前に、上位クラブの会心の勝利をひとつずつ、挙げてみたいと思います。レスターは、完勝という意味では24節のリヴァプール戦、優勝できる手応えをつかんだベストバウトは3点を先に奪った翌週のマンチェスター・シティ戦でしょう。アーセナルは8節のマンチェスター・ユナイテッド戦、リヴァプールはキャピタルワンカップ決勝のリベンジを翌週に果たしたマンチェスター・シティ戦ですが、ベストのハンコはプレミアリーグではなく欧州の激闘のほうで捺したくなります。前者は、クオリティの高いカウンターサッカーでペップに対抗し、終盤に2発決めて強豪を完封したチャンピオンズリーグのバイエルン・ミュンヘン戦。後者はもちろん、後半の3発で大逆転勝利をおさめたヨーロッパリーグ準々決勝のドルトムント戦です。

トッテナムは、2戦とも微妙なジャッジが話題になってしまった対マンチェスター・シティのダブル達成より、ボクシングの鮮やかなKO勝ちのように6分で3発を叩き込んだマンチェスター・ユナイテッド戦ではないでしょうか。ペジェグリーニ監督のチームは、2節という早いタイミングで昨季王者の歯車を狂わせた3-0のチェルシー戦。ファン・ハール監督のチームは、マルシアルが鮮烈なプレミアリーグデビューを果たしたリヴァプール戦も捨てがたいのですが、ラシュフォードが2発だったアーセナル戦のほうを取りましょう。上位というなら、セインツとハマーズも忘れてはいけません。クーマン監督のチームは、マネがハットトリックと大爆発した36節のマンチェスター・シティ戦よりも、アーセナルを4-0と叩きつぶした年末のゲームでしょうか。ウェストハムは…。ベストマッチ10選は、ここから始めさせていただきます。

■2015年8月9日  プレミアリーグ第1節/アーセナル 0-2 ウェストハム

すべてはここから始まった…中堅クラブの下剋上、新星パイェの自己紹介、ポゼッションを主張するチームの苦戦と、今思えば、プレミアリーグ2015-16シーズンを象徴するものが詰まった試合でした。ウェストハムの2点めは、敵陣でボールを奪ってサラテが放ったミドルシュートでした。この後、今季のプレミアリーグでは、レスターやトッテナムなどショートカウンターを炸裂させるクラブが上位を席巻しました。

■2015年8月29日  プレミアリーグ第4節/チェルシー 1-2 クリスタル・パレス

こんなことは、今までありませんでした。モウリーニョ監督とドクター・エヴァ・カルネイロのトラブルで不穏なスタートとなったチェルシーは、マン・シティに3-0で敗れたものの、前節のWBA戦に勝利。ここから強いチェルシーを見せつけられるのだろうと思いきや、無敵のスタンフォード・ブリッジで追いついた試合を勝ち越されるとは…。ボラシェ、パンチュン、サコが仕掛けるクリスタル・パレスの猛攻には度肝を抜かれました。モウリーニョ監督が退任となってしまった波乱の前半戦の扉を開いた、忘れえぬ一戦です。

■2015年11月29日 プレミアリーグ第13節/マンチェスター・シティ 1-4 リヴァプール

チェルシーを1-3で破ったクロップ監督がさらに強豪に完勝し、今後の彼らには期待できると多くの人が確信した試合。エムレ・ジャンが中盤を仕切り、フィルミーノがプレミアリーグ初ゴール。デヤン・ロブレンが足をつるぐらい走り抜いたレッズが、エティハドで終始主導権を握ったエキサイティングな試合でした。11月29日は、この結果を受けてレスターが初めて首位に立つという記念すべき日でもありました。

■2015年12月26日 プレミアリーグ第18節/リヴァプール 1-0 レスター

内容の濃さでは、今季のプレミアリーグでベストといってもいい試合でした。最終ラインを上げすぎず、縦のボールを使ってカンテとドリンクウォーターから仕事を取り上げ、奪われた直後にプレッシャーをかけてカウンターを封じたクロップ監督のリヴァプールは、シュート24本を放って完勝。守備が強力になってからのラニエリ監督のチームに対して「レスター対策」を成功させた唯一のチームといっていいでしょう。

■2016年2月28日  プレミアリーグ第27節/マンチェスター・ユナイテッド 3-2 アーセナル

シンプソンの退場でレスターが一方的に押される展開とならなければ、ウェルベックの劇的なゴールで幕切れとなったアーセナルVSレスターを入れてもよかったのですが、両者が持ち味を出し合ったプレミアリーグらしいスリリングなゲームということでこちらを選びました。直前のヨーロッパリーグで2ゴールデビューのラシュフォードが、プレミアリーグでも2発デビューしたゲームで、ついつい話題はそこに終始しがちなゲームでしたが、よく見るとおもしろさ満載。マタの的確なゲームメイク、エジルの完璧FKと鮮やかなボレー、アレクシス・サンチェスのセンスあふれるクロス、そして最後はマクネアがベンチにいるのにジェームズ・ワイヤー投入という「奇将」ファン・ハールのマジック炸裂!アーセナル相手にプレミアリーグデビューの選手を4人も使えるのは、彼だけです。結果が2-3と逆でも、私はこの試合をここから外さなかったでしょう。いや、満腹です。

長くなりましたので、この稿は「ベストはゴールの奪い合いとなったあの一戦!プレミアリーグ2015-16・心に残るベストマッチ10選!【後篇】」に続きます。(写真著作者/CFCUnofficial (Chelsea Debs))

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“事件なゲーム、感動的な一戦…プレミアリーグ2015-16・心に残るベストマッチ10選!【前篇】” への2件のフィードバック

  1. スパサポ より:

    リーグ戦が終わって寂しい気持ちでいっぱいです。
    個人的にはスパーズのベストはブリタニアのストーク戦ですかね。
    スパーズの魅力の詰まった試合でした。
    早く来シーズンが開幕してほしいです(笑)

  2. makoto より:

    スパサポさん>
    いや、ホントに。試合観たいですよね。ストーク戦、納得です。私は、やられまくった恐怖とアルデルヴァイレルトの素晴らしさに惚れ惚れしたことから、マン・ユナイテッド戦推しでしたが。

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