2023.12.20 チームの話題(全体・他クラブ)
レスターの再現なるか?ウナイ・エメリ率いるアストン・ヴィラがプレミアリーグを制覇する条件。
2015-16シーズンのミラクルレスターは、17節を終えて11勝5分1敗で38ポイント。今季プレミアリーグのアストン・ヴィラも、12勝2分3敗で38ポイントです。ラニエリ率いる堅守速攻のチームは、クリスマスに首位に立っていました。過去14シーズンのクリスマスリーダーのうち、10チームがトロフィーを獲得しています。
あくまでも机上のお話ではありますが、次節のリヴァプールVSアーセナルがドロー決着となり、ヴィラが最下位シェフィールド・ユナイテッドに勝って首位となれば、8年ぶりにビッグ6を見下ろす優勝チームが誕生する確率が高まるというわけです。「テレグラフ」のジョン・パーシー記者は、2つのクラブには17節終了時点の勝ち点以外にも共通項があると主張しています。
絶対的なストライカー、ジェイミー・ヴァーディーとオリー・ワトキンス。チェルシーで失敗したラニエリと、アーセナルでうまくいかなかったエメリ。前年の2強だったマン・シティとアーセナルを連破して注目度が高まったヴィラに対して、いずれ落ちると見られていたレスターは、2月にリヴァプールとマン・シティに連勝してから本命といわれるようになりました。
「テレグラフ」の似たトコ探しは、やや強引な感があるものの、おもしろい話には乗っかりましょう。ラニエリもエメリも、ベースのフォーメーションは4-4-2(あるいは4-4-1-1)。パスワークを強みとするドリンクウォーターと守備力が高いカンテの2センターに、ドゥグラス・ルイスとブバカル・カマラをオーバーラップさせることができます。
開幕当初はデラートとシュラップをSBに据えていたラニエリ監督は、守備を改善するべくシンプソンとフクスにスイッチしました。直近のエメリは、前年のレギュラーだったアレックス・モレノとマッティ・キャッシュではなく、コンサとディーニュを左右に配しています。結構がんばりましたが、ここまでですね。ヴィラの今後を占ううえでは、むしろ違いのほうが重要でしょう。
大きく異なるのは、背負っている荷物の重さです。プレミアリーグに集中できたレスターに対して、今季のヴィラはヨーロッパカンファレンスリーグとの両立にチャレンジしています。セヴィージャとビジャレアルでヨーロッパリーグを4回制した指揮官は、木曜日と日曜日に戦うサイクルを5月まで強いられた4シーズンは、すべて5位以下のフィニッシュでした。
ラニエリが勝てた理由のひとつは、シュマイケル、ウェズ・モーガン、フート、カンテ、ドリンクウォーター、マフレズ、岡崎慎司、ヴァーディーら主力に長期離脱がなかったこと。既にブエンディアとタイロン・ミングスを失っているエメリは、ラングレ、ティーレマンス、ジェイコブ・ラムジー、ザニオーロ、ジョン・デュランを活用して、欧州を戦わなければなりません。
さらにもうひとつ、レスター優勝の背景として挙げるべきは、前年は最強だったモウリーニョのチェルシーがクラッシュしたことです。エメリが戦う相手は、トレブル達成のペップ・グアルディオラ、デクラン・ライスを加えた今が旬のアルテタ、リヴァプール2.0を推進しているクロップ。ライバルの強さを考慮すると、8年前よりハードルが高いといわざるをえません。
「エメリの奇跡」の条件を整理しましょう。代えが効かないエミ・マルティネス、パウ・トーレス、ドゥグラス・ルイス、ブバカル・カマラ、マッギン、オリー・ワトキンスがフルシーズン稼働すること。アーセナル、マン・シティ、リヴァプールに、後半戦も勝ち越すこと。プレミアリーグで未だ先発がないチャンバースやラングレ、デンドンケルらの戦力化も必須条件でしょう。
今年の2月にレスター、マン・シティ、アーセナルに3連敗を喫した後、プレミアリーグ32試合で22勝5分5敗と快進撃を続けているエメリといえども、トロフィーは難しいのではないかと思います。声を大にして「無理」といえないのは、ラニエリの残像がチラつくからですね。8年前と同様に、シーズン終了後にゴメンナサイといわされるのでしょうか。いや、そんなことは…。
あくまでも机上のお話ではありますが、次節のリヴァプールVSアーセナルがドロー決着となり、ヴィラが最下位シェフィールド・ユナイテッドに勝って首位となれば、8年ぶりにビッグ6を見下ろす優勝チームが誕生する確率が高まるというわけです。「テレグラフ」のジョン・パーシー記者は、2つのクラブには17節終了時点の勝ち点以外にも共通項があると主張しています。
絶対的なストライカー、ジェイミー・ヴァーディーとオリー・ワトキンス。チェルシーで失敗したラニエリと、アーセナルでうまくいかなかったエメリ。前年の2強だったマン・シティとアーセナルを連破して注目度が高まったヴィラに対して、いずれ落ちると見られていたレスターは、2月にリヴァプールとマン・シティに連勝してから本命といわれるようになりました。
「テレグラフ」の似たトコ探しは、やや強引な感があるものの、おもしろい話には乗っかりましょう。ラニエリもエメリも、ベースのフォーメーションは4-4-2(あるいは4-4-1-1)。パスワークを強みとするドリンクウォーターと守備力が高いカンテの2センターに、ドゥグラス・ルイスとブバカル・カマラをオーバーラップさせることができます。
開幕当初はデラートとシュラップをSBに据えていたラニエリ監督は、守備を改善するべくシンプソンとフクスにスイッチしました。直近のエメリは、前年のレギュラーだったアレックス・モレノとマッティ・キャッシュではなく、コンサとディーニュを左右に配しています。結構がんばりましたが、ここまでですね。ヴィラの今後を占ううえでは、むしろ違いのほうが重要でしょう。
大きく異なるのは、背負っている荷物の重さです。プレミアリーグに集中できたレスターに対して、今季のヴィラはヨーロッパカンファレンスリーグとの両立にチャレンジしています。セヴィージャとビジャレアルでヨーロッパリーグを4回制した指揮官は、木曜日と日曜日に戦うサイクルを5月まで強いられた4シーズンは、すべて5位以下のフィニッシュでした。
ラニエリが勝てた理由のひとつは、シュマイケル、ウェズ・モーガン、フート、カンテ、ドリンクウォーター、マフレズ、岡崎慎司、ヴァーディーら主力に長期離脱がなかったこと。既にブエンディアとタイロン・ミングスを失っているエメリは、ラングレ、ティーレマンス、ジェイコブ・ラムジー、ザニオーロ、ジョン・デュランを活用して、欧州を戦わなければなりません。
さらにもうひとつ、レスター優勝の背景として挙げるべきは、前年は最強だったモウリーニョのチェルシーがクラッシュしたことです。エメリが戦う相手は、トレブル達成のペップ・グアルディオラ、デクラン・ライスを加えた今が旬のアルテタ、リヴァプール2.0を推進しているクロップ。ライバルの強さを考慮すると、8年前よりハードルが高いといわざるをえません。
「エメリの奇跡」の条件を整理しましょう。代えが効かないエミ・マルティネス、パウ・トーレス、ドゥグラス・ルイス、ブバカル・カマラ、マッギン、オリー・ワトキンスがフルシーズン稼働すること。アーセナル、マン・シティ、リヴァプールに、後半戦も勝ち越すこと。プレミアリーグで未だ先発がないチャンバースやラングレ、デンドンケルらの戦力化も必須条件でしょう。
今年の2月にレスター、マン・シティ、アーセナルに3連敗を喫した後、プレミアリーグ32試合で22勝5分5敗と快進撃を続けているエメリといえども、トロフィーは難しいのではないかと思います。声を大にして「無理」といえないのは、ラニエリの残像がチラつくからですね。8年前と同様に、シーズン終了後にゴメンナサイといわされるのでしょうか。いや、そんなことは…。
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