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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

PSR違反を咎められて逆ギレしたエヴァートンとノッティンガム・フォレスト、それぞれの言い分。

「ショーン・ダイクは、エヴァートンがプレミアリーグでポジションを維持できるかどうかは、ドミニク・カルヴァート=ルーウィンが得点力を取り戻せるかどうかにかかっていると考えたかもしれない。彼は間違っていた。クラブの運命はフットボーラーではなく、弁護士によって決まる可能性が高い」

「残酷な皮肉だが、ショーン・ダイクがフットボールチームの運営によってコストカットを続けても、膨れ上がる訴訟費用によってプレミアリーグの支出制限を超えてしまうかもしれない」

エヴァートンをいじり倒しているのは、「テレグラフ」のクリス・バスコム記者です。プレミアリーグのクラブにとって、今週の月曜日はライバルとのシックスポインターに匹敵するスペシャルデー。2022-23シーズンの終わりまでの3年でPSR違反があったクラブには、通知が届くことになっていました。

最悪の知らせを受け取ったのは、エヴァートンとノッティンガム・フォレスト。巨額のスタジアム建設費用の利息を払いながら、マクニールやオナナを獲得したエヴァートンは、11月に通達された10ポイントの剥奪について控訴中でした。今回新たに、3年で1億500万ポンドという赤字の許容ラインを超えたと見做されれば、ダブルでペナルティを受ける可能性があります。

一方、2022-23シーズンに総勢30人の補強を敢行したノッティンガム・フォレストは、3年のうち2年をチャンピオンシップで過ごしていたため、支出超過の許容ラインは6100万ポンドとなっていました。ゴールラインを越えていると指摘を受けた2つのクラブは、当然の逆ギレ。それぞれのキレ方をひとことで表現すると、こんな言葉がぴったりです。

エヴァートン「どーせいっちゅーねん!」
ノッティンガム・フォレスト「ちょっとだけやん!」

マージーサイドの主張は、「2022-23シーズンは緊縮財政で、ルール遵守に努めていたと認めてほしい」。彼らの当該年度の純支出額はプレミアリーグで3番目に低く、下にいるのはルートンとブライトンだけです。前年までの赤字で、既に10ポイント剥奪を言い渡されているのに、処罰の対象となった年度の数字を再度適用されて二重の罰を受けるのはたまらんというわけです。

ノッティンガム・フォレストの言い分は「違反している状態だったのは、2ヵ月だけ」。2023年6月までに、ブレナン・ジョンソンを3500万ポンドでブレントフォードに売っていれば彼らはセーフでした。しかし実際はこのオファーを拒否し、デッドラインデーにトッテナムの4750万ポンドを呑んでいます。

無理やり6月に売らず、9月に1250万ポンドの利益を上乗せした自分たちはルールの精神に則っている」と主張するクラブに対して、プレミアリーグの返答は「それは結果論」「ルールはルール」。論点は「2ヵ月をちょっとだけというのか」ですが、「延長戦で絶対追いつくから、0-1じゃなくて1-1にしておいてくれ」といわれたレフェリーがどうするかといわれれば…。

今回の違反は、独立委員会で審議されることになっており、4月に最終決定がなされます。ノッティンガム・フォレストはアレですが、エヴァートンの「一度裁かれた数字による二重のペナルティはルールの欠陥」という指摘は議論の余地がありそうです。それまではひたすら勝ち点を積み上げ、最悪の結末に備えるしかありません。ここからが出番です。カルヴァート=ルーウィン!


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