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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

吉田麻也、サブもやむなし!堅守サウサンプトンのCBコンビが移籍市場で人気沸騰!?

12月になると、1月に再開する移籍市場に向けての話題が盛り上がってまいります。この冬の目玉は、前線や中盤ではなく最終ラインの選手となるかもしれません。マンチェスター・ユナイテッドはプレミアリーグ4節以降でクリーンシート勝利が1度もなく、リヴァプールは13節のサンダーランド戦で初の完封勝利を挙げたばかり。強度が不安な両者に対して、シーズン途中で3バックにスイッチしたチェルシーは枚数が気がかりです。「ザ・サン」は、ジョゼ・モウリーニョ監督が堅守を誇るサウサンプトンの2人のCBに狙いを定めていると報じました。

オランダ代表のヴィルジル・ファン・ダイクとポルトガル代表としてユーロを制したジョゼ・フォンテ。今季プレミアリーグで12失点とトッテナムの次に少ないセインツの守備を支えているのは、マンマークに強いCBコンビと守護神フレイザー・フォースター、そして中盤のロメウです。ファン・ダイクとフォンテが、タックル数やクリア数などの数字で上位に顔を出さないのは、インターセプトとタックルでTOP10にランクインしているロメウが前で止めてくれることが多いからです。

プレミアリーグでしか今季のセインツを観たことがない方は、リーグ戦出場2試合と完全にサブにまわっている吉田麻也を評価しないでしょう。私は、今季の吉田麻也は相当よくやっていると思います。5戦3失点と健闘しているヨーロッパリーグと、3戦連続クリーンシート完勝のEFLカップに全試合出場。水曜日のアーセナル戦では、左サイドをオーバーラップしたバートランドにロングフィードをピタリと合わせ、「まるでピルロ!」と称賛を集めました。あのプレイを目撃した地元サポーターは、昨季のマンチェスター・ユナイテッド戦でマルシアルにバックパスをさらわれたことをディスるのをやめるのではないでしょうか。

ピュエル監督は、「マヤはとてもいい。守備は力強く、テクニックも落ち着きもある。シーズンに入ってから成長しており、パーソナリティーも素晴らしい」とベタほめしており、信頼されているのは間違いありません。しかし、それでも吉田麻也はサブなのです。プレミアリーグでコンビを組む2人があまりにも素晴らしいため、日本代表CBが割って入る隙がないのです。既に直接対決を済ませたモウリーニョ、ペップ、クロップが、ファン・ダイクを欲しがるのも無理はありません。バイリーが1月にアフリカに旅立つ可能性があり、スモーリングとフィル・ジョーンズが安定しないマン・ユナイテッドだけでなく、負傷が多いコンパニが計算できないマン・シティ、マティプの隣が流動的なリヴァプールにとっても、ぴったりはまるパーツです。モウリーニョ監督は、夏にも同郷のジョゼ・フォンテを狙っていると報じられており、プレミアリーグ6位に停滞している現状を打破すべく、本気で獲りにいくかもしれません。

GKと最終ラインが充実しているセインツが、なぜ10位に甘んじているかといえば、攻撃陣が試合数と同じ13ゴールしか決められていないからです。ショットコンバージョンレート(シュートに対するゴール数)は、プレミアリーグ最下位。チャーリー・オースティンはペッレの後釜として6ゴールを重ねており、ネイサン・レドモンドもがんばっていますが、マネが抜けた穴は簡単には埋められません。守備陣ががんばっているうちに、ブファルやシェーン・ロングが調子を上げ、タディッチやバートランドのラストパスを決められるようになれば、2年連続のヨーロッパリーグ出場権獲得が見えてきます。

攻撃力が上がるまでに時間がかかりそうなピュエル新監督のチームは、プレミアリーグ屈指のCBコンビを手離すわけにはいきません。ステケレンブルク、ナサニエル・クライン、デヤン・ロブレン、ルーク・ショー、カラム・チャンバース、ワニャマ、シュナイデルラン、ガストン・ラミレス、サディオ・マネ、ララナ、グラツィアーノ・ペッレと最近数年で主力や若手が大量にチームを離れたセインツは、上位の魔の手を遮ることができるでしょうか。1月の移籍市場の攻防次第で、彼らは上にも下にも行く可能性があります。マンチェスター・ユナイテッドのサポーター目線でいえば、ファン・ダイクとバイリーが並んだらワクワクするのですが、スモーリング、フォス=メンサー、フィル・ジョーンズにがんばってほしい気持ちもあり…。絶対獲ってほしいとも要らないともいえない微妙な気分です。(ジョゼ・フォンテ 写真著作者/Werner100359)

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