イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「優勝はマンチェスター勢」「トッテナムが危ない」…ネビル氏の早すぎる予想とファウラー氏の懸念

大丈夫ですか?ガリー・ネビルさん。移籍市場締め切りまでまだ1ヵ月以上あるこのタイミングで、「来季のプレミアリーグ優勝は、マンチェスター勢のどちらかだろう」とは激しすぎるフライングです。1年前を思い出してください。私もそのひとりでしたが、モウリーニョVSペップという煌びやかな舞台装置に幻惑されて、専門家や記者をはじめとする多くの方が2人の名将の一騎打ちを予想しましたが、結果はロンドン勢のワンツー。マウリシオ・ポチェッティーノ監督のチームの完成度はマンチェスターの2クラブを明確に上回っており、ペップはダークホース扱いだったチェルシーにダブルを喰らっています。

ベルナルド・シウヴァやカイル・ウォーカーを大枚はたいて押さえたクラブと、ロメウ・ルカクにワールドレコード寸前の大盤振る舞いを見せたクラブが威勢がいいのは確かですが、プレミアリーグの順位予想をするには、もう少し材料がほしいところです。「私は昨シーズンもマンチェスターの間で優勝が争われるといった。結局これは間違っていたわけだが、今季こそマンチェスターだろう」。ネビルさん、ファイナルアンサー?

…と、意外と天然な評論家をいじらせていただくのはこのくらいにして、ロビー・ファウラー氏が唱える懸念に話を移したいと思います。「スパーズがマーケットでこの状態を続けるなら、彼らは一気に後退するかもしれない」。レッズのレジェンドがおっしゃるとおり、2年連続でプレミアリーグ優勝を争ったクラブがあまりにも静かです。ファウラーさんが警鐘を鳴らしたきっかけは、カイル・ウォーカーの売却でしょう。マンチェスター・シティが支払った5000万ポンド(約73億5000万円)が高すぎると話題になったディールに対して、ライバルクラブにクオリティの高い選手を差し出すべきではなかったとコメントしています。一方で、トッテナムに関するリアリティのある補強ニュースは「値段が下がるのを待っている」といわれるロス・バークリーのみ。ギンター、スソ、チチャリート、コバチッチなど単発のゴシップを目にすることはあれど、これらの続報はなかなか聞こえてきません。

昨季のプレミアリーグでチェルシーと並んで完成度が高かったチームゆえ、ポチェッティーノ監督が継続性を重視するのはわかるものの、新シーズンに目を向けると、トッテナムは最も懸念材料が多いチームです。ソン・フンミンとラメラの出遅れ、強度は高いが層が薄い最終ラインと両サイド、そして「本拠地ウェンブリー」。プレミアリーグ2016-17シーズンではホワイト・ハート・レーンで17勝2分と無類の強さを誇ったチームですが、よそ行きの空気が漂うフットボールの聖地で同じような戦績を残すのは困難でしょう。

1年前に獲得したフィンセント・ヤンセン、シソコ、エンクドゥがいずれも空回りしながら最後まで優勝を争えたのは、指揮官の采配の素晴らしさに加えて、主力がフル回転してくれたからです。唯一成功した新戦力ワニャマがプレミアリーグ35試合、エリクセンとエリック・ダイアーが36試合、デル・アリ37試合。戦線離脱が2回あったハリー・ケインは8試合の欠場に留まり、30試合29ゴールという獅子奮迅の活躍を見せてくれました。とはいえ、彼らが負傷に見舞われれば、今のスカッドに代役は見当たりません。「昨季のスパーズはケインのケガが少なく、多くの試合で彼を失わなかったのは幸運だった。しかし彼が苦しんだり、負傷した場合はクオリティの高いバックアッパーが必要となる」。ファウラーさんの主張に対する反論は、27試合2ゴールに終わったエールディヴィジ得点王フィンセント・ヤンセンの順応か、あるいはチチャリートのようなタレント獲得か。ハリー・ケイン不在時に前線で暴れてくれたソン・フンミンの留守を預かるサイドアタッカーも、重要な補強ターゲットとなります。

「プレミアリーグのトランスファーマーケットは、より難しいものになっている」。週明けの「スカイスポーツ」が紹介した、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督の言葉です。ピックフォードやマイケル・キーンなど、プレミアリーグでのフル稼働が単年のみの若手獲得に3000万ポンドが飛び交う市場で、2015年1月に500万ポンドで手に入ったデル・アリのような原石発掘は至難の業です。新スタジアム建設を進めるレヴィ会長のクラブは、高くて獲れないのか、高いから獲らないのか、次のデル・アリを追い求めているのか…。エヴァートンの足音が高らかに響き渡る夏、沈黙を続けるトッテナムの立ち回りに注目しましょう。

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“「優勝はマンチェスター勢」「トッテナムが危ない」…ネビル氏の早すぎる予想とファウラー氏の懸念” への2件のフィードバック

  1. tmw より:

    失礼ながら、思わず書かせて下さい。
    マンチェスターの2クラブがここ何年間あり得ない額を市場に投下しましたが、結果はいかがでしょう、、、?
    動かないだけでここまで煽られると尚更来シーズンは燃えますね笑

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    スカッドは控えが欲しいだけだし、焦らなくても良いだけの話なのに気が早いなw

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