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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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2発ゲットのハリー・ケインと冷静沈着なヘンダーソン…イングランドがマルタに0-4圧勝!

8月のプレミアリーグでは決まってノーゴールのスロースターター、ハリー・ケイン。移籍が決まって新天地での活躍が期待されるカイル・ウォーカーとチェンバレン。リヴァプールの浮沈のカギを握るヘンダーソン、マンチェスター・ユナイテッドで今季こそはフルシーズン戦ってほしいフィル・ジョーンズ。ワールドカップ欧州予選グループFで4勝2分と無敗をキープしているイングランド代表が、マルタとのアウェイゲームに臨みました。実力差を考えれば、この試合の興味は勝ち負けではなく、イングランドがどう勝つかです。プレミアリーグで注目の選手たちが揃うサウスゲート監督の11人をチェックしてみましょう。

GKジョー・ハート、DFカイル・ウォーカー、ケーヒル、フィル・ジョーンズ、バートランド。中盤の真ん中にはヘンダーソンとリヴァモア、2列めのスターリング、デル・アリ、チェンバレンが並び、トップにハリー・ケインです。試合開始から、イングランドがマルタを圧倒しています。10分、右から上がったチェンバレンがニアにいたヘンダーソンに流すと、ダイレクトで中央に入った速いラストパスをボレーで狙ったのはデル・アリ。タイミングはぴったりだったものの、ボールは浮いてしまい、イングランドは先制のチャンスを逃します。21分にヘンダーソンが左から蹴ったCKは、フィル・ジョーンズのヘッドがネットを揺らしますが、直前にケーヒルがチャージを取られたようです。24分のヘンダーソンのFKも、ハリー・ケインの頭にぴったりでしたが、昨季プレミアリーグ得点王はコースをコントロールすることができません。

ポゼッションを取り続けるイングランドと、防戦一方のマルタ。前半終了間際に、ハリー・ケインがボックスに入ったチェンバレンにロングフィードを通しますが、切り返しから放った左足シュートはGKの正面です。セントラルMFをやりたがっているといわれるチェンバレンのサイドでのボールタッチを見ていると、クロップ監督は当たり前のようにウイングで起用するのではないかと思います。一方的な展開だった最初の45分を0-0で終わらせたのは、サウスゲート監督も選手たちも不本意でしょう。後半に入って最初の決定機はマルタ。ヘンダーソンをかわして打ったシェンブリのミドルはポストのすぐ脇を抜け、あまり仕事がなかったジョー・ハートを慌てさせます。

53分、ようやくイングランドが先制ゴールを決めました。デル・アリがドリブルをカットされ、こぼれ球を拾ったヘンダーソンが右に展開。チェンバレンから中に戻ったボールをリヴァモアがボックス内に走ったデル・アリに浮かすと、シュートを狙ってコースを見つけられなかった10番は、左で空いていた同僚のストライカーにラストパスを通します。フリーだったハリー・ケインのシュートが飛び出したGKの逆を突き、0-1。イングランドは勢いに乗って追加点を重ねたいところですが、1点を追うマルタがすかさず反撃に入り、57分にはマグリの強烈なミドルがポストの左を襲います。

60分、バートランドのパスを左サイドで受けたハリー・ケインがロングシュートを放つと、GKホッグがセーブ。残り時間が20分となり、サウスゲート監督はデル・アリをヴァーディにチェンジします。2分後、ハーフタイムにスターリングと代わったラシュフォードがニアに走ったヴァーディに浮かしたチャンスは、GKホッグにコースを切られて右足のボレーが枠にいきません。76分のラシュフォードのミドルも、ホッグが確実にセーブ。攻めあぐんでいたイングランドが2点めを奪ったのは、残り時間が5分を切ってからでした。

中盤でヘンダーソンがバートランドにボールを渡すと、コースが空いているのを確認した左SBが思い切りのいいシュート。GKの手前でバウンドするという絶妙なコースを辿ったボールは、きれいに右のサイドネットに吸い込まれました。何事もなかったかのように淡々としていたバートランドは、入るとは思っていなかったのではないでしょうか。91分、ヴァーディが敵陣でインターセプトに成功すると、右にいたハリー・ケインがGKと最終ラインの間に落ちる素晴らしいクロスをフィード。飛び出したGKの手前で先に触ったのは、15分前に入ったウェルベックでした。ふわりと浮いたボールが枠の中に落ち、0-3。さらに2分後、ハーフラインを越えたところにいたラシュフォードが最終ラインの裏にロングフィードを入れると、追いついたハリー・ケインはノーマークでした。イージーなボレーがネットに刺さり、イングランドが0-4で圧勝しました。

プレミアリーグのイングランド人選手たちを観たかったこの試合は、フィニッシュだけでなく長いパスも素晴らしかったハリー・ケインと、中盤をコントロールするヘンダーソンが目を引きました。視野が広いキャプテンがフルシーズン活躍できれば、リヴァプールは優勝争いの一角に食い込めるはず。スパーズと代表のエースは着実にプレイの幅を広げており、次の大舞台では真価を発揮してくれるのではないでしょうか。ウェンブリーで行われる4日のスロバキア戦に勝てば、イングランドのワールドカップ出場は当確です。ラシュフォード、デル・アリ、エリック・ダイアー、マイケル・キーン、バトランド、ピックフォードなど成長し続ける若手が多いイングランドは、ロシアでは楽しみな存在になりそうです。

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