お見事ヨカノヴィッチ!セセニョンのスルーパス1発で、フラムがプレミアリーグ復帰決定!
2017-18シーズンのチャンピオンシップのプレーオフ決勝は、私が15年前に見たカードの再現でした。26節終了時には10勝9分7敗だったフラムは、15勝4分1敗という驚異的な追い上げを見せ、チャンピオンシップ3位でフィニッシュ。ジョン・テリーが加わったアストン・ヴィラは、31節に2位に浮上したものの、カーディフとフラムにかわされ4位でリーグを終えています。3位と6位、4位と5位が対決するプレーオフ準決勝は、フラムVSダービーと、アストン・ヴィラVSミドルズブラの組み合わせでした。アウェイでジェディナクが決め、0-1と先勝したヴィラは、ヴィラパークでのセカンドレグをスコアレスドローでやり過ごして決勝進出。ダービーに1-0で敗れたフラムは、ライアン・セセニョンとオドイの2発でひっくり返し、ウェンブリーで行われる決戦に駒を進めました。
ヴィラが勝てば3シーズンぶり、フラムなら2013-14シーズン以来のプレミアリーグ復帰となります。青とえんじ色のおなじみのユニフォームは、テリーとチェスターのCBコンビ。トップスコアラーのアドマーと、ハマーズからレンタル移籍したスノドグラスが仕掛けるサイドアタックに注目です。フラムの目玉は、46試合15ゴールという数字を残した18歳のライアン・セセニョン。ウイングからSBまでこなす左サイドのスペシャリストは、前にポジションをとっています。先制は、フラム。23分、テリーとハットンの間にコースができたのを見たセセニョンが、裏に走ったケアニーに通したスルーパスは完璧でした。10番をつけたキャプテンが、労せず左足で流し込んで1-0。後半は、ヴィラが左サイドを執拗に攻め、フラムのゴール前を幾度となくクロスが横切りました。
70分、グリーリッシュの腹部にスパイクの裏を当ててしまったオドイが、2枚めのイエローで退場。「グリーリッシュに厳しく当たってきたのは彼らのゲームプランの一部だったろう。彼の周辺にいた選手たちは、この状況にうまく対応できなかった」と嘆いたヴィラのスティーブ・ブルース監督は、相手の出来がよかったことを認めました。試合は1-0のままタイムアップ。2年半のプロジェクトにおける努力が実ったと喜ぶヨカノヴィッチ監督に対して、「われわれがヴィラであることを忘れないでほしい。歴史があり、誇り高く偉大なクラブであることを」と絞り出したヴィラの指揮官は、失望を隠せませんでした。
おめでとう。フラム。モノトーンのクラブのプレミアリーグ復帰は楽しみですが、彼らの夏は相当忙しくなりそうです。ミトロヴィッチ、オジョ、ルーカス・ピアゾン、トマス・カラス、マット・ターゲット、オリヴァー・ノーウッドはプレミアリーグのクラブから借りてきた選手たち。ライアン・セセニョンはビッグクラブに移籍する可能性が高く、彼らを除けば攻めのタレントはカマラとケアニーぐらいです。チャンピオンシップで4年も過ごすと、別なチームになってしまう…。ヨカノヴィッチ監督の素晴らしいチームづくりの下で、20位、6位、3位とジャンプアップし、プレミアリーグ復帰に歓喜するロンドンのクラブを見ながら、インターナショナルクラスが続々といなくなりそうなWBA、ストーク、スウォンジーの行く末を案じています。
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更新ご苦労様です。CL決勝の前に、このゲームがあったことをすっかり忘れておりました、、、。
フラム昇格なので、久方ぶりにクレイブン・コテージでのゲームが観られるのですね。これは楽しみですが、ご指摘のとおりローン選手が多いのはトップリーグで戦うには不安が残りますね。