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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

望外のCLファイナル、新戦力のブレイク…収穫が多かったリヴァプールの2017-18を総括!

マティプのプレミアリーグは3月で終わり、チェンバレンはCL準決勝のローマ戦でジ・エンド。ジョー・ゴメスも3週間前に足首を手術しており、エムレ・ジャンとララナはトップフォームに戻るまでは時間が必要でした。プレミアリーグ最終節でようやく初ゴールを決めたソランケは、CLファイナルの戦力としてカウントするのは期待しすぎです。ウクライナに乗り込んだリヴァプールは、11人だったのだと思います。交代カードを切った瞬間に戦力がダウンするデリケートなチームが、ルーカス・バスケス、アセンシオ、コヴァチッチ、ガレス・ベイルをベンチに置いた世界王者に勝つためには、無傷であることは必須条件でした。モー・サラー負傷リタイアという致命的な事件によって、ビッグイヤーが視界に入っていたレッズの快進撃は止まりました。

「選手層に差があった」…キエフの夜を、こんな言葉でレポートしていたメディアがありましたが、それは敗因ではなく前提でした。2017年の夏の補強を思い出しましょう。アーセナルで不満を抱えていたチェンバレン、プレミアリーグでの巻き返しを密かに目論んでいたモー・サラー、ハル・シティでプレイしていた雑草ロバートソン、チェルシーで行き詰っていたソランケ。早くからコウチーニョの移籍が騒がれていながら、ユルゲン・クロップと経営陣は、伸びしろのある選手しか獲りませんでした。彼らの目標は、プレミアリーグで優勝争いに絡みながら4位以内を確保することであり、欧州制覇は視野に入れていなかったはずです。

何が何でも勝ちたければ、半年待ってファン・ダイクを獲るというジャッジはしないでしょう。クロップ監督の目線は、遥か先を見据えていました。「CLを制覇できなかった」のではなく、「CLファイナル進出という望外の成果を出すことができた」。ポルト、マンチェスター・シティ、ローマ。戦い方を心得ているペップのチーム以外は、強豪といわれるクラブと当たらずに勝ち進めた幸運のヴィクトリーロード。欧州における素晴らしい旅路は、頂点からの減点ではなく加点法で捉えるべきものなのだと思います。

プレミアリーグ4位、チャンピオンズリーグ2位。この1年を総括すれば、「収穫が多いシーズン」でした。公式戦44ゴール、プレミアリーグ32ゴールをゲットしたサラーの3700万ポンドは、今となってはバーゲン価格。獲得当時、「守備をやらない選手は要らない」とうそぶいていたサポーターもいらっしゃいましたが、彼がいかに守備に貢献しているかは、プレスを嫌がって希望のないロングボールを蹴り続けていたレアル・マドリードを見れば一目瞭然です。インサイドMFという最適な居場所を見つけたチェンバレンもブレイク。序盤は大事に使われたロバートソンは、800万ポンドの選手とは思えないアグレッシブなプレイを見せてくれました。

唯一ソランケは時間がかかりそうですが、結果を出した3人を見ると、クロップ監督の育成能力の高さを実感します。彼らを自分のスタイルにフィットさせながら、潜在能力も引き出し、「プレミアリーグで最も魅力的なチーム(BBC)」を創り上げました。

サラーに負けず劣らず素晴らしい補強だったのは、遅れてやってきた後方のエース、ヴィルジル・ファン・ダイクです。7000万ポンドのCBがいなかったプレミアリーグ24試合は28失点、出場した14試合は10失点。彼のコーチングによりデヤン・ロブレンは安定感を増し、ロリス・カリウスも成長の手ごたえをつかみ始めました。24歳のGKがやらかしてしまったCL決勝でのミス2発は残念でしたが、結果から逆引きして彼を獲るべきではなかったと嘆くのはフェアではないと思います。入団時は、ドイツでTOP3に入る有望株といわれていた選手です。あのデ・ヘアが、プレミアリーグに来た頃は、ハイボールをかぶりまくっていたことを思い出します。若いGKの獲得には、覚悟と我慢が付きものです。

とはいえ、来季に向けて、頼れるGKの獲得は必須でしょう。トラウマになりそうなミスを犯してしまったロリス・カリウスは、実力者とのポジション争いに勝って復活するぐらいのたくましさがなければ、悪夢を払拭できないのではないかと思います。今季のレッズを総括するレポートを掲載した「BBC」も、「ロリス・カリウスは改善の兆しを見せているが、残酷な事実を受け止めてハイレベルな人材の獲得が必要」としています。他の補強ポジションは、第4のFW、エムレ・ジャンが移籍するならアンカータイプ、ミルナーの衰えをカバーする走れるMF、ロバートソンのバックアッパーあたりでしょうか。

ナビ・ケイタはとにかく楽しみ。さらに噂のフェキルや、バトランドあるいはアリソンを獲得し、シャルケ04のマックス・マイヤーやサンプドリアのルーカス・トレイラなど、若いセントラルMFを押さえられれば納得でしょう。フィルミーノみたいにプレイできる選手はどこにもいませんが、中央に斬り込ませたらさらに化けそうなトマ・レマルはおもしろいと思います。来季のレッズは、コウチーニョ基金とCLのボーナスを活かして、選手層に厚みを築いていただかなくてはいけません。ここまできたら、次の目標は明確にビッグタイトルです。

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“望外のCLファイナル、新戦力のブレイク…収穫が多かったリヴァプールの2017-18を総括!” への5件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    そうですね。このスカッドでこの結果は望外と言えます。
    ただやはり目の前まで見えていたものが、あんな形で失われると堪えます笑

    そろそろカリウス、ミニョレ、モレノ、ロブレンあたりのダメポ衆とはさすがにおさらばしたい。
    野心を見せて欲しい

  2. Macki より:

    更新ご苦労様です。ユナイテッドサポの管理人様よりこの様な記事をあげていただき感謝です。
    確かに私もCLはベスト8が目標でした。それが組み合わせの妙と言うか、難敵シティを攻略しローマ戦は得点のアドバンテージを持って勝ち抜きと、、、望外の出来でした。ご指摘の通りチームは伸び代があり、何と言っても若い力が多いのがレッズの魅力です。カリウスはしばらくは厳しい道のりですが、周りのメンバーのサポート受けながらこの難局を乗り切りGKとして君臨してほしいと思います。これからは補強シーズンが始まりますね。クロップは現チームに手応えを感じ、さらなる補強で来シーズンは優勝を狙って来ると思いますし、是非そうして欲しいです。レッズの今後が楽しみです。

  3. ドン より:

    素晴らしい記事をありがとうございました。読み応えがあり、いつも拝見しています。ワールドカップもありますが、プレミアジャンキーとしては、早く来シーズンが開幕して欲しいです。

  4. SC より:

    いつも大変面白い記事をありがとうございます。

    クロップ監督のGKの補強方針に注目しています。
    補強するとして長期的にNo.1GKとなる選手を獲るのか、それともカリウスやウォードの将来性を考えて彼らに精神的、技術的なサポートができるベテランのGKを獲るのか。
    個人的には後者の方針で、管理人様がおっしゃられるようにカリウスがデヘアのようになってくれればそれ以上に嬉しく、またリバプールらしいこともないとおもうのですが…。

  5. アイク より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    カリウスとロブレンは、残しておいていいのではないかと思います。マン・ユナイテッドを出てから活躍したハワードと、ファン・ハール時代に輝いたスモーリングを思い出しながらいってます。2人とも、ひと頃は今のカリウス&ロブレンのようにいわれておりましたので。

    Mackiさん>
    楽しみですよね。オリギは難しそうですが、グルイッチにも期待してます。

    ドンさん>
    ありがとうございます。私も、ワールドカップ以上に次のシーズンが楽しみです。

    SCさん>
    そのテーマは興味深いですね。カリウスのポジショニングや判断力をよくしてくれるようなベテラン補強もありです。

    —–
    シーズンが終わっても面白い記事を連発されていて、流石です。
    育成しながら結果も出すクロップ監督にはただただリスペクトしかありません。
    言及されてなかったので質問です。右SBの補強は優先順位低めでしょうか?
    アーノルドに何度か不安を感じたのですが、成長が見込めるということでしょうか。そこが固くなればロブレンの安定感も変わってくると思うのですが。

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