「オフサイドはデジタル、PK絡みは解釈」…VARに関するハリー・ケインの主張に納得!
「レフェリーにとって有効であることは否定できないけど、僕は全く楽しめない。VARがあっても、明確なジャッジがなされていないのが問題だ。試合が終わっても、ゴールか、PKか、オフサイドかと議論が続いている(イルカイ・ギュンドアン)」
「あれがPKにならなかったのは理解できない。GKが飛び出して、腕で引っかけたのと同じことだろう。故意かどうかではないはずだ。受け入れるのは難しい。VARはレフェリーをサポートするためにあるのだから、彼がその場面を見ていなかったのなら介入すべきだ。レフェリーが『PKじゃない』と判断し、VARがイーブンだとするならわかる。でも、僕らには彼らの協議の中身を知る術はないからね(ハリー・ケイン)」
プレミアリーグ得点王をはじめ、多くの選手がVARについて批判しています。「ゴールが決まっても喜べない」「何が語られているかわからないなかで、ただ待つしかない」…お気持ち、お察しします。テレビで映像をチェックできるファンはまだいいのですが、ピッチで微妙な時間を過ごしている選手たちや、状況をリアルタイムかつ正確に把握しにくいスタンドのサポーターは、想像以上にやきもきさせられているのでしょう。
とはいえ、ガチガチの保守党はモー・サラーぐらいで、不満や戸惑いを口にしている選手たちの多くは、時代の趨勢に抗えないことは承知しています。主張の終わりによく聞かれるセリフは「慣れるしかない」。プレミアリーグでは、2節で対象となった約130件について検証が行われたそうですが、概ね妥当という評価がなされているとのこと。元レフェリーのニール・スワーブリック氏は、「一部運用面で改善が必要だが、よりフェアで適切なジャッジが得られる」としながらも「ファンが慣れるまでに3年ほどの時間がかかる」という見解を示しています。
個別のジャッジについて云々するのは他の記事におまかせするとして、私の感想は4つです。「想像していたよりもスムーズ」「テレビで観る分には、これもエンタメ」「どうしてもグレーゾーンは残る」、そして「もう後戻りはできない」。プレミアリーグでは、VARを適用するシーンかどうかも含めて「ジャッジはレフェリーがするもの」とされており、ウェストロンドンのストックリーパークにあるプレミアリーグ・マッチセンターからのサジェスチョンをスルーするシーンも少なくありません。ボーンマスVSマンチェスター・シティでダニエルズに担架が用意され、息を呑んで成り行きを見守った長い時間に対して、VARを伴うジャッジは半分以下の時間で結論が導き出されます。納得がいくかどうかは別として、ですが。
ジャッジ自体については、人間が介在する限りはグレーゾーンを潰すことはできず、ギュンドアンが求める「すべてが明確」な世界は実現しえないでしょう。ハリー・ケインの主張に深くうなずかされました。「オフサイドはデジタル、しかしPK絡みのジャッジは解釈」。スパーズのエースがラッセルズと接触して転倒したシーンは、本人がいう通り「引っかかったのがGKのグローブだったらペナルティ」だったかもしれません。
今季から、基準がより明確になったハンドも微妙です。「競技者の体を不自然に大きく見せている手にボールが触れた」場合はハンド、「近くにいた相手の頭や体から、そのまま手に当たる」はセーフとなりましたが、「不自然」「そのまま」はどこまでいっても解釈です。ガブリエウ・ジェズスのゴール取り消しにおいて、ラポルテのプレイは新ルールではハンドではないという声を完全に否定することはできません。
選手や監督、サポーターの不満をゼロにはできず、今後も誤審云々といった議論はなくならないのだと思います。VARには「コンタクトの強度」「プレーヤーがファールをもらいにいったかどうか」までは映らず、ピッチとウェストロンドンにいる人間の判断に委ねられるからです。しかしそれでも、オフサイドやライン際のボールの位置を的確にジャッジするVARの手柄を何度となく見せられれば、「廃止すべし」という意見に逆流することはないでしょう。慣れて楽しむしかない…今週末のプレミアリーグでも、VARが作動するたびに全世界で嘆きの声が沸き起こり、試合後のパブでは大量のエールが消費されるはずです。
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VARはいいと思いますが、運用のルールは考えたほうがいいと思います。
明らかな反則があった場合、あるいは、グレーゾーンだが選手、あるいは監督からアピールがあった場合(チャレンジシステム)に限定して使用したほうがいいと思います。
ラポルテはグレーゾーンでアピールもなかったので、シティもトッテナムもモヤモヤする結果だったと思います。
ルールの整備は必要でしょうが、ダイブが減ると思うので大賛成です。
むしろやらないのは不作為です
チャレンジシステムとかでも良いかもしれないですね
微妙な判定の度にゲームが止まるのもスピード感がなくなりそうです
ケイン、真っ当なこと言いますね。
とにかく、慣れるしかないし、フットボールも一部は進化し、一部は変化したんだと受け入れようと思ってます。
結局使う判断を審判に一任した場合に、不正など起こり得る可能性を残すので、最終的にはチーム側がチャレンジする様なシステムになるのかなと予想しています。
VAR自体には概ね賛成です。審判に対する圧を減らす役割も担うことになるのかなと思ってます。誤審で脅迫状とか、ありますからね…,
チャレンジありを検討して欲しい
ミスがあるのは当然でも、ミスを無くす為にもう一度確認する事は出来るはず
新ルールではどんな場合でも手に当たったボールがゴールに結びついた場合はゴールは認められないとなっています。
なので新ルールではジェズスのゴール取り消しについてはラポルテのハンドで間違い無いと思います。
7番さんの仰るとおりです
他の選手からの近距離の跳ね返りはハンドにならないという条項はありますが、この条文は以下のケースを除きと明記されています
・意図的に手で触れた場合
・得点機会に繋がった場合
・自然な位置ではない手に当たった場合
ですのでラポルテのプレイは新ルールにおいては議論と主観の介在する余地なく、手に当たったと言うファクトのみによってハンドと判断されることになり、ハンドでないという声は完全に否定されます
ファクトの判断なのでオフサイドと同じだからです
それがラインを超えているかどうか、手に当たったかどうかだけの差です
なのでこのケースでの問題はVARの運用指針ではなく、ハンドの新基準だと考えられます
自分で言いながら、理解はできても納得できませんが…
90分全てVARで振り返らないとアンフェアって事になりますよ。ラポルテのハンドはVAR適用で、ラメラのファウルには非適用。なのでチャレンジ制にしてはと皆さん言われてるのでは。
そもそもVARの哲学と導入目的がサポや選手の理想や期待とは乖離しているので、VAR運用に関してはもう慣れるしかないと最初から諦めています
最小の介入で最大の効果を得ること、目的は新聞の見出しを飾ってしまうような事態を防ぐこと、疑う余地のないエラーを避けるため、フットボールには常にグレーなエリアがあるもの、より多くのエラーを排除するために用いるものではない、局面ごとにベストな判定を得たり100%の判定を達成するものではない、主審が確固たる判定を求めるために使用するもの
これらはJFAの場で、IFABのテクニカルディレクター(FAの審判委員長)がVARのプレゼンを行った際に出たセリフです
つまるところ主眼は主審であって、選手やサポの納得は二の次だし100%の公平性を目指したものですらありません
だからチャレンジ制には恐らく今後もなりませんし、グレーゾーンが消えることもないです
今までの審判による不公平は形を変えて今後も残るだけなんです
VARは我々が期待しているような魔法ではありません、残念ですが
>>9
人間が判断する限りアンフェアは絶対に無くならないと思います。
varでそのアンフェアを少しでも減らそうというのが導入目的ですね。
グレーな部分っていうのはvarで確認した後でもでも判断が割れたりすることもあるし、審判がvar必要ないと判断したのならそれでいいと思います。
今までもずっと審判の判断次第だったわけですし。
ただ今回のラポルテのハンドのように白か黒かはっきりとしている場面ではvarは非常に役立つと思います。
映像を見たら白か黒か誰の目から見ても明らかになる誤審が無くなる事と、審判が見えなかったと思った時にvarに確認してもらうことが出来るようになったという事だけでとりあえずいいんじゃないでしょうか。
審判もどちらかのチームを贔屓したいわけではありません。
varが入ることによって間違いを正す機会が出来たのでジャッジの精度が上がることは間違いないです。
それでもなおどちらかにとって有利なジャッジになってしまうこともあります。ただ間違いは昔より確実に減ります。
とりあえずそれでいいような気もします。
var導入にジャッジの精度が増すかわりにテンポは失われます。より公平性が増すことよりもチャレンジ制度まで作って更にテンポが悪くなる方が自分は嫌ですね。
この先審判もvarに慣れ精度は上がってくるはずなのでしばらくは白黒はっきりしたプレーだけは間違わなくなった事実だけでもいいです。