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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ベルバトフ放出!ホルトビー獲得!現役代表クラスを4人ゲットした、本気のフラムに要注意!

競馬でいえば、「最後方から直線で並みいる有力馬をまくって突っ込んできた」といったところ。チェルシーのマティッチ&サラーや、マンチェスター・ユナイテッドのマタ獲得と比べればやや地味ですが、「プレミアリーグ冬の移籍市場・お騒がせ大賞」は彼らに差し上げてもいいのではないでしょうか。現在プレミアリーグで19位のブービーに沈み、降格候補となっているフラムです。

何しろ、総勢9人。最終日だけで6人。出ていくのも獲得したのもなかなかの大物ばかりです。夏にQPRからレンタルで獲得していたモロッコ代表のアデル・ターラブトのACミラン移籍が決まると、それに続いたのは、以前から出たがっていると噂されていたエースのディミタル・ベルバトフ!彼の行き先はモナコで、重傷を負ってワールドカップ出場が危ぶまれているラダメル・ファルカオの穴を埋める存在として期待されているのでしょう。既に決まっていたFWブライアン・ルイスも含めると、前の選手が3人いなくなることになります。

さらに、出ていくのは前だけではありません。フラムはプレミアリーグで失点50、得失点差マイナス28でぶっちぎりのワーストです。ただでさえ「逆マンチェスター・シティ」状態にも関わらず、アーロン・ヒューズがQPR、フィリップ・センデロスがバレンシアと、DFが2人もチームを離れます。ここまで聞くと、フラムのサポーターでなくても「どうなっちゃうんだ!?」と思いますよね。

一方で今回、獲得した選手は4人です。トッテナムで13試合出場1得点と出場機会に飢えていたルイス・ホルトビーのレンタルは、結構なサプライズでしたが、プレミアリーグでの経験もある選手ということで計算できるでしょう。そして、「ここが獲れたからベルバトフを出せた」というオリンピアコスの点取り屋コンスタンティノス・ミトログルは、ワールドカップ欧州予選プレーオフでルーマニアから2試合で3点を奪ったバリバリのギリシャ代表FW。代表での活躍もさることながら、今季のチャンピオンズリーグでも、2節でアンデルレヒト相手にハットトリックを決めています。25歳と若くて188センチと体もしっかりしており、プレースタイルはプレミアリーグに向いていると思いますが、うまくはまるか空振りに終わるか、何ともいえません。

フラムの博打は、これだけでは終わりません。シュツットガルトで12試合出場、得点ゼロにとどまり、さらなる出場機会を求めていたMFウィリアム・クヴィストは、2010年、2011年と2年連続でデンマーク最優秀選手に輝いている実力派。デンマーク代表でもワールドカップ予選で活躍しており、中盤の主力選手です。そして締切り間際に発表があったのは、こちらもエヴァートンでレギュラーから外れ、試合に出たがっていたオランダ代表DFのハイティンハ!これなら、DF2人放出も納得です。

いやいや、よくまあぎりぎりで、これだけ代表クラスばかり集めましたね。プレミアリーグを見慣れていると、ホルトビーがいちばんの大物に見えてしまったりしますが、実は他の3人のほうが、クラブや代表での実績、経験では格上でしょう。今季は点が獲れず、マイペースなうえにサッカーがうますぎて周囲がついていけなくなっていたベルバトフを出したのは、正解かもしれませんね。あれだけ若手を怒鳴り散らしていると、却って萎縮させてしまい、うまくいかなくなることのほうが多いと思います。

プレミアリーグから落ちるわけにはいかないフラム、これはかなり本気モードですが、ギャンブルであることもまた事実。ここから見事に復活を果たすのか、あっさり土俵を割ってしまうのか。プレミアリーグ終盤戦で当たるクラブのみなさん、彼らとの対戦は覚悟して臨んだほうがいいですよ!…あ、再来週はウチか!どうも今季はタイミングが悪いですねぇ。(コンスタンティノス・ミトログル 写真著作者/Ailura)

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