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UEFAは本気だった!FFP違反で、パリSGとマンチェスター・シティに厳罰見込み

一時は、「FFP違反クラブはチャンピオンズリーグ出場権等の剥奪としていたが、今季は処分しない見通し」と伝えられ、腰砕けに終わるのではないかといわれていたファイナンシャル・フェアプレー(FFP)でしたが、ミシェル・プラティニUEFA会長は本気だったようです。先週末、UEFAは「FFPの審議対象は9クラブ」と発表。当然、そのなかにはリーグアンのパリ・サンジェルマン、プレミアリーグのマンチェスター・シティも入っていたわけですが、今週になって、彼らには重い処分が科せられる見通しであることが明らかになりました。「ロイター通信」や、「BBC」をはじめとする複数のメディアが報じているので、この話の信ぴょう性は高いでしょう。

処分の内容は、6000万ユーロ(約84億円)の罰金、チャンピオンズリーグの選手登録人数が現行ルール上の25人から21人に削減される、選手たちに支払うサラリー総額が現状を上回れない、の3点セット。きましたねー。これは相当、厳罰です。罰金に関しては、3年での支払いという条件もついており、1年あたり30億円に近いお金を払い続けなければならないようです。チャンピオンズリーグの登録人数を減らされれば、多くの選手を保有していても、そのアドバンテージを活かした戦い方はできません。選手の給与総額が現在払っている額を上回れないというのも、アメリカのメジャーリーグベースボールで運用されているサラリーキャップ制よりもきついです。メジャーリーグの場合は、「一定額を超えたら”せいたく税を払え”」というもので、絶対に超えてはいけないというお話ではありません。これによって、マンチェスター・シティとパリ・サンジェルマンは、選手をひとり獲得したら、最低ひとりは放出しないといけなくなります。そうなると当然、来季の強化プランに大きく影響します。

「罰金の額は両者で違う(マン・シティが多い、パリSGが多いという双方の報道があります)」「パリ・サンジェルマンは処分を受けるが、マンチェスター・シティは処分の軽減を求めて交渉中」といった報道もあり、最終結果が明らかになるのは来週以降になる見通しです。今回の処罰の内容をみて、私が感じたのは「UEFAは、罰すること自体よりも違反クラブを否応なく改善させることに重きを置いたのだな」ということ。スジ論でいえば、「チャンピオンズリーグ出場権を剥奪するといっていたのに、そこまでできなかった」という言い方もあるのですが、今回のメニューは、単純な出場権剥奪よりもはるかに重い罰です。マンチェスター・シティは、プレミアリーグの戦い方も考えないといけなくなりました。何しろ、現状でも人数的にはCBや前の選手が足りないのに、純粋に頭数を増やすことができなくなるのですから。

いずれにせよ、一般的なクラブからは考えられない莫大な投資を受けた特定のクラブが、いたずらに移籍金や年俸を吊り上げて選手をガメるという状況には、実質的な制限がかかる方向です。これは、予算の少ない中堅・下位クラブを守るためにも、プレミアリーグをはじめ、各国のリーグがコンペティティブである状態を維持するためにも必要なこと。私は、UEFAの方針と、やろうとしていることを支持します。2週間以内には、最終的な発表があるでしょう。本件の結果が出たら、またお伝えします。

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“UEFAは本気だった!FFP違反で、パリSGとマンチェスター・シティに厳罰見込み” への11件のフィードバック

  1. より:

    更新お疲れ様です

    ちゃんと処罰が下るようで良かったです
    でもシティって前の選手足りないですかね?
    むしろ飽和してると思ってました

  2. りーく より:

    しっかりと罰則があるようで安心しました。ちゃんとしとかないとやりたい放題になってしまいますもんね。
    シティは補強大変になりましたね

  3. makoto より:

    森さん>
    ワントップを張るストライカーは、ジェコとネグレドだけだったので、どちらかがケガするとアーセナル状態です。アグエロやヨヴェティッチが入るというのもオプションとしてはあるのですが、そうするとアーセナルがウォルコットをトップに入れた時のように、サッカーを変えないといけません。チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドに比べると、コマ不足という印象でした。

  4. makoto より:

    りーくさん>
    おっしゃるとおりですね。ペジェグリーニ監督にとっては、来季は「熟成の1年」になりそうです。

  5. トーレス下さい。あ、赤い方ね より:

    プラティニ息子が、2012年に、PSGの親会社のカタール・スポーツ・インベストメントに就職したらしいですが、本当に処分できますか?

    —–
    CLに目線を絞った場合、21人制限及び給与制限はホームグロウンルールと重なることでより一層厳しさを増しますね。

    リバプールやアーセナルと違い、シティには使える英国人がろくにいません。ギリギリでハートミルナーくらいでしょう。レスコット、ロドウェル、リチャーズ、Rライトは在籍しているだけのようなもので、CLレベルにありません。
    21人の中に彼らホームグローン戦士を含めなければならないことを考えれば、シティの実質戦力は17人前後になります。壊滅的打撃です。

    打開策として英国人の買い替えに打って出るかもしれませんが、確実に売値より買値が勝りますしね・・どうするんでしょうか笑

  6. makoto より:

    トーレス下さい。あ、赤い方ね さん>
    そうなんです。実はこの21人が、結構打撃が大きそうなんですよね。下手に選手を入れ替えると、レベルが下がりそうなので、悩ましいところです。

  7. makoto より:

    londres nordさん>
    それは知りませんでした。その話が事実だとして、処分できる・できないに関係するのかはわかりませんね…(個人的な事情を持ち込む方がむしろリスク、という場合もあります)。私がいえるのは、「処分される見通しという報道があり、そのニュースソースはロイターはじめ複数の新聞・通信社なので、信ぴょう性は高そう」ということだけです。

  8. ちくちく より:

    いずれにせよ制裁がかかるのは間違いなさそうですね。グーナー的には正直ホッとしていると同時に、最近批判の多いヴェンゲル監督に健全経営で結果を出す事がライトアップされ、これまでが間違いではなかったと証明されればとても嬉しいです。

  9. makoto より:

    ちくちくさん>
    予算にキャップがきつめにかかっているなかで、チームが変わっても、CLに出続けているのはそれはそれですごいことだと思います。

  10. ペップ推し より:

    これは既得権益を守るためのものだという意見もあるみたいなのですがそこら辺どうなのでしょうか

    —–
    プラティニの親族がPSGの親会社に就職したというのは恐らく、

    This is the Sunday newspaper that reveals, QSI, which bought the Paris Saint-Germain last summer, has just recruited Laurent Platini, the son of the president of UEFA. Aged 33, he was general counsel at Lagardère Sports, but he also knows very well the PSG where he had served between 2005 and 2008 still in law. According to the JDD, Laurent Platini will not have to do specifically with Paris Saint-Germain, as it will deal more generally of European interests in Qatar Sports Investments. Some are sure to smile on hearing this, Michel Platini has never hidden that he was not a fan of the huge investments made by funds from the Middle East in European football. But long ago that his son is of age and vaccinated.

    この文からして事実のようですね。プラティニは個人的にPSGと深い関わりがあることは間違いありません…

  11. makoto より:

    ペップ推しさん>
    情報ありがとうございます。「プラティニが個人的に関わりがある」ではなく、「プラティニの親族が関わりがある」という理解で合ってますか?前のコメントにも書きましたが、それでも「親族がパリもしくはアブダビと関係がある=処分できない」という式が成立するのかどうかはわかりません。というのも、

    1)処分しなかったら「癒着だ」とツッコミを受けて却って立場が危うくなるので、事務方に仕事をまかせて処分は進められる
    2)むしろ、息子がパリSGに近いところにいるので、にらみを効かせやすかったり情報入手しやすかったりする

    など、「近い=弱腰」ではない可能性もいろいろ考えられるので。「プラティニ自身が家族や自らの息がかかった会社を通じて投資している」ぐらいの生ぐさい話であれば、自分が直接不利益を被るのを回避したいと処分を敬遠する可能性はグッと上がると思いますが、親族の就職先というだけでは、弱腰になる根拠としては微妙ですね…。

    —–
    あ、すみません。ついアブダビと書いてしまいました。カタールですね。

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