イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

リヴァプールが8月にいよいよ日本校開校!プレミアリーグ主要クラブのニッポンスクール事情!

リヴァプールが、2014年8月に日本でスクールを開校すると発表しました。既に展開されているマンチェスター・ユナイテッドの全国にまたがるキャンプや、チェルシーの西東京でのスクール、4月にスタートした千葉のアーセナルスクールに次いで、プレミアリーグでは4クラブめ。早晩、マンチェスター・シティも本格開校するはずなので、プレミアリーグのトップクラブは、日本でのファンづくりや選手発掘においても、本格的に戦うことになります。

既に開校しているスクールは、マンチェスター・ユナイテッドがブランディングならびにファンづくり重視型。チェルシーは選手育成型で、アーセナルは両方の色を持ちつつ、スクールのカリキュラムはチェルシーと似たような構成となっています。さて、後発のリヴァプールはどういう展開をしていくのでしょうか。ダルグリッシュ氏と2トップを組んだクラブのレジェンド、元ストライカーのイアン・ラッシュ氏の言葉を聞くと、どうやら彼らは「日本でいちばん本格派のプレミアリーグ系サッカースクール」をめざすようです。

「日本には数100万人のリヴァプールサポーターがいるので、リヴァプールは日本のサッカーに貢献したいと考えている。今回のスクールのプログラムは、日本のリヴァプールサポーターのみなさんに喜んでもらえるはずだ。最もエキサイティングなポイントのひとつは、日本のコーチも”The Liverpool Way”を学べるということ。彼らは、コーチとしてのキャリアを高めるだけでなく、”The Liverpool Way”によって日本全体のサッカーレベルの向上にも寄与できるようになる」

なるほど。選手だけでなく、指導者育成まで手掛けると明言しているのは、素晴らしいですね。リヴァプールのニュースを聞いて、「先行3クラブのスクールは、どんなことをやっているんだっけ?」と気になり、それぞれリサーチしてみました。これを読んでいる方で、お子さんの習い事を検討している方がいらっしゃれば、ぜひ前のめりに参考にしていただければと思います。ただし、わが子の進路選択の決断においては、自己責任でお願いいたします。私からは、「マンチェスター・ユナイテッドのサポーターになると、人生楽しいですよ」ぐらいのことはいえますが、「どのスクールがいい」というアドバイスまで踏み込むのは控えようと思います。

マンチェスター・ユナイテッドサッカースクール
「ユナイテッド式プレーを学ぼう」というメッセージのもと、北は青森、仙台から南は福岡、鹿児島まで、3日間ずつのキャンプが日本全国で展開されています。参加資格は6歳~15歳の男女。内容は、フィジカル、メンタル、テクニック、戦術、社交術の5項目を鍛えるといったもので、親御さんが安心して子どもを預けやすいカリキュラム構成です。スクールは、プレミアリーグ、FA、マンチェスター・ユナイテッド・セーフガーディング・チルドレン・オフィサーとOFSTEDの基準や条件を満たしており、スタッフはすべてCRBによる児童教育の適合認定を受けているとのこと。

いちばんの目玉は、「ワールドスキルズファイナル」。これは、キャンプ中にスキルチャレンジに参加すると、日本で行われた全てのキャンプで最もスコアが高かった6名が、マンチェスターで行われるワールドスキルファイナルに参加できる、というもの。この特典が、泣きたくなるほど豪華で、トップチームの練習場である「AONトレーニングコンプレックス」見学や、オールド・トラフォードでのプレミアリーグ観戦、さらにはオールド・トラフォードでのゲーム直前にピッチでプレイできるなど、一生ものの体験ができるチャンスがあります。ああ、うらやましい!

アーセナルサッカースクール市川
イングランド各地にあるのはもちろん、イギリス以外でも世界24都市で運営されているアーセナルサッカースクール。日本では、2014年4月より、千葉県市川市で開講しています。サイトの「The Arsenal Way」を読むと、「スピーディーで美しく、テクニカルなフットボール」がアーセナル式であると定義されており、「姿勢・態度」「リスペクト」「技術」「新しい考え方」「学ぶこと」など、ヴェンゲル監督のスタイルとオーバーラップするスクール哲学が語られています。

対象は小中学生、コースは4歳~中学生までで、週1回~3回のコースがあり、月謝制となっています。元日本代表MFの斉藤俊秀氏や、現在アーセナルレディースに所属する大野忍、近賀ゆかり両選手のクリニックなどイベントも豊富。そういえば、アーセナルは男女ともFAカップを獲ったんですよね。おめでとうございます。決勝の近賀さんのゴールはお見事でした。

ChelseaFC Soccer School Japan
八王子校、多摩センター校があるチェルシーのスクールは、モウリーニョ監督同様、挑発的です。彼ら曰く、「多くのクラブのサッカースクールは楽しませているだけ。チェルシーのスクールは、技術の向上をめざし、日本におけるダイヤモンドの原石発掘までを視野に入れている」。コースは週1~2回、サイトにはイベントやコンテストの類は一切掲載されておらず、スクール紹介以外のコンテンツは「正しいシューズ選び」ぐらいという硬派一直線です。

ブランディングを考えれば、イベントや特典盛りだくさんにしたほうがいいのではないかと思いますが、彼らは本気でルカクやアザールクラスの才能を日本で育てようとしているのでしょうか。本気度は計りかねますが、それはそれで、チェルシーらしい感じがします。

マンチェスター・シティは、既にアブダビではサッカースクール事業強化を進めているので、日本開校も時間の問題でしょう。彼らが乗り込んでくる際には、提携を発表した横浜Fマリノスと組んで展開してくるのではないでしょうか。そしておそらく、そのコンテンツは今回紹介したどのクラブよりも本格的なのではないかと推測します。なぜなら、彼らがめざしているのは、「世界ナンバーワンのサッカークラブ」ではなく、「グローバルなサッカーコンテンツビジネス企業」のように見受けられるからです。さあ、日本における、プレミアリーグのスクールウォーズは、どこが勝利をおさめるのでしょうか。パッと見た感じで魅力的なのは、ロンドンの赤、なのですが…。みなさんは、どのスクールに惹かれますか?(イアン・ラッシュ 写真著作者/Jarvin)

「おもしろい!」と思った方だけで結構ですので、お時間がある方は、下のブログランキングバナーをクリックしていただけるととてもうれしいです!リサーチが多い記事では、みなさまの応援が何よりの喜び。どうぞよろしくお願いいたします!

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す