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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

激痛だった無観客試合&イベント中止…経営危機のトッテナムが1億7500万ポンドの借り入れを発表!

2016-17シーズンの決算では3億967万ポンド(約430億円)、2017-18シーズンは3億8070万ポンド(約529億円)、2018-19シーズンには売上4億6069万ポンド(約640億円)。ポチェッティーノ監督の下でプレミアリーグのTOP4の常連となったトッテナムは、昨年の春までは順調に収益を伸ばしていました。2019年3月には、10億ポンド(約1390億円)という莫大な工費を注ぎ込んだトッテナム・ホットスパー・スタジアムが営業スタート。同じ時期に発表した2017-18シーズンの利益は1億1300万ポンド(約157億円)で、プレミアリーグどころかワールドレコードでした。

2018-19シーズンのCLでファイナルに進出したクラブが、1年後にイングランド銀行から1億7500万ポンド(約243億円)の融資を受ける厳しい状況に陥るとは、誰も想像できなかったでしょう。「BBC」によると、ダニエル・レヴィ会長のクラブはCCFF(Covidコーポレート・ファイナンス・ファシリティ)の基準を満たしており、0.5%の低金利で返済できるプランを利用できるそうです。パンデミックの影響で無観客試合を強いられるプレミアリーグのクラブは、軒並み1億ポンド以上の損失を被るといわれていますが、トッテナムの売上ダウンは2億ポンド(278億円)を超えるといわれています。

新しいスタジアムで開催される予定だったガンズ・アンド・ローゼズとレディー・ガガのライヴはキャンセルとなり、「キャピタルFM」が主催するフェスティバル「サマータイム・ボール2000」も中止が決定。6月20日には、IBF/WBA/WBOヘビー級世界王者のアンソニー・ジョシュアがIBF1位のクブラト・プレフを迎えてタイトルマッチを行うはずでしたが、トッテナム・ホットスパー・スタジアムはイギリス人チャンピオンを招くことができず、延期試合はローマかクロアチアに持っていかれる可能性大と報じられています。

秋に開催されるはずだったNFLの2つの試合もカレンダーから除去され、イングランドとオーストラリアが戦う11月のラグビーリーグ「アッシズ」もアウト。プレミアリーグのマッチデー収入だけでなく、イベントの収益がすべて吹っ飛んだスパーズは、テレビ局にリベートを払わなければなりません。

「サイエンティスト、技術者、英国政府、ライブイベントセクターなど、われわれは一丸となって、スポーツやエンターテインメントの会場に観客を戻す安全な方法を見出さなければならない。私たちには、新たなテクノロジーをサポートする力がある。再びライブイベントでファンの情熱を味わうことができるはずだ」。レヴィ会長にとって、8億2500万ポンド(約1147億円)のスタジアム建設費ローンを返済するために必要だったイベントの相次ぐキャンセルは、プレミアリーグのシーズンチケット払い戻しに負けず劣らず激痛のアクシデントです。

プレミアリーグで初めて、NHS(国民健康サービス)のドライブスルーテストの会場となったトッテナム・ホットスパー・スタジアムは、熱狂的なサポーターやイベントのオーディエンスを早期に取り戻すことができるでしょうか。「私が会長の職に就いてから多くのハードルがあったが、いずれもCOVID-19の比ではなかった。パンデミックは、クラブに対して最も深刻な影響を与えている」。ダニエル・レヴィ会長が講じることができる打開策は限られており、主力を手離すという禁断の策も現実的な選択肢になりつつあります。


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