イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

負傷者続出を嘆くモウリーニョ監督は、混戦のリーグでTOP4フィニッシュを果たせるのか?

「私は駒を使えないチェスの試合を強いられている。ビショップもキングもいなければ、クイーンもいない。多くの負傷者を抱えており、すごく、すごく厳しい」
「シソコ、ハリー、さらにラメラ、ロ・チェルソ、ベルフワイン。これはとても難しい。ある試合ではA、B、Cを欠き、次はD、E、Fがいないんだ」

プレミアリーグ13試合で7勝2分4敗。2018-19シーズンのマンチェスター・ユナイテッドで、解任の憂き目に遭った際には7勝5分5敗だったジョゼ・モウリーニョ監督は、当時とさほど変わらないペースで何とか耐えています。2019年は5勝1分2敗。敗れた2試合はマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーで、立て直しの最中だったチームはラシュフォードとウィリアンを止められませんでした。年末のポジションは、チェルシーと5ポイント差の6位と及第点。年が明ければ、新戦力を獲ることができます。弱点を強化し、TOP4奪還をめざす反攻が始まると思われていたのですが、スパーズの新監督を待っていたのは負傷者続出による戦力ダウンでした。

ニューイヤーズデーに行われたプレミアリーグ21節のサウサンプトン戦で、ハリー・ケインが左ハムストリングの腱を断裂する重傷でリタイア。手術を強いられたエースは、今季中の復帰が叶うかどうかといわれています。同じ試合で右ヒザ内側側副じん帯を痛めたのは、ムサ・シソコ。1月7日に手術を受けた中盤の主軸も、早くて4月末の復帰となりそうです。

エリクセンがイタリアに去った後、2月のマンチェスター・シティとの激闘では、ベルフワインがプレミアリーグデビュー戦ゴールから間もなく、足を引きずりながらピッチを去り、ロ・チェルソとラメラも離脱しています。3人とも、ウインターブレイク明けのアストン・ヴィラ戦には間に合うといわれていますが、ベストコンディションでプレイできるかどうかはわかりません。

プレミアリーグで5戦連続勝利なしと苦しんでいたチームを預かったモウリーニョ監督は、不振に陥っていた選手やケガで苦しんでいた主力のパフォーマンスを高めることに腐心しました。エリック・ダイアーを中盤のセンターに戻し、デル・アリに自らのゴールセンスを思い出させたのが最初のお手柄。アルデルヴァイレルトのロングフィードで、一気にゴール前の攻防に持ち込むシーンが目立つようになり、少ないチャンスを活かして3ポイントをゲットする試合が増えました。新監督の下で持ち味を出せるようになったロ・チェルソは、5年半と記された契約書によって完全移籍に切り替えています。

失いたくない順番で次々と戦力を取り上げられているモウリーニョ監督は、TOP4フィニッシュを果たせるでしょうか。冬に補強できなかったチェルシー、好不調の波が激しいマン・ユナイテッドに比べて、ジェドソン・フェルナンデス、ベルフワインと使い勝手がいい新戦力を加えたチームはより伸びしろが大きいのではないかと思います。2強とのゲームを終えているのはアドバンテージ。スタンフォード・ブリッジに乗り込む27節のチェルシー戦をうまく切り抜ければ、アウェイで戦う難敵はシェフィールド・ユナイテッドだけとなります。

浮沈のカギを握るのは、重要な場面で決定的な仕事をし続けているデル・アリと、4戦連発と好調のソン・フンミン。攻撃に変化をもたらすことができるロ・チェルソと、後方から支援するアルデルヴァイレルトも元気でいてほしいタレントです。ランパードとスールシャールは、プレミアリーグでフルシーズンをマネジメントした経験がなく、混戦になればなるほど名将のノウハウが輝くのではないかと思います。ウインターブレイクが明けた後、CLのライプツィヒ戦と、チェルシーとのシックスポインターに挑むモウリーニョ監督の手綱さばきに注目しましょう。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す