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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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イガロを手離すマンチェスター・ユナイテッドが注目するラウル・ヒメネスは、11クラブの争奪戦!?

マンチェスター・ユナイテッドは、1月に上海申花からローンで獲得したオディオン・イガロの契約延長を成立させられなかったようです。プレミアリーグではノーゴールながらも、ELとFAカップで4発をゲットしたストライカーは、5月31日までの貸し出しとなっていました。プレミアリーグの再開が6月となり、今季で契約が満了となる多くの選手はシーズン終了までの引き延ばしが認められたのですが、7月に開幕を迎える中国のクラブは、「移籍金1800万ポンド(約23億8000万円)で買い取らないなら、返してもらう」という姿勢を崩しません。

マンチェスター・ユナイテッドが、残り5日のうちに腹を決めればイガロ獲得は可能ですが、先行きが見えないタイミングでのジャッジは難しいでしょう。クラブを愛してくれた選手ゆえ、非常に残念ですが、スールシャール監督はイガロ抜きでCL出場権獲得をめざすことになりそうです。

5月上旬には、「オリンピック・リヨンのムサ・デンベレを狙っており、6180万ポンドでクラブ間合意」と報じられていたマンチェスター・ユナイテッドですが、ジェイドン・サンチョ、ジャック・グリーリッシュ、カリドゥ・クリバリ、ムサ・デンベレをすべて手に入れるのは無理でしょう。1億ポンドといわれるジェイドン・サンチョを諦めた際は、点取り屋タイプに向かうともいわれていますが、今季の公式戦で42試合22ゴール7アシストという素晴らしいスタッツを残したデンベレではなく、「44試合22ゴール10アシスト、プレミアリーグ経験あり」を獲得する話もあるようです。ただし…。

Man Utd and Juventus among 11 clubs seeking transfer for Wolves star Raul Jimenez(マン・ユナイテッドやユヴェントスなど11のクラブが、ウルヴスのスターであるラウル・ヒメネスを移籍させたがっている)」。今季プレミアリーグで29試合13ゴール6アシスト、ELでは13戦9発のラウル・ヒメネスが、トランスファーマーケットの話題にならないわけがありません。大げさな見出しを掲げた「デイリー・スター」の記事には、ルカクの後釜を獲りたいクラブとマンジュキッチの代役を探しているクラブの名前しか書かれておらず、11クラブが手を挙げているとは思えないのですが、多くのクラブがリストアップしている人気案件という紹介に異論はありません。

ラウル・ヒメネスの父親は、ビッグクラブの注目が息子に集まっている状況について聞かれると、「とてもクールな話だけど、彼は今のクラブでハッピーだ。現在はチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの出場権獲得をめざしている最中で、リーグの再開以外には興味がない」と語っているとのこと。シュートの精度とカウンターの切れ味が評価されているストライカーの争奪戦が盛り上がるのは、2019-20シーズンを終えてからになりそうです。

2019年4月に、ウルヴスがベンフィカに支払った移籍金は3000万ポンド(約40億円)。29歳のゴールゲッターのお値段は、多くのクラブの参入で吊り上がるのか、コロナウイルス蔓延の余波で据え置かれるのか。しばらくは、メキシコ人の親子が誇らしく感じるクールな噂が流れ続けるものと思われます。プレミアリーグやセリエAのビッグクラブの新たなアクションに注目しましょう。


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