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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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出場59分、移籍金3720万ポンド!? マンチェスター・ユナイテッドが18歳ウインガーに異例の先行投資!

2019年10月7日、ウディネーゼ戦の77分にセリエAデビューを果たし、いきなり初ゴール。1ヵ月後のユヴェントス戦で5分、年明けのパルマ戦で6分出場。マンチェスター・ユナイテッドが昨夏のマーケットで彼を獲得すると決めたとき、セリエA3試合で24分という実績しかありませんでした。アマド・ディアロ・トラオレ、コートジボワールのアビジャン出身の18歳。2015年にアタランタのユースチームに加わった逸材は、2017-18シーズンのカンピオナート・ナツィオナーレU-17で27試合12ゴールと頭角を現し、翌シーズンは19歳未満の選手が参加するプリマベーラ1に昇格しました。

その後の2シーズン通算で、69試合21ゴール24アシスト。ジェイドン・サンチョを獲れなかったプレミアリーグの名門は、ペニャロールの19歳FWファクンド・ペリストリと契約を結ぶ一方で、アタランタのウインガーにも触手を伸ばしていました。主将のパプ・ゴメスが「チームには彼を止められないDFがいる。蹴っ飛ばすしかないね。まるでメッシみたいだ」と絶賛する選手とはいえ、移籍金の額を聞くと一瞬耳を疑います。2003年にスポルティングCPから獲得した18歳のクリスティアーノ・ロナウドは1200万ポンド、2004年に18歳で入団したウェイン・ルーニーは2560万ポンド。アマド・ディアロは、レジェンドたちを大きく上回る3720万ポンド(約52億円)です。

「われわれは、何年もアマドをフォローしてきた」と語るスールシャール監督は、「今後の数年間で、マンチェスター・ユナイテッドにとって重要な選手になる」と、先行投資であることを強調しています。「順応するまでに時間がかかるだろうが、彼のスピード、ヴィジョン、素晴らしいドリブルの能力は、トランジションを生み出す支えになるはずだ」。無理をさせずに育て上げようとしている指揮官に対して、本人はプレミアリーグデビューを待ち切れないようです。

「夏から待っていた。マンチェスター・ユナイテッドに移籍するという夢が、ついに実現した。僕はとても野心的で、ゲームで成し遂げたいことがたくさんある。このチームは偉大な選手ばかりで、エキサイティングなスカッドだ。コーチ陣もファンタスティックで、サインしてから定期的に連絡してくれている。彼らから既に、素晴らしいアドバイスをもらえたよ。この移籍に向けて、肉体的にも精神的にも準備してきた。ステップアップするために、懸命にトレーニングしてきたんだ」(アマド・ディアロ・トラオレ)

指揮官とニューフェイスのコメントを紹介している「スカイスポーツ」のレポートを読んで、ジェイドン・サンチョは来ないのだと実感しました。19歳のグリーンウッドとペリストリ、18歳のアマド・ディアロに加えて、ダニエル・ジェームズもファン・マタもいる右サイドに、巨額の投資は必要ないでしょう。次世代のメッシあるいはクリスティアーノ・ロナウドが、どんな成長曲線を描いてくれるのかに注目し続けたいと思います。昨季は24分、今季は35分しか出場していない選手に、3720万ポンドをかけたクラブの慧眼を信じて。


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