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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ハマーズ、マグパイズ、トフィーズ…中堅クラブが獲得を希望するアルマンド・ブロヤは残留?移籍?

「土曜日の朝、チェルシーのサポーターたちは、2週間のアメリカツアーに参加する遠征メンバーの公式発表を確認し、若干の不安を覚えた」

不穏な書き出しのレポートは、セインツに貸し出されていたアルマンド・ブロヤが、ロサンゼルスに旅立ったメンバーから外れたと伝えています。「フットボールロンドン」が立てた見出しは、「Thomas Tuchel makes Armando Broja pre-season selection decision as Chelsea set ‘deadline’」。トーマス・トゥヘル監督は、アルバニア代表FWの処遇について、プレシーズンのセレクションによって決定するつもりのようです。

アルマンド・ブロヤがロンドンに残ったのは、指揮官の評価が低かったわけではなく、トッド・ベイリーオーナーと将来について話し合う場がセットされていたからだそうです。残留か、ローン移籍か、売却か。クラブの意思決定にデッドラインが設定されているのは、プレミアリーグの複数のクラブから声がかかっている状況を考慮しているからでしょう。

ロンドン郊外のバークシャーで生まれたアルマンド・ブロヤは、8歳でチェルシーユースに加わり、18歳になった2020年にプロ契約を締結。2019-20シーズンはプレミアリーグデビューを果たしただけで終わり、翌シーズンはフィテッセにローン移籍となりました。

エールディヴィジで30戦10ゴール2アシストと得点力をアピールした後、2021-22シーズンはサウサンプトンにレンタル。終盤の13試合をノーゴールで終えたのは不本意でしたが、プレミアリーグ32試合6ゴール1アシストは、20歳の新鋭としてはまずまずでしょう。

目を引いたのは、ラインの裏に抜け出すスピード。フィニッシュの精度という課題をクリアすれば、プレミアリーグで15発を叩き込む本格派にバージョンアップするのではないでしょうか。彼をほしがっているのは、ウェストハム、ニューカッスル、エヴァートン。私のおすすめは、断然ハマーズです。

32歳のマイケル・アントニオへの依存度が高いチームは、ヨーロッパカンファレンスリーグの出場権を手にしています。モイーズ監督の戦術にフィットしそうなストライカーは、序盤から出場機会を得られるはずです。

サウジアラビアの資本が注入されたニューカッスルは、ビッグネームを連れてくる可能性があり、「ある日突然、控えの2番手」となってしまうリスクがあります。古豪エヴァートンは立て直しの真っ最中。カルヴァート=ルーウィンとのポジション争いが厳しいうえに、フランク・ランパードが舵取りを誤れば、混乱に巻き込まれてしまうかもしれません。

チェルシーに残るという手もあるものの、大物ストライカーを狙っているクラブに合流すると、カラバオカップでアピールするところから始めなくてはならないでしょう。アルマンド・ブロヤの獲得をめざす3つのクラブは、いずれも完全移籍希望で、チェルシーは移籍金3000万ポンド(約49億円)を主張していると報じられています。

オーナーとの会談は、水曜日。「ローンでハマーズ」が最も低リスクな着地だと思われますが、クラブと本人はどんな決断を下すのでしょうか。トゥヘル監督は、「プレイを見てから決めたい」といっていますが…。(アルマンド・ブロヤ 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)


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