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ヴィクトル・バルデスがマンチェスター・ユナイテッド退団…どうする、GK!

トッテナムのウーゴ・ロリスが手首を骨折したと聞いたとき、これで彼のマンチェスター・ユナイテッド入団はなくなり、デ・ヘアがプレミアリーグに別れを告げると決まれば開幕戦のゴールマウスにはヴィクトル・バルデスがいるのだろうと思っていました。しかし、アメリカツアーのメンバーに、スペイン人GKの名前はありません。ケガをしているのか、移籍の話があるのか…そうこうしているうちに、いきなりの退団報道です。しかも、ファン・ハール監督によれば、その理由はバルテスにあり、昨季のプレミアリーグが終わる前に決まっていたとのことでした。

「彼(=ヴィクトル・バルデズ)はわれわれの哲学に従わなかった。そのような選手には場所は与えられない。哲学とは、どんなサッカーをするか、どういう方法でゲームに向けてのリズムを作っていくのかというようなことだ。彼は昨シーズン、リザーブチームでプレイすることを拒否した。 哲学に従うことをよしとしない選手は、出ていかなければならない」
「われわれはヴィクトル・バルデスを売ろうとしている。これは大きな失望だ。私は彼が哲学を尊重してくれると思っていた。 彼には相応のチャンスとリハビリの時間を与えたのに。われわれのクラブでは、ファーストチームで試合に出場できないときは、セカンドチームでプレイしなければならない。しかし、彼はそれを拒否したんだ」(ルイス・ファン・ハール)

一発レッドなのか、いろいろなことが積もった結果なのか。コミュニケーションでいい方向に持っていくことはできなかったのか。いろいろ、疑問や思うところはあるものの、すべては当事者同士の問題であり、経緯を知らない私たちはいい悪いを語るべきではないでしょう。いえることがあるとすれば、プレミアリーグの上位を争っている最中に、外に不協和音を漏らさなかったのはよかったということ。そして逆に、このトラブルについてオープンにするべきではなかったのではないかとも思います。

ファン・ハール監督が、昨季プレミアリーグ最終節のハル・シティ戦にバルデスを先発させたのは、現在でもトップフォームをキープしていることを証明して移籍しやすくするためだというなら、彼のためにも静かに袂を分かてばよかったのではないでしょうか。クラブの規律と文化を守るために、インスやベッカム、スタム、ファン・ニステルローイを放出したといわれるサー・アレックス・ファーガソン元監督は、こういうときには常に沈黙を守り続けました。ヴィクトル・バルデスはツイッターでセカンドチームの試合に出場した写真をUPし、抗議する姿勢を見せていますが、この話を長引かせてもお互いにとっていいことはありません。今、はっきりしているのは、監督と選手の関係は終わったということ。バルデスには新しい場所が必要となり、マンチェスター・ユナイテッドのGKはリンデゴーアと若手だけになる可能性があるということです。

さて、どうしましょうか、GKは。「デイリー・スター」「スカイスポーツ」は、マンチェスター・ユナイテッドがサンプドリアとの契約が満了となったアルゼンチン代表GKセルヒオ・ロメロ獲得を狙っていると報じています。セルヒオと聞くとドキドキしてしまう昨今ですが、こちらはロメロです。移籍金ゼロで獲得できるGKは、昨シーズンのセリエAではヴィヴィアーノの控えに甘んじていましたが、2014年のワールドカップや先頃の南米選手権を見る限りでは、充分戦力として計算できるのではないかと思われます。

競合しているのはASローマ。38歳のデ・サンクティスがレギュラーだったチームは、ロメロ以外にもGKを獲得しそうなマンチェスター・ユナイテッドよりもスタメン出場が見込めるものの、マン・ユナイテッドのほうがいいオファーを提示しているという状況のようです。気の早い「メトロ」は、「マンチェスター・ユナイテッドが高額オファーで獲得に近づいている」と大々的に見出しを立てています。ロメロ自身がレギュラー争いを当然だと考えているのであれば、今後さらなる補強をすることを前提に、獲りにいっていただければと思います。

最後に。ファン・ハール監督には、もっと明るい発信をしていただくようお願い申し上げます。昨日、アーセナルのヴェンゲル監督のインタビューが彼らの公式サイトに掲載されたのですが、私たちのクラブの指揮官には、ぜひご一読いただきたく存じます。いやー、いいですね、ヴェンゲルさん。リラックスした雰囲気でクラブへの愛を語り、選手を全力でリスペクトする姿勢に触れると、否応なくサポーターの愛も高まろうというものです。シュナイデルラン、シュヴァインシュタイガー、デパイ、ダルミアンとせっかくいい補強をしているのですから、クラブも監督も選手もサポーターもひとつになって、プレミアリーグ開幕に向かって盛り上がっていきたいと思うのですが、いかがでしょうか。…いいですね、ヴェンゲルさん。

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“ヴィクトル・バルデスがマンチェスター・ユナイテッド退団…どうする、GK!” への3件のフィードバック

  1. 福岡 より:

    そもそも何故彼はユナイテッドに来たのでしょうか?デヘア移籍後のポジションを確約されていたのでしょうか?よろしければ教えて下さい!!
    ズラタンのいるPSGに移籍したカバーニの様になんの考えなしで来たのでしょうか?

  2. トト より:

    ロメロは十分戦力になりますし、フリーで獲得できるのがポイントですね
    バルデスが抜けるのであれば獲得してほしいです

  3. グローリーグローリー より:

    この件に関してはバルデスもファン・ハール監督もどちらもアウトですね。あんまがっかりさせないで欲しいです

    GK問題はデヘア残留で着地するのではないでしょうか。マドリーとユナイテッド間で交渉がまとまる気配がありませんし、デヘアもスターリングみたいに強引に出て行こうとはしていないですしね

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