レギュラー定着が目標のジョン・ストーンズに3000万ポンド⁉ モウリーニョさん、マジですか?
「私たちはオファーを出したが、それを受けるか断るかを決めるのはエヴァートンだ。これはあくまでもストーンズとエヴァートンの問題。私は、エヴァートンの選手については話さない。私たちはエヴァートンをはじめ、あらゆるクラブをリスペクトしている。すべては相手次第だ」(ジョゼ・モウリーニョ)
これぞモウリーニョ、というコメントです。しかし、ストーンズに3000万ポンド以上のタグが付くかもしれないと聞いたときは驚きました。21歳のジョン・ストーンズは、昨季のプレミアリーグでは23試合に出場。大ベテランのシルヴァン・ディスタンからようやくレギュラーを奪ったばかりで、イングランド代表にいてもガリー・ケーヒルや、クラブの先輩であるジェギエルカのバックアッパーという立場です。チェルシーが、34歳となるテリーの後釜を早期に押さえたいのはわかるのですが、プレミアリーグ優勝クラブの錚々たるメンバーのなかでは、1年めはテリー、ケーヒル、イヴァノヴィッチ、ズマの次というポジションになる可能性すらあります。対してエヴァートンでは、レギュラーどころか将来のキャプテン候補。「われわれは、他のクラブがメディアを通じて揺さぶってくることを心配しなければいけないクラブではない」と語るロベルト・マルティネス監督は、2000万ポンドをあっさり拒否しており、金の卵を簡単には手離さないでしょう。
ジョン・ストーンズの話がスターリングやデルフと決定的に違うのは、本人に明確な残留の意志があり、1度も揺らぐ気配を見せていないことです。「バークレイズ・アジアトロフィー」が開催されたシンガポールでインタビューに答えたストーンズは、「エヴァートンに満足している。次の目標はここでレギュラーをつかむこと。それがイングランド代表にもつながっていくと思う」と語っています。…うーん、デルフの心変わり以来、本人コメントの証拠能力が俄然下がってしまい、書いていてもどうも説得力がありませんね。もとい、ストーンズにとっては、「チェルシーで控え選手としてイングランド代表の先輩であるケーヒルの背中を見る」か、「エヴァートンでレギュラーとして先輩ジャギエルカと一緒にプレミアリーグを戦う」かの二択です。活躍すれば、1年後にもいいオファーをもらえるはずで、ベンチで過ごす日々を選ぶのは得策ではないと考えているのでしょう。
不気味なのは、モウリーニョさんの言葉の端々に自信が感じられることです。ファン・ハールさんやヴェンゲルさんが口にすると原則論・一般論に聞こえるこんなコメントも、策士が語ると「もう獲ったも同然」といっているように聞こえるのは私だけでしょうか。
「トランスファーマーケットが開いているときは、クラブも選手もオープンだ。私たちの選手たちにもオファーは来るし、こちらからも他クラブの選手たちにオファーを出す。ロベルト(・マルティネス監督)には、私と同じように振る舞うことを勧めたい。チェルシーの選手にオファーがあり、私がそれを受けたくなければ”受けない”という。とても、とても簡単なことだ。例えば今日、ファブレガスをほしいという話があったら、私はものの2分でどんなオファーも受けないと返す。ゲームオーバーだとね。それだけのことだ」
ジョーイ・バートンは、「彼は将来、イングランド代表のキャプテンを担うべき有能なプレイヤー。プレミアリーグの若手DFではナンバーワンだ。若い頃のリオ・ファーディナンドを思い出させる」と評価しながら、それでも2000万ポンドでも高すぎるといっています。賛成です。今季、レギュラーに定着したいといっている選手に3000万ポンドとは。バートンが面影を感じると語ったリオは、ワールドカップに出場した直後のマンチェスター・ユナイテッド移籍でようやく3000万ポンド。これでも当時はDFに対する過去に例を見ないディールだと話題になっていたものです。
モウリーニョさん、ホントに払います?マンチェスター・ユナイテッドがルーク・ショーに払った移籍金とサラリーを聞いて「ファイナンシャル・フェアプレーにおける自分たちの安定を殺し、ロッカールームの安定も殺す」と批判したあなたの相場観に反論できなかった私としては、いささか寂しいお話なのですが…。(ジョン・ストーンズ 写真著作者/Cazza3012)
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モウ「たちはエヴァートンをはじめ、あらゆるクラブをリスペクトしている。」
あれ? 昨シーズン終了後に、あちこちのクラブをdisって回ってましたよね? リスペクト、ほうほうあれがスペシャルワン式のリスペクトですか。
うーん、モウリーニョはすごいとは思いますけど、どうにも好きになれません。
更新お疲れ様です!
ホームグローンプレミアム込みの価格だとしても高く感じますね。マンチェスターユナイテッドのサポーターとしては若いイングランドの選手に大金積むのはあまりオススメできませんね笑
話全然変わりますがユナイテッドのサラリー設定どうにかしてもらいたいもんですね。
この文脈でのリスペクトは売る売らないという決断を尊重するという意味なのでプレースタイルなどのdisとは別の意味だと思います。makotoさんを見習って原文を読んで確認したので間違いないはずです。
モウの英語の言い回しなどは本当に面白くかつイメージしやすく分かりやすいので、英語に親しんだ上でインタビューなどを見ると人々が魅了される訳が分かると思います。
他のクラブをdisったという話も、対外的ではなく身内でのジョークとして語ったものです。ウィルシャーが歌ったチャントのように過激な内容でもdisでもなく、むしろライバルたちがチェルシーの戦術を批判した事に対する反撃とチェルシーファンの目からはは見えました。
それにしても高いですね… アケなどクラブグロウンの選手がいるのでJTのような生え抜きの選手を見いだしてほしいです。
>アスピ(ryさん
なるほど。身内ネタというのは知ってましたが、ずっとユナイテッドサポ視点で見ていたので、チェルシーサポ視点から見ると、「むしろライバルたちがチェルシーの戦術を批判した事に対する反撃とチェルシーファンの目からはは見えました。」というのは納得です。
失礼いたしました。
ルークショーの場合移籍金より年俸が問題なのでは。
20億を5年払えば他のレギュラーSBの年俸が8億だとしたら60億余分な出費が増える計算ですから。(税金を考えるとさらに倍近い出費かもしれません)
さらにアタッカー陣はまだ若く実績の少ないサイドバックより安い給料に納得いかないと思うのがロッカーの問題でしょう。
aさん アスピ(ryさん>
アスピ(ryさん、代弁していただいてありがとうございます。モウリーニョさんが他クラブをいじったお話は、クラブの年間表彰式で、「内輪向けにウケをとった余興のようなスピーチ」だったので、ウィルシャーのFAカップ優勝パレードともども、非難するのはかわいそう、と思っていました。
aさん、そんなわけですので、大目に見てあげてください。当日のモウリーニョさんは、積極的に他クラブを批判したいわけではないことを表現するために「私の選手たちは、彼らにふさわしいだけの敬意を払われてこなかった。これは深刻なことだ」と、「がんばった選手を擁護してあげたいのだ」というスタンスで語り始め、「時にはバスを買ってね」などと守備的だと批判されたときの表現を自虐ネタ的に使って笑いをとっています。この件については、むしろマスコミのほうに悪意があったように思います。私は当時、内輪の宴会芸のようなもの、と受け取っていたので、シャレはシャレで返そう、とこうしています。
「モウリーニョ監督、得意の皮肉でライバルをぶった斬り!…されたので反撃してみました。」
http://plmania.side-story.net/manager/104
グローリーグローリーさん>
高いですよね、50億以上は。ところで、「ユナイテッドのサラリー設定どうにかしてもらいたい」というのは、どういった趣旨でしょう?
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プレミアリーグ大好き!さん>
ここで触れているのは、「実勢にマンチェスター・ユナイテッドにどういう問題が発生するか」ではなく、「モウリーニョさんがどんな懸念を示したか」です。モウリーニョさんが指摘したのは両方です。
失礼しました。「実勢→実際」です。
すいません!ただ単にユナイテッドの選手達のサラリー膨らみ過ぎじゃない?とショーの話を聞いて思い出したものでついつい書き込んでしまいました。
先日チームに入ったシュナイデルランやダルミアンのサラリーも結構な額みたいですし締めるとこ締めないと後々痛い目みるんではないかなと密かに危惧しております笑
ホームグロウンの影響で移籍金の高騰のイングランド選手ですね。
これ以上に移籍金の高騰に歯止めが止まらないのであれば私なら「イングランド選手は寄せ集めで高い選手は外国産に限る」のクラブが中堅クラブから筆頭に膨れ上がりそうな気がしますね。
また移籍金がネックとなり海外クラブの移籍が消極的になりイングランド選手が育たない可能性もあるのにいつになったらこの制度はなくなるかと不思議に思います。
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トトさん>
トップクラブからすれば、プレミアリーグがやめてもチャンピオンズリーグのルールがあるのでどのみちホームグロウン選手育成の取り組みは必要。中堅クラブは移籍金予算に限りがあり、増収がなければ選手に払える給与にもキャップがかかるので、「イングランド人選手が高く売れるなら自前で育てる」策を一定は取るのだと思われます。ホームグロウン制度は、自国育成強化とセットの施策で、目に見える成果が出るまでは5~10年はかかる長期的施策。FAはインフラ整備含めてそれなりにがんばっているので、中途半端にやめないほうがいいと思っています。最近、10代からいい選手が出始めており、各クラブにおいて優秀なホームグロウン選手の頭数が揃えば移籍金相場は落ち着くはずです。
「イングランド人選手は海外に出ないから育たない」というお話も、実際そうなのかは疑問です。もしそれが事実なら、多くの選手を海外にローンで出しているチェルシーが若手育成でひとり勝ちしてもいいはずですが、必ずしもそうではありません。海外に出ても出場機会が得られなければ厳しいのは、スペイン人選手もフランス人選手も同じですので、結局は自国選手強化をどうするのかの問題に帰結するのでは?と思っています。
ストーンズ&エバートンはチェルシーに週給10万ポンド以上要求したら
一発で撃退できるのではないでしょうか。
「イングランド人選手は海外に出ないから育たな い」という話は間違ってないと思います
それぞれの国のリーグに特色があるので
自国のリーグで経験出来ないことがあるとおもいます
まあお金のことを考えればプレミアにいたいと思うのは普通のことですが
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グローリーグローリーさん>
なるほど。理解しました。
ゆうまさん>
モウリーニョさんは相当嫌がりそうですね。
ぷれみあふぁんさん>
うーん、どうなんでしょうね。スペインは一時期はレギュラーのほとんどが国内組で、ドイツもイタリアも圧倒的に自国クラブ所属の選手が多いですからね…。