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「本田圭佑にトッテナムがオファー」と報道!エリクセンがいるクラブで活きる道はあるか!?

「ミランニュース」が単独で「プレミアリーグの複数クラブが本田圭佑に興味を持っている」とがんばっているぶんには、本田不要キャンペーンを張っているだけにも見え、「10番などつけると何かとツッコミが厳しいですな」で終わらせたくなるのですが、イタリアの複数紙が報道を始めたとなれば、やはり気になってしまいます。しかも今回の「トゥット・メルカート」の報道は、単なる興味関心ではなく「トッテナムが本田圭佑にオファーを出した」というもの。ミランの背番号10はミハイロヴィッチ新監督の構想から漏れてしまっており、トップ下の控えという立ち位置になっている一方で、トッテナムのポチェッティーノ監督が本田を評価していると伝えています。

報じたメディアはメルカートと名前がついているように移籍市場情報メインで、ネタがなければときどき作文もするのだと思われるものの、「コリエレ・デッロ・スポルト」まで同じことをいっているので、まったく根も葉もない話でもなさそうです。ACミランの公式チャンネルはオファーの存在を否定していますが、プレミアリーグファンのわれわれは、当事者のコメントもマスコミ同様にうのみにできないことをデルフやディ・マリアから教えてもらったばかりです。果たして、本田圭佑のプレミアリーグ参入は実現するのでしょうか。

プレミアリーグファンの方のなかには、「エリクセンという絶対的な司令塔がいるチームが本田を必要とするはずがない」と切り捨てる方もいらっしゃるでしょう。私も同じ意見で、前回のニュースの際にはそう書かせていただきました。しかしそれは「トップ下なら」という但し書き付きです。ここはひとつ、頭を切り替えて、右のサイドMFや中盤センターならどうでしょうか。トッテナムの左サイドにはシャドリがいるものの、右はアーロン・レノンとタウンゼント、あるいはラメラ。レノンは昨季プレミアリーグの後半戦ではエヴァートンに出されていた選手であり、タウンゼントとラメラには放出の噂がちらほらあります。パウリーニョが去った中盤センターにはライアン・メイソン、ベンタレブ、デンベレがいるものの、ベンタレブは精度の低いパスをインターセプトされるシーンが多く、他の2人も絶対的なレギュラーという評価ではありません。CSKAモスクワ時代には中盤の真ん中から左右に球を散らす役割を担っていたこともあり、昨季のミランと日本代表では右のウィングにおさまっていた本田圭佑は、トッテナムが不安を抱えているポジションにうまくはまるかもしれません。

とはいえ、サイドアタッカーという選択肢は厳しいでしょう。カイル・ウォーカーやキーラン・トリッピアーに縦への突破は手伝ってもらうにしても、速攻を武器のひとつとしたいトッテナムにとっては、本田圭佑のスピードのなさは懸念材料になる可能性大です。縦にいかないサイドプレイヤーを好まないプレミアリーグでは、マンチェスター・ユナイテッドのマタやアーセナルで時折左に入るエジルぐらいの突出したテクニックとパスセンスがなければ、サイドのポジションで明確なプラスアルファにはなりえないのではないかと思います。

そうすると中盤センターですが、こちらはおもしろそうです。29歳となった本田が自分の特徴を活かして長く活躍しようとするなら、パスコースを切る守り方に磨きをかけて、中盤を仕切る役割にコンバートするのはいかがでしょうか。このポジションは、プレミアリーグにはいいお手本がいます。ひとりめは、2列めからひとつ下がってアーセナルの中盤を自在にコントロールするサンティ・カソルラ。そしてもうひとりは、長短の正確なパスで前線を動かし、自らもゴールを重ねるヨアン・キャバイェ。彼らのような役割を果たせると評価されれば、ポチェッティーノ監督は、前任チームのワニャマのような守備をサポートする選手を連れてくるのではないでしょうか。ここでもライアン・メイソンらとのポジション争いは必至ではありますが、エリクセンと戦うよりはずいぶんマシだと思われます。

「ドーハの悲劇」の日本代表で中盤のコントロールタワーだったラモスさんは、元はストライカーだった選手ですが、晩年にプレースタイルを変えてどんどん後ろに下がってきました。本田圭佑も、トップ下へのこだわりを捨てて、より低い位置で機能するようになれれば、欧州で活躍できる期間は長くなるのではないかと思うのです。

イングランドのメディアからはこの話が聞こえてこないので、イタリア流のゴシップなのかもしれません。話は進むのか、途絶えるのか。次の報道を待つしかありませんが、記事にあるエリック・ラメラとのトレードはないでしょうね。デ・ヘアとセルヒオ・ラモスを筆頭に、この夏もさまざまなトレード話が新聞紙面を賑わせておりましたが、うまくまとまったためしがありません。もとい、トッテナムが本気で欲しいといってくれるのであれば、20代最後の移籍チャンスに、新たなチャレンジをする価値は充分にあると思います。ACミランが来季以降、欧州に復帰できるのかどうかは未知数ですが、こちらは既にヨーロッパリーグ出場権を持っており、掛け声ではなく本気でプレミアリーグ4位を狙えるクラブです。

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“「本田圭佑にトッテナムがオファー」と報道!エリクセンがいるクラブで活きる道はあるか!?” への10件のフィードバック

  1. にわかスパーズファン より:

    更新おつかれさまです。

    ラメラとのトレードはありえないですね。
    他のクラブだと分かりませんが、なんだってドケチのレビィ会長ですからうちは。

    それはともかくとして、スパーズに足りないのはケインの控え(ソルダードが残るみたいですが)とCMFです。本田のタイプより、相手を潰せるパーカーのような選手が必要に感じます。今それをダイアーにやらせようとしてますが。

    それとイギリスメディアが全く騒いでない点から現時点ではありえないのかなと思います。

  2. ナナ より:

    本田選手の思考傾向から推測するに目標として捉えていない事は挑戦しないかと。。本人は泥船ミランをどうにかしたいって事が現時点の目標のような。。今季のミランのPSMを見ていてもチームとして改善点が見られず、その目標が達成される可能性は低く、来季はミランを出る、出される可能性は大ですが。CSKA時代で中盤をしていた際は、守備面では中盤として問題ありでしたが、ミラン攻撃陣の中で守備面では一番効果的な動きをしています。が、あくまでも攻撃的なポジションでの能動的守備力で中盤の受動的守備はこなせるのか疑問です。こちらのプレミアファンの方々、トッテナムファンの方々がプレミアでは無理、マーケティングだ、ポジションは空いていない、要らないとのコメントが見受けられますが、万が一でも移籍するのであれば岡崎選手とともにプレミアを盛り上げて、日本人選手が移籍しやすいリーグにしてほしいですね!

  3. プレミア初心者 より:

    これ以上中盤にレフティ増やして何がしたいんだろう・・・
    ボールを散らすのもキャロルの方がうまい気がする。
    そもそもボランチで活躍できるのなら、モントリーボが不調なミランで全く試されてないというのはどうしてでしょうか?

    補強に関しては前のウエストハムの記事を読んで思ったのですがソングは取れないんですかね?
    右サイドはレノン、タウゼントのスピード感のあるプレイヤーに任せてほしいなぁ~

  4. シティズン より:

    もう公式で否定されてるのに今頃記事あげるってどうなんですかね?

  5. makoto より:

    にわかスパーズファンさん>
    中盤の底は、アルデルヴァイレルトもおもしろいですね。フェルトンゲン、ダイアー、ヴィマーで後ろが事足りれば、ではありますが。

    ナナさん>
    ミランに残るにしても、出るにしても本田にがんばってほしい気持ちは変わりません。気持ちの強い選手ですので、後半から少しだけ使われる選手で終わることはないと信じてます。

    プレミア初心者さん>
    ミハイロヴィッチ監督にはその気がないのでしょう。ソングは不明ですね。うってつけの人材だと思いますが…。

    シティズンさん>
    デルフのときもオフィシャルに移籍を否定しておりましたが、結果はマン・シティ入りとなりました。ストーンズもエヴァートンは出さないといっておりますが、ないとはいえないと思われます。香川もエジルも急転直下でした。文中にも書きましたが、「公式が否定している=絶対ない」とはいえない状況もあるのだと思います。明らかになさそうな場合はスルーしたり様子見したりするのですが、本田の話はどうも気になりました。

  6. デリック より:

    とにかく理由は一つで、天敵のトテナムに行くからではなく、トテナムなんかに放送枠を一つ取られると、アーセナルの放送枠の心配があるから!
    これに尽きますね笑
    まあ、エリクセン中心だから右でしょうが、アジアのマーケットも意識してるでしょうね。

  7. プレミア初心者 より:

    今いるチームの監督に補強ポイントであるにもかかわらず可能性を感じさせないのは、その程度の選手ということでしょう。

    なによりユナイテッドですらカガワを使え、カガワを使えとひどい有様だったのを見ると、スパーズも同じ目にあうと考えると辛すぎます・・・

  8. nori より:

    「トッテナムなんか」って失礼なコメントですね。。
    エリクセンよりはまだマシとしても、生え抜きの若手であるメイソン、ベンタレブにポテンシャル特大のデルアリもいますし、プレミア初挑戦の本田が「挑戦」するにはかなり部がわるいと思います。
    もしこの移籍が成立したとして、ハッピーになるのはレビィ会長だけな気がしますね(笑)

  9. makoto より:

    デリックさん>
    みなさん、放送枠問題にはシビアですね。

    プレミア初心者さん>
    「カガワを使えとひどいありさま」だったでしょうか?当時、サポーターは、他の選手と同様に、いい選手は使ってほしい、厳しい選手は使うべきではないといっていただけだと思います。日本のファンが「使ってほしい」といっていたというお話ですか?

    noriさん>
    「それだけのメンバーがいても本田圭佑がほしいのである。もちろん、純粋な戦力として」とトッテナムがいうかどうかですね。チームの中心として期待しているという話でないならいかないほうがいい、と思います。

  10. makoto より:

    追記です。他クラブを中傷するような言い回しは控えていただけると嬉しいです。私も気をつけます。気持ちいいコミュニケーションができ、リラックスしてコメントを書いていただける場にしたいので。ご協力よろしくお願いいたします。

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