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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ムバッペ深追いよりラカゼット一本釣り!? どうなる、アーセナルのストライカー補強!

「チャンピオンズリーグは重要だけど、いちばん大切なのはクラブでのポジションだね。選手が多すぎなければ、ベンチを温めなくていい。プレミアリーグは魅力的だけど、行くとも行かないとも決まってないよ」(アレクサンドル・ラカゼット)
「チャンピオンズリーグ制覇が夢だ。誰もが獲得したがっているこのタイトルを手に入れられるのは少数の選手のみ。最も重要なタイトルだと思う。バロンドールより、チャンピオンズリーグに惹かれている」(キリアン・ムバッペ)

プレミアリーグ制覇をめざすアーセナルのストライカー補強が話題になっておりますが、CLに憧れを抱いている若者を欧州王者のレアル・マドリードと争うより、この夏ようやく動きそうなストライカーを一本釣りするほうが得策かもしれません。リーグアンで29試合15ゴールとモナコの優勝に貢献したムバッペには、「底を見せていない18歳」というわかりやすい魅力はあるものの、3シーズン連続でリーグ戦20発超えを達成しているオリンピック・リヨンのラカゼットのほうが初年度の計算はできそうです。

2016-17シーズンは公式戦45試合37ゴール、リーグアン30戦28ゴール。ムバッペがPKを蹴っていないのに対して、ラカゼットは10本も決めているのは考慮しないといけませんが、それを理由にリヨンのエースの価値を低く見積もる必要はないでしょう。競合するライバルが多いムバッペが9500万ポンド(約133億円)は下らないといわれているのに対して、ラカゼットは5000万ポンド(約70億円)でも検討の俎上に乗るようです。イギリスメディア「メトロ」は、ノースロンドンの名門が週給25万ポンドを用意していると煽っていますが、昨夏もオファーしてきたクラブに「最前線は空いている」とささやかれれば、破格のサラリーを差し出さなくても充分響くのではないでしょうか。

プレミアリーグのストライカーに求められる突破力があり、シュートの精度は間違いなくオリヴィエ・ジルーより上。正確なラストパスを出せるメスト・エジルやアレクシス・サンチェスと化学反応を起こせば、ハリー・ケインの3年連続得点王を阻止するかもしれません。チャンピオンズリーグであまりにも眩しかったムバッペを1億ポンド出してでも獲りたいという熱意は理解するものの、最悪の展開は「二股かけている間に両方獲り逃す」こと。ラカゼットを早期に決めて、ムバッペとの差額でコシールニーの後継者を押さえ、アレクシス・サンチェスをプレミアリーグのライバルからプロテクトできれば夏の通信簿は合格点です。

以前はムバッペ推しだった私が、ラカゼットに傾きつつある理由がもうひとつあります。アーセナルには、「アレクシス・サンチェス欠場対策」が必要なのではないかと思っているのです。他クラブに奪われないようにするのはもちろんですが、引き留めに成功したとしても、コンフェデレーションズカップを全力で戦った7番が来季プレミアリーグで出遅れる可能性は否定できません。チェルシーとの最初のバトルはコミュニティシールドではなく、「ハメス・ロドリゲス争奪戦」なのではないでしょうか。プレミアリーグ王者への移籍が濃厚と伝えられるレアル・マドリードの10番の進路を北に向けさせることができれば、合格点は満点に塗り替わります。

ヴェンゲル監督は、ムバッペ、ラカゼット、ハメス・ロドリゲスのいずれかをゲットして、「今こそ変化の時」とプラカードを掲げていたグーナーの納得感を得ることができるでしょうか。チェルシーやレアル・マドリードというリーグ王者がCL出場権をチラつかせて囲い込みに向かっているなか、アーセナルに許される検討の時間はさほどないように思います。

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“ムバッペ深追いよりラカゼット一本釣り!? どうなる、アーセナルのストライカー補強!” への3件のフィードバック

  1. おっ より:

    ここ数年の移籍金額の高騰に慣れてきたせいか、50億でも「お手頃ね」という
    感覚になってきました。いやはや恐ろしいもので。

    今夏は、モラタやオバメヤン、ラカゼット、Dコスタが本当に移籍を希望しているようで、
    それらが移動すれば、加入したチームのFWが押し出されたりするでしょうし、
    近年稀にみるFWの移動年ではないかと。
    その上、PSGはSDが変わってオバメに興味がないとか、Dコスタは戦力外通告に近い形で
    放出とか、やや異常な状況でもあります。
    アーセナル的には優良CFを取れる絶好機到来したわけですが、あとはベンゲル監督が
    値引き交渉でズルズルする、いつものパターンがでなければいいのですが。

  2. 新参 より:

    ラカゼットはかつてプレミアリーグでプレイしたストライカーとは別格と思います。3シーズン連続もさることながら、スランプがほとんどないのは評価できます。

    3バックで、ストライカー補強でサンチェス慰留となれば、放出されるのはジルーではなく、ウォルコットではないかと思ってます。ストライカーとしてもウイングバックとしても使いづらいため、ペレス以上に放出候補と思います。

    ストライカー以上にサンチェスを納得させることができそうなのは3CBの補強だと思ってます。コシェルニーがいなくなった途端に崩れたバイエルン戦のようなことにシーズン通してならないためにもファン・ダイクのような実力者が必要です。

    サンチェスが野心を感じれる補強はリーグ制覇に直結すると思って、精力的に動いて欲しいですね。

  3. makoto より:

    もはや風物詩ともいえるラカゼットの移籍ですが、ついにですか。
    前断られたのは40億くらいでしたっけ?
    プレミアで見てみたい選手なので、なんとかして決めてもらいたいですね。

    —–
    おっ さん>
    おっしゃるとおり、ストライカー大移動の予感です。リヴァプール、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、エヴァートンが結局誰に落ち着くかが気になりますね。

    新参さん>
    確かに、3バックだとウォルコットはどこに入っても足りないんですよね。ジルーは自ら移籍を選択するのではないかと見ています。

    ぐらさん>
    今回は相手の要求に近い額を出しそうですね。期待してます。

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