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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

チチャリート獲得が20億円以下!? マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては複雑です…!

出場機会を与えられず、泣く泣く手離した選手が移籍先でブレイクして慌てて買い戻す…。ポール・ポグバのユーヴェ入りは代理人にやられた感もあり、1年前に世界レコードレベルの大商いで実現した「Pogback」はやむなしとしていたのですが、バーンリーからエヴァートンに移籍したマイケル・キーンは何とか引き留められなかったのかとモヤモヤ感を拭えません。そして今、さらに悔しさが募る話がトランスファーマーケットを駆け巡っています。

「ザ・サン」「ESPN」「HITC」など複数メディアが、レヴァークーゼンのハビエル・エルナンデス「チチャリート」がプレミアリーグに復帰するかもしれないと報じました。5月にオリンピック・リヨンが1200万ユーロ(約14億円)でオファーしたといわれるメキシコ代表ストライカーに、ウェストハムが興味を示しているとのこと。契約期間が残り1年となった元マンチェスター・ユナイテッドのスーパーサブは、今回の記事でも約1800万ユーロ(約23億円)というお手頃価格。以前に「HITC」が、契約期間が残り1年となった29歳の契約解除金を1300万ポンド(約19億円)と報じており、いずれにしてもドイツのクラブは法外な数字が記されたタグをつける気はないようです。

これを見た現地の熱狂的なマンチェスター・ユナイテッドサポーターは、「安すぎる」「買い戻せ」「こんな値段でウェストハムとは眩暈がする」と大ブーイング。ブンデスリーガ57試合27ゴールときっちり結果を出したワンタッチゴーラーには、「そもそもなぜ出したんだ?」と困惑しているサポーターも多いと思われます。私も、そのひとりです。ファン・ハール監督が2年めのプレミアリーグ4位以内に食い込めなかったのは、ファン・ペルシとチチャリートを同時に放出して「ルーニー次第」のチームにしてしまったからでしょう。エース不在時は、本職が真ん中ではないデパイやマルシアルを据えるという布陣は、無謀とまではいいませんがかなりのギャンブルでした。

プレミアリーグ11ゴールと最低限の数字を残したマルシアルはともかく、2ゴールしか挙げられなかったデパイは期待外れ。ラシュフォードの登場で格好はついたものの、サポーターに「アタック!」と煽られ続けたオランダ人指揮官は、FAカップ優勝という足跡だけ残してクラブを追われました。計算できるストライカーをひとり残しておけば、プレミアリーグ49ゴールという極度の貧攻に苦しむことはなかったはずです。

…いや、わかっています。マイケル・キーンにもチチャリートにも出場機会を約束することはできず、ただ引き留めるのは難しかったのだろうと想像します。ドイツに渡ったチチャリートのブレイクと、鳴り物入りで加わったデパイの空回りはいずれも結果論。2015-16シーズンはプレミアリーグ5位に沈み、CLに出られなかったクラブは昨季のヨーロッパリーグを制して欧州最高峰の大会に復帰しており、モウリーニョ初年度が「CLに出ながらプレミアリーグで5位以下に終わり、2017-18シーズンはEL出場」となるより幸せな着地でした。

善し悪しあるなかで、「チチャリートは残すべきだった」と過去を云々するのはこのぐらいにしておきましょう。大事なのは、今です。チチャリートを買い戻しませんか?噂のモラタは、過去のプレミアリーグで当たり外れが大きかったスペイン人ストライカー。ユーヴェでレギュラーをつかめなかった24歳FWが、初年度からズラタンのようにゴールを重ねてくれるはずというのは楽観的に過ぎるでしょう。不振のルーニーは計算できず、ラシュフォードは発展途上。チャンピオンズリーグとプレミアリーグを両立させるためには、クラブもリーグもよく知るベテランの力が必要なのではないかと思います。

「私なら彼を放出しなかった」と語ったモウリーニョ監督は、ドイツで自らの価値を証明した点取り屋を呼び戻す気はないようです。マンチェスター・シティやチェルシーに資金力で持っていかれたら仕方がありませんが、安い移籍金でハマーズにさらわれたチチャリートがシーズン15発以上を積み上げ、モラタが不発だったら悔しいでしょうね…。いや、失礼しました。現在、アルバロ・モラタはレアル・マドリードの選手です。ダヴィド・デ・ヘアがマンチェスター・ユナイテッドの守護神であるように。(ハビエル・エルナンデス 写真著作者/Gordon Flood)

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