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急襲成功?予定変更!? マンチェスター・ユナイテッドに7500万ポンドでルカク獲得合意報道!

青天の霹靂、寝耳に水。タブロイド紙を見たときは、マンチェスター・ユナイテッドがモラタとルカクをダブルで狙っていると煽るいつものゴシップだと思いましたが、「BBC」「スカイスポーツ」も同じことをいっています。「Man Utd ‘agree £75m fee with Everton for striker’」。ジョゼ・モウリーニョ監督とエド・ウッドワードCEOの本命は、昨季プレミアリーグで25ゴールを挙げたロメウ・ルカクだったと主張する「BBC」のサイモン・ストーン記者は、「この夏の大半をルカク追跡に費やしていたマンチェスター・ユナイテッドは、今はアルバロ・モラタに興味はない」とまでいい切りました。多くのプレミアリーグファンが、「オールド・トラフォードはモラタ、ルカクは古巣復帰」と認識していたのではないでしょうか。移籍金は7500万ポンド(約110億円)。「BBC」は同時に、ルカクにまつわる動きはウェイン・ルーニーをエヴァートンに移籍させる交渉とは無関係だとも報じています。

ジエゴ・コスタの去就が決まらなければ動けなかったチェルシーを尻目に、マンチェスター・ユナイテッドがライバルを上回るオファーを提示して即断を迫ったのか。レアル・マドリードと金銭的な折り合いがついていないと報じられていたなかで、進まないディールに見切りをつけてマージ―サイドに進路変更したのか。モラタが来るとばかり思っていたので、気持ちの整理がついておりませんが、私の結論は「多少高くてもルカクがベター。今回のニュースはいい話」です。プレミアリーグ通算86ゴール、4シーズン連続2ケタゴール。2015-16シーズンはマージ―サイドダービー以外でTOP6からのゴールがなかったエヴァートンのエースは、直近のシーズンではマンチェスター・シティ戦の2発に加えてトッテナム、アーセナルからゴールを奪っています。

これに対して、1年前にユーヴェから戻ってきたアルバロ・モラタは、26試合15ゴールだった昨季が初めての2ケタゴールでした。フルシーズン活躍した実績と、プレミアリーグ経験では明らかにルカクが上。マンチェスター・ユナイテッドがほしがっている「ゴールを量産できるストライカー」という観点では、数字で勝るベルギー代表を優先すべしだと思います。

さらにもうひとつ、モラタの懸念材料は、プレミアリーグではスペイン人ストライカーが不振にあえいだケースが多いことです。ソルダード、ネグレド、イアゴ・アスパスは真価を発揮したとはいえず。直近でもルーカス・ぺレス、ノリートが出番の少なさに不満を漏らし、スウォンジーのボルハ・バストンは18試合1ゴールと完全に空回りしてしまいました。彼らがベンチを温める時間が長かったのは、指揮官の好みの問題ばかりではないでしょう。レッズ時代のフェルナンド・トーレスやチェルシーを2度の優勝に導いたジエゴ・コスタ、スウォンジーでいきなり15発を決めてみせたフェルナンド・ジョレンテといった成功例はあるものの、気になるデータではあります。

一部で「チェルシー時代にモウリーニョ監督がルカクを放出した」と、確執があったかのように煽る向きがありました。しかし、「BBC」は双方の過去のコメントを紹介してそれを打ち消しています。

「誰もがモウリーニョのせいだといっているが、私がチェルシーを離れる決断を下したのは彼のせいではない」「私が11時にエヴァートンと契約を結ぶと、古いBlackBerryで最初にもらったテキストメッセージは、モウリーニョからのものだった。 ‘Good luck, do your best and I will see you next season.’彼が一番乗りだった。まだ誰も知らなかったのに。これが私が彼を尊敬する最大の理由だ」(ロメウ・ルカク)
「彼はチェルシーでプレイしたがっていたが、ファーストチョイスになることを望んでいた。われわれの次元のクラブになると、それを選手に約束するのは難しい」「エヴァートンから重要なオファーがあった。私はいつもいっている。これが現実だ。うまくやらなければならない。どんなときでもルールを守りたい。チェルシーの経営ボードは、いつもFFPを念頭に置いていた」(ジョゼ・モウリーニョ)

モウリーニョ監督が、ルカクを気にかけながらも本人の希望と経営上の問題から苦渋の決断をしなければならなかったのがよくわかります。それから3年半が過ぎ、20歳だったストライカーはプレミアリーグのトップクラスといわれるまでに成長しました。今回、ともに戦うことになれば、以前とはまったく違う関係を結ぶことになるでしょう。「彼の考え方は、常にクリアだ」と語っていた指揮官の眼に、ルカクは頼もしい存在として映るのではないでしょうか。「BBC」は、プレシーズンツアーに出発する日曜日までに指揮官は決めたがっていると報じています。一連の報道が事実だとすれば、正式発表は今日か明日です。

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“急襲成功?予定変更!? マンチェスター・ユナイテッドに7500万ポンドでルカク獲得合意報道!” への10件のフィードバック

  1. エバトニアン より:

    私がまだプレミアリーグを観始めた頃、
    香川真司も出場したWBAとのファギーのラストゲーム。
    その試合で初めてロメウ・ルカクという選手を知りました。
    その時、ルカクは10代だったかと思いましたが、
    なんだこの選手は、正にフィジカルモンスターという言葉がピッタリな選手に一気に興味が湧きました。
    そんな彼が翌シーズン、レンタルでエヴァートンへ来てからは、ほぼ毎試合観るようになり自然とエヴァートンというチーム応援するようになりました。

    最近の彼の言動や今夏のチームの積極補強を見るからに、出て行く事は確実とわかっていてもやはり寂しい気持ちがあると同時に、これからはあのモンスターと対峙しなければならないと言う怖さもあります。

    ルカクoutははっきり言って大きな戦力ダウンと思いますが、ここまでのチームの補強には大満足です。
    あとはジルーとルーニーで手を打とうじゃありませんか。あわよくばSBのバックアッパーとして長友を 笑

    長文失礼いたしました。

  2. yuto より:

    お願いします。
    ルカクを取らないで下さい。。。
    お願いします。

    来シーズン、最高のメンバーでチャンピオンズリーグを取りに行くには絶対的に彼が必要です。
    と、思っているブルーズファンは私だけの筈ではありません。加えて大いに期待していたルカクがチェルシーから去った時の喪失感、そして今回彼が戻って来るからこそ、その過去の気持ちがスパイスになり我々ファンを一段と盛り上げる。
    お願いします。
    我々に夢を見させて下さい。
    行く先に闇を置かないで下さい。。。
    そして、スタンフォードブリッジのピッチで爆速カウンターに乗りディフェンスを弾き飛ばし、ゴールへ突進する彼の姿をこの目で、、、
    それが来シーズン1番のビールのツマミになると確信しています。笑

    —–
    今夏に最も期待していた話が急にやってきましたね
    先週、ルカクのインスタにユナイテッドのユニフォームを着た友人が騒いでいる動画が上がっていたときには変に期待させるなと怒りたくもなりましたが彼には感謝した方がいいのでしょうかね笑
    この金額でモラタは…と思っていただけにルカクならば大歓迎です!
    早くユニフォームに袖を通した姿をみたいですね。ついでに背番号9は埋まるのかどうかも少し気になります。
    冬にズラタン復帰でルカクと2トップなんて実現できたら…とは期待しすぎでしょうかね。

  3. だしまる より:

    まさかルカクとは・・・いよいよ本領を発揮し出したルカクは、ナンバーワンストライカーを目指せる器だと思います。ドログバ以上になりそうで本当に脅威。モラタには失礼ながら、新シーズンのマンチェスターUは、優勝候補本命に躍り出そうです。デヘアはどうするんでしょうね。

  4. ひろと より:

    グーナーとして感想。
    【ルカク、ユナイテッド行き】を聞いての印象は
    「これは弱ったなぁ・・・」です。
    モラタやズラタンは、ある程度は味方のフォローがあってこそ輝く選手だと思いますが、ルカクは「たった一人でも相手をねじふせる」ことが出来る選手だと思います。
    今のユナイテッドに一番来てほしく無い選手ですね笑

    金額が妥当かの判断をついついしてしまうのはグーナーとしての癖だとしても、CLとプレミアを本気で狙いにいくのだというメッセージなのだとしたら、そりゃあそのくらいは当然なのかなという気も。。。

    うーーーむ。なんとか来ない方向で調整できませんかね笑

  5. グッチ より:

    面倒なのがトップに入るなぁと言うのが恐らくCL権や優勝を狙うライバルの感想だと思います。嫌だなぁ…怖いなぁ

  6. Joe より:

    マジか (‘ロ'(‘ロ'(‘ロ'(‘ロ’ )!!!
    アザールとのラインを観たかったのに… (;ω;)
    確かにトラフォードでの相性は良かった… (;ω;)
    ならば、バチュアイを主にして、チチャリートをサブとして ( ‘ω’ 三 ‘ω’ )

    ミチュ(スウォンジー) は良いストライカーでしたね (*´-`)

  7. COYS より:

    記事と直接関係ない質問で申し訳ないのですが、しばしば言われるスペイン人ストライカーが不振にあえいだケースが多いって本当(データがあるもの)なんでしょうか?感覚的にはプレミアリーグで実力を発揮できなかった・できていないFWはスペイン人に限らず結構いるように思いますが、単純にプレミアに移籍してくるスペイン人選手の母数が多いからというわけではなく失敗率?が高いんでしょうか?もしそうなら面白いデータですね。実力を発揮できるかは個人のパーソナリティーやプレースタイルに拠るところが大きいように思うので、スペイン人FWが苦戦するということの実態が文化的なものなのか戦術的なものなのか興味深いです。
    ボロで孤軍奮闘していたネグレドや健全な競争でサネにポジションを奪われたノリートも不振とするなら、ザザ・ボリーニ・マルコヴィッチ・ボニー・ロング・ヤンセン・デパイ・マルシャル、古くなりますがパブリチェンコ・ミトログル・ジョー・シェフチェンコなども個人的にはがっかりorもう少し頑張れたんじゃないかな?と思ってしまいます。英語圏以外出身の選手や気候が違う地域から来た選手は生活面でも適応に苦労してうまく行かないことは多々あるみたいですね。

    モウリーニョの戦術にルカクはぴったりはまりそうなので、他チームのサポーターからしたらチェルシーに行かれるよりも厄介かも!?リーグはほどほどCLでは大爆発でお願いしたいところです笑

  8. makoto より:

    エバトニアンさん>
    エヴァートンにはルーニーとジルーという話がありますね。「怖さ」ということなら、TOP6のサポーターの多くがエヴァートン怖い!と思っているのではないか、と。

    Chihaartさん>
    びっくりですね。未だに興奮と困惑がさめやらぬ状態です。いやー。

    yutoさん>
    同感です。ルカクならモヤモヤゼロですね。ズラタンとルカク…サイドにミキとマタ。強烈です。

    だしまるさん>
    デ・ヘア、残ってほしいです!と、毎年いっている気がします。

    ひろとさん>
    フェルトンゲンを子ども扱いしたスパーズ戦のゴールが印象に残ってます。ポグバの縦パスとの相性はよさそうです。なんとか来る方向で…(笑)

    グッチさん>
    多くの方が、モラタよりも怖さを感じているのでしょうね。

    Joeさん>
    ミチュはよかったですね。負傷してからパッとせず、スペイン4部に流れたときはショックでした。

    COYSさん>
    精緻なデータは見たことがありません。ことストライカーに関しては、欧州主要国のなかでは失敗してしまった選手が多い印象です。中盤にはカソルラ、セスク、ダヴィド・シルヴァといった大成功例があるので、ことさら目立つというのもあるかもしれません。歴史的に、ワールドクラスといわれるストライカーが少ないんですよね。日本も中盤は海外で活躍する選手が多いのに対して前線が少ないので、お国柄なのかもしれません(すみません。いずれも定性的なもの言いで、ご質問に答えられてませんね)

  9. B より:

    びっくりしましたね笑 正直そこまでルカクを評価していたわけでもなく、それでも高いお金を払って買い戻すんだろうなと思っていたのですが、いざライバルチームにいかれたら素直に悔しい上に、何より脅威に感じます。 勝手なもんですが笑

    モウリーニョ監督は1516シーズンでも最後まで続投して欲しかったくらい好きな監督ですが、やはり賛否両論の監督ですよね。しかし、少なくともこのルカクをめぐる一連の流れについてはやっぱり良い話だと思います。そもそもルカクがチェルシーを出るときに『モウリーニョと確執はないし、むしろ真摯に対応してくれた』というコメントを読んでいたのでお互いにリスペクトがあって良いなと思いました。

    まだ正式決定ではないですが、もし決まった暁にはチェルシー相手には手加減してください!

  10. makoto より:

    Bさん>
    私も当時は、モウリーニョ監督はどうして手離したのかと思っていたのですが、エピソードを聞くといい話ですよね。優勝と6位ですので、手加減をお願いしたいのはこちらのほうです(笑)

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