ガレス・ベイルとCR7のマンチェスター・ユナイテッド入団は99%ないでしょう。しかし…!
2013年6月にデヴィッド・ギル氏が退任となり、後を継いだウッドワードCEOは、マーケティングとブランディングを目的として確信犯で高額選手を獲得しているようにみえます。2002年に、カカを1200万ユーロで獲れると進言したバルダーノSDに対して、「6000万ユーロになるまで待とう」と説いたレアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長と同様の作戦ではないか、と。
2014年の夏には5970万ポンドのディ・マリアと、世界最高のストライカーともいわれたラダメル・ファルカオ。翌年はデッドラインデーに最大5800万ポンドという驚愕の価格で19歳だったアントニー・マルシアル。1年前にパリから招き入れたズラタン・イブラヒモヴィッチの高額サラリーと、史上最高額となったポール・ポグバの8900万ポンドは、メガストア売上とスポンサー獲得で元を取れると踏んだのではないでしょうか。この夏の目玉は、オプションを含めると9000万ポンド(約130億円)といわれるロメウ・ルカク。昨季プレミアリーグ25ゴールという実績もお値段もアルバロ・モラタより上となるベルギー代表ストライカーは、マーケティング観点のメリットも指揮官の要請も満たす極上案件だったのではないかと思われます。
話を戻しましょう。クリスティアーノ・ロナウドがプレミアリーグに復帰すると騒がれたのは2ヵ月以上も前のことで、ガレス・ベイル移籍については、1週間前に代理人のジョナサン・バーネット氏が「BBC」を通じて「ばかげている」と否定したばかりです。ところが、ネイマールに叩き起こされたかのように、ここにきて2つとも再燃しています。より強引なのはウェールズ代表のエースのネタで、「ガレス・ベイルがトッテナム時代からの仲間であるルカ・モドリッチに『プレミアリーグに戻りたい、希望するクラブはマンチェスター・ユナイテッドだ』と打ち明けた」とのこと。…え?マスコミにチクったのはモドリッチ!? やってくれますスペインメディア「ドン・バロン」。イギリス側では、「メトロ」が飛ばしておりまして、ジダン監督がムバッペ獲得後にガレス・ベイルをマンチェスター・ユナイテッドかチェルシーに出すと報道。どちらの記事も背景や傍証が微妙で、今のところは「ばかげている」としかいいようがありません。
一方、「スカイスポーツ」が、「Cristiano Ronaldo tells Spanish court he wants to return to England(クリスティアーノ・ロナウドがスペインの裁判所に、イングランドに戻りたいといった)」と見出しをつけたネタも複数のメディアが一斉に報じていますが、こちらは「いった」のは事実なのでしょう。問題は、発言から実際に移籍するまでの距離が遠すぎること。脱税を疑われ続けたことに対する苛立ちで「プレミアリーグにいってやる!」と激したのだとすればむしろ残念で、マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、ドアにチェーンをかけたまま薄く開けて、「アタシのこと、好きで帰ってくるんじゃないなら、スペインに戻って!」と長年別居していた夫婦のごとく涙目で追い返したくなってしまいます。ベイルとCR7の記事を最大限ポジティブに受け取るなら、「8月8日のUEFAスーパーカップ、レアル・マドリードVSマンチェスター・ユナイテッドを目いっぱい盛り上げようとしてくれてるんですね!オッケー、乗っかります!」といったところでしょうか。
欧州王者の両サイドで素晴らしいプレイを披露している2人のワールドクラスが、マンチェスター・ユナイテッドに入団するなどという話は99%ありません!と断言しつつ、ひとつ気になるのは、ウッドワードさんがイヴァン・ペリシッチのディールを早期にまとめにいかなかったことです。7月上旬には個人合意と報じられ、スパレッティ監督が「彼は去ることになる」とまでいっていたこの話は、7月末になって状況一変。率直な指揮官は「数週間前にコンタクトがあったのに、交渉は止まった」と語り、「代役を探す時間がない」と拒絶するようになりました。
もしかしたら、マンチェスター・ユナイテッドはガレス・ベイルかCR7の動向をぎりぎりまで追ったうえで結論を出そうとしていた…!まさかの1%があるとすれば、そんな話ではないかと思います。魑魅魍魎棲む欧州サッカー界、事実は「ドン・バロン」より奇なり。ルカクのマンチェスター・ユナイテッド入りも、ネイマールのパリ行きも予想不能の急転直下でした。このうえ予断はやめましょう。8月末まで何の気配もなかったメスト・エジルが、突如プレミアリーグ参入と報じられた2013年9月2日を忘れてはいけません。深呼吸して、ひとことだけつぶやいてこの稿を締めたいと思います。マンチェスター・ユナイテッドは、今のメンバーでプレミアリーグ優勝を狙える。2年めとなるモウリーニョ監督の戦術が浸透して、マルシアル、ラシュフォード、マタ、ムヒタリアンが本領を発揮してくれるはず、と。(クリスティアーノ・ロナウド 写真著作者/Ray Booysen)
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ケガが多いベイルと、イブラヒモヴィッチ並みにコンディション維持に気を使っているとはいえ、32歳のC.ロナウド。高いお金を出してとる選手ではないでしょうね。プレシーズンでは、ウィングを置かないシステムの可能性もみせているので、ウィングの補強は最悪失敗に終わっても何とかなると思います。ただ、7番の復帰・ウェールズの英雄伝説再び・・・ワクワク感ありますね!UEFAスーパーカップ及びリーグ開幕までの妄想ネタとしては、なかなかいいものです。
ワクワクがありますね。
ルカク、イブラ、CR7とかが現実になったら夢のようですね。