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リヴァプールは本当に売るのか…現地メディアがコウチーニョの後釜候補をリストアップ!

プレミアリーグに限らずですが、サッカー界は何が起こるかわかりません。本人の口から語られるレッズ愛と、7か月前に結んだ5年契約を支えにサポーターたちが残留を信じたフィリペ・コウチーニョは、直近の報道が示す通りにスペインへ去ってしまうのでしょうか。レッズの10番からトランスファー・リクエストが出されたと報じられた直後、クロップ監督はトーンダウン。「私にはボスがいる。彼らが選手を売る、売らないと決めたら、受け入れなければいけない。何もいえない。自分の元にいる選手たちと仕事するよ」。前週までの歯切れのいい残留発言とは打って変わった雰囲気に困惑させられ、指揮官はフェンウェイに「コウチーニョは売却する」と通達されたのではないかと勘繰ってしまいます。先日、コメント欄で「レッズが仕掛けているのではないか」というご意見をいただいたのですが、私も以下のような憶測を捨てきれずにいます。

リヴァプールは、バルセロナの巨額のオファーを断れなかった。こう考えると、「クロップ監督のトーンダウン」「クラブの移籍拒否宣言直後の、図ったようなトランスファー・リクエスト報道」「コウチーニョのプレミアリーグ開幕戦欠場と沈黙」のすべての辻褄が合います。コウチーニョはバルサに行きたかったか、あるいは迷っていたのではないでしょうか。U-18チーム監督のスティーブン・ジェラードは、クラブのエースは「今来るか、永遠に来られないかだ」といわれてパニックになったのではないかと推測しています。そこに、FSGからこういわれたとしたら…。「移籍を認める。トランスファーリクエストを出し、何も話さないと約束すれば」。サポーターの非難を怖れたクラブが、1億ユーロ(約130億円)以上といわれる大金をセーフティにゲットしようと考えたとすると、この条件は必須でしょう。

レッズには、前科があります。1年前、フェルナンド・トーレスが、チェルシー移籍の際に起こったことをこう語っています。「彼らは僕を裏切り者に仕立てて売った。しかし、その結論は話し合ってきたこととは違うものだった。リヴァプールは彼らのプロジェクトが失敗したと認められず、責任転嫁できる人物を探していた」。タイトルを獲りたいと焦ってはいたものの、移籍する意志を固めていなかったストライカーは、レッズの経営陣が秘密裡に進めていたチェルシーとの交渉が報道されたとたん、非難の矛先となったと告白しています。コウチーニョは、自らのキャリアについて腹を決めていたのでしょうか。あれだけレッズとクロップ監督を称賛していた選手が、サポーターに何も告げずにクラブを去るとすれば、この推測が事実である可能性が極めて高いということになるのではないかと思います。

…きなくさい憶測はここまでにして、前を向きましょう。コウチーニョの移籍騒動がどんな着地になるとしても、サポーターは弱点を埋めて層を厚くする補強がなければ納得しないでしょう。「デイリー・ミラー」は、リヴァプールが10番の退団を視野に入れて3人の選手の獲得を検討していると伝えています。シャルケ04の21歳MFマックス・マイヤーは、早熟の天才という言葉がぴったりで、昨季ブンデスリーガ27試合1ゴールの選手をコウチーニョの後継者とは呼べないでしょう。レヴァークーゼンのドリブラー、ユリアン・ブラントも21歳と若く、将来が楽しみな選手ですが、サラーを獲得したチームにはより得点力があり中盤をコントロールできるタイプが必要だと思われます。

現地メディアが挙げたなかではナポリのロレンツォ・インシーニェがおもしろそうですが、昨季セリエAで37試合18ゴールの主力を手に入れるのは、コウチーニョ売却で得たお金をすべて積んでも難しいかもしれません。私がいいと思うのは、以前に報じられたルーカス・モウラと同じパリ・サンジェルマンのユリアン・ドラクスラーです。プレイの多彩さとシュート力に加えて、競り合いに強いのはプレミアリーグ向き、左右真ん中自在にこなせるのはクロップサッカー向きだと思います。コウチーニョが去ったとしても、ファン・ダイクとドラクスラーを獲れればクロップ監督のチームはプレミアリーグ4位だった昨季よりも期待値が上がり、サポーターは悲しみを忘れられるのではないかと想像するのですが、いかがでしょうか。レッズ首脳陣がコウチーニョ売却に走ったとすれば、それはあくまでもクラブ強化を見据えたジャッジであり、意中の選手を手に入れるための苦渋の決断だったのだと信じたいと思います。

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“リヴァプールは本当に売るのか…現地メディアがコウチーニョの後釜候補をリストアップ!” への11件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    まさかの開幕前のコウチーニョ問題発生ですが、最大のリスクはクロップ辞任です。フロントとのズレが怖いです、、、。ジェラードもコメントしてましたが、彼を今の地位に育てたのはクラブでもあるのは理解できます。コウチーニョには残留をして欲しいのは山々ですが、、、、。
    ドラクスラーは後任としてはありですが、コウチーニョのプレーが眩しすぎて今はなんとも言えないのが心情ですね。

  2. Motsuki909 より:

    リヴァプールサポーターですが、今回の騒動はスアレスが去った時の事を思い出させる辛いものです。スアレスが去る前、最終節の残り数分。必死に前に行こうとする彼を無視するかの様に、試合を畳む為のパス回しに終始していたチームを思い出します。あの時、そのまま終戦の笛を聞いた彼を見て「ああ、スアレスは出ていくな…」と感じたのを思い出しました。その点だけを取れば、コウチーニョに関してはその様な空気が無かっただけに移籍報道なんて考えもしませんでした。

    私見を言わせてもらえば、決着はホッフェンハイムとの2ndレグが終わるまで着かないと思います。願望の割合は大きいですが、CL本線への切符を手にすれば残留。手に入れられなければ移籍。という流れになるのではないかな、と。CLのレギュレーションに詳しくないので定かではありませんが、プレーオフでも試合に出てしまうと移籍後のCLは二重登録で出られないんではないでしょうか?そう考えると、プレーオフに出たはいいが本線には進めず、移籍先でもCLには出られない。というのが最悪のパターンと踏んでのベンチ外なのか、と勘繰ったりしています。

    また、タイムリーにチェルシーの元エースであるD・コスタが「背中の怪我というクラブの発表は嘘だ」と述べていたのも気になります。何か、こういう不穏な事態で怪我の程度が調整しやすい背中を、意図的に選んでいる気さえします。(電車で言うところの急病人が痴漢発生を意味する隠語のようなアレです)

    人生の半分以上をリヴァプールサポーターとして過ごしている自分にとって、今回の件はかなり精神的にくるものがあります。もちろん、コウチーニョを信じたい気持ちはあります。ただ、BBCが報じた時点でトランスファーリクエストの提出は事実でしょう。中途半端な戦力なら獲らないスタンスも理解は出来ます。それでも、CBはもう2枚は欲しいですし、中盤にパサーがもう1人欲しい気持ちもあります。両SBはモレノの覚醒やアーノルドの台頭もあり何とかなりそうですが。毎年、今シーズンこそは!と意気込んできた中で、このタイミングでの不穏な騒動は心が痛いです。コウチーニョの残留こそが最大の補強です。もう一度、プレミアの舞台で10番を背負ってプレーするコウチーニョが見たいです。

    以上、リヴァプールサポーターの悲痛な胸の内でした。初コメントで長々と失礼しました。

  3. イレブン より:

    もちろんリヴァプールでもプレミア全体としてもコウチーニョの存在は大きいことは分かります。
    ただし、コウチーニョとしては、ネイマールが去った今回はスタメンが約束された絶好のチャンスになるはず。
    全てはオーナーの決断次第‼️

  4. yuto より:

    コウチーニョには値段がつけられていないとされている中で、本当に1億ユーロを超えるオファーが来たときにどうするかは現場と経営陣との温度差が如実に表れますね。
    クロップ監督の立場からすれば、代わりのいないスペシャルな選手を手放すことは勘弁といったところでしょうが、先日からは諦めムードが漂っているのが悲しいところです。
    ネイマールの代役探しに必死になっているバルセロナの恐ろしさを感じました。
    こうなるとリヴァプールもコウチーニョの代役探しが始まりますがサポーターも監督も納得するような選手は市場にはいないのでは…
    アレクシス・サンチェスやディマリアのようなワールドクラスを獲得できればショックも忘れることができるかもしれませんが

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    リバプールでのプレーを望む望まない関係無く売らないで欲しいですけどね。
    プレーしたくないのであればW杯前のシーズンを棒に振ればいいと思います。
    クラブの開幕戦前日にトラリクを出すような度胸があるのであれば干される覚悟もあるでしょう。
    まあ、どうせそんな事は起こり得ないと思いますけど…。
    ドラクスラーは代理人が残留を明言した様です。
    個人的にはラツィオのミリンコビッチサビッチに大金を積んでほしいですが最近の噂だとセリですかね。
    コウチーニョ放出は中盤だけでなくWGも一枚薄くなるという事なのでそれが頭痛いです。

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    生え抜きでもないコウチーニョがいつまでもクラブに忠誠を誓ってくれるはずもないので、移籍を前提にチーム構成を考える時が来るのは分かってましたが、予想以上に早かったです笑
    コウチーニョはリバプールを愛してるから絶対出ていかないんだ!みたいなリバプールファンのヒステリックな反応に、同じファンですけど気持ち悪いと思ってたのでショックは少ない方のはずですが、タイミングが最悪です。
    今から後釜探してチームを再編するのなんて不可能ですから、今季は是非残して欲しいです。断固として売らないという声明も出したことですし。バイアウト条項なしの長期契約を結んだんだから、移籍できなくても文句を言われる筋合いはない。まぁ現実的な話としては、来夏にクラブが納得できるオファーが来たら移籍を認めるってのが落としどころでしょうか。
    こういう不義理が横行するのが当たり前になってるのって嫌ですね。

    それにしても突然の移籍志願でした。
    僕は今夏の補強の進まなさにイラついんたんだと邪推してます。
    最近のクロップの発言には本当にイライラさせられましたので、、、
    質を求めてるからプランA以外補強する気はないなんて現実見れてないような発言するなんて驚きました。
    それって単純に補強戦略に失敗しただけでしょ笑 他に方法はあったんだから正当化しないでよ笑笑

    今のところは完全に期待はずれです。
    監督としての立場上の発言なのかもしれないですけど、質を求めてるから補強しないなんて本末転倒でしょうに・・・
    ただでさえ他より質も量も劣る今のスカッドで、どうやって試合数が増える今季を戦うつもりなのか教えて欲しいです。
    前にも書きましたがダイクやケイタに拘り続けた理由も未だに教えてくれないので全然分かりません。
    これでは野心がないと思われても仕方ない。これでコウチーニョに出ていかれるなんて本当にクソッタレです。

    それともただ単純にバルサに行きたいだけ?
    何れにせよシーズン開幕直前の時期にトラリク提出なんてなかなか鬼ですね、コウチーニョ笑
    しかもEメールで伝えて来るとは随分舐められたもんです。
    クラブ愛がうんたら言ってた人達はどう思ってるのかな。

    —–
    クロップに不満なんて記事もありましたけど、どうなんですかね…。
    夏の移籍市場が開いてからクラブやクロップはひたすら出さないよと公にしてましたが、コウチーニョ本人がずっと黙ってたのは気になります。移籍にせよ残留にせよ、円満に交渉したかった本人とは裏腹に、話を聞く気もないよというスタンスだったとかだと、かわいそうなとこもあるんですが。
    とにかく本人の声が聞きたいですね。

  7. プレミアリーグ大好き! より:

    Eメールとはいえ監督批判をした以上1年干されるか高値で売るかのどちらかしかないように思えます
    個人的には高値で売ってブラントとセリ、あとはCBが取れればコウチーニョが抜けても大丈夫なスカッドになるかなと

  8. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    私もMackiさん同様に、この件でクラブとクロップ監督の間に亀裂が入り、クロップ辞任からのチーム崩壊を最も怖れています。
    ベストはコウチーニョが翻意して、一年チームに戻りプロフェッショナルな行動…、ですがもしコウチが頑なに移籍を希望するなら、残したとしてもチームは難しい状況になると思います。
    リバプールは前科があるとはいえ、もしトーレスやスアレスと同じような選択をした場合、過去から学びチームを前進させることができるでしょうか。
    クロップ監督、ヘンド、フィルミーノのコメントを聞く限り、チームは決してポジティブな状況ではなく、FSGは監督、選手、そしてサポーターを納得させる放出と補強をできるかが、今季のみでなく今後のレッズを左右することになりそうで、本当に心配です。
    フィルミーノのコメントは本当に泣きそうになり、ジェラードがスアレスにしたようにヘンドに説得できるのか…、いや、やめましょう。
    今は明日のホッフェンハイム戦を無事勝利で終えることを信じています。
    クロップ監督が言うように、今いる選手達を信じて。

  9. わたひと より:

    僕の意見はmakotoさんの推測と100%同じです。僕の考えではオフィシャルの声明ほど強力な意思表示は無いと思うのですが、如何なるオファーも考慮しないと力強いメッセージを発したはずのFSGはコウチーニョのトランスファーリクエスト一発で完全に沈黙に入ってしまいました。クラブに売却の意思が無ければクロップがあんなトーンダウンしませんよね。しかも、早くもオフィシャルストアからコウチーニョの肖像が消されるというニュースが…。まぁ仕事が早いこと…。売る気まんまんですか…?
    コウチーニョのクロップ批判の噂も「バルセロナに行きたい」だけではファンの納得は得られないと判断した苦し紛れの口実かなと。過去のコウチーニョの発言を見ればどれほどクロップを信頼しているかわかります。純朴な青年が似合わぬ汚名を着てまで葛藤している現状が悲しいですね。
    今やフットボールはメガマネーが飛び交う一大ビジネスですが、それと同時にフットボールはファンにとって人生と言っても過言ではないものです。茶番はほどほどにしてほしいですね。FSGには、「私には特定の選手だけでなく、全選手に対しての責任がある」と言ったクロップの漢気を見習ってもらって、「クラブのボス」としてファンやスタッフ、選手への責任をはたしてもらいたいですね。

  10. K より:

    SkyもBBCもGuardian”今季は”売らないとの報道でクラブも一貫して”今夏”は売らないと報道してますがね

    スアレス同様に特定チームからのオファーに限り移籍許可条項がついて再契約、来季に移籍は確定的でしょう
    一喜一憂してもしょうがないし、来季以降の売却には理解しますが今夏に売ったらファンであり続けるのは難しいですね
    ちなみにdaily mirrorとS×nは同じタブロイドで一貫してコウチーニョは移籍すると報道し続けてますからどうでもいいです
    上記3社の報道が変わったら負けです諦めます

  11. makoto より:

    Mackiさん>
    監督が描くチーム作りとずれてしまうのは最高に危険ですね。ロジャース時代を思い出します。コウチーニョをあっさり送り出せないのは無理もありません。私も、デ・ヘアなら同じ気分です。

    Motsuki909さん>
    決着のタイミングは、おっしゃるとおりかもしれません。活躍し続ければ、スペインからのオファーは途絶えないと信じて、思いっきりプレイしてくれれば、それがいちばんいいですよね。

    イレブンさん>
    確かに、絶好のチャンスではあると思います。

    yutoさん>
    バルサとマドリードのオファーは魔力がありますよね。ネイマール入団で割を食ったパリの選手なら、獲れるのではないかと思います。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ドラクスラーは、パリの補強とオファーの内容次第では翻意もあるのではないかと思います。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    私は単純に、バルサのえもいわれぬ魅力とスペインの青空ではないかと思いました。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    何もいわない(いえない)可能性もあるのではないでしょうか。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    リカバーは一定できると思います。

    nyonsukeさん>
    フィルミーノの率直なコメントは心が動かされますね。気持ちが入っている彼のがんばりでタイトル獲れたら、レッズサポーターはうれしいでしょうね。

    わたひとさん>
    ですよね。クロップ監督との信頼関係に亀裂が入らなければいいなと思います。

    Kさん>
    特に今季は、「ルカクはチェルシー」を筆頭に、ひと晩で話がひっくり返ったのを何度も見ているので、本件についても悲観的ではあります。

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