イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

トリッピアー移籍のトッテナムは、マルセイユの酒井宏樹を狙うのか?

キーラン・トリッピアーのアトレティコ・マドリード移籍が決まりました。1億7000万ポンド(約230億円)という大型補強を進めているラ・リーガのクラブは、トッテナムの右SBを獲得するにあたり、2170万ポンド(約29億円)を費やしたといわれています。トリッピアーは、私にとって思い入れのある選手のひとりで、2014-15シーズンにバーンリーでプレミアリーグデビューを果たしたとき、アグレッシブなオーバーラップと的確なクロスに目を見張ったのが出会いです。

2015年の夏にスパーズに移籍。最初の2年は、カイル・ウォーカーという厚い壁に阻まれプレミアリーグ28試合出場に留まりましたが、ライバルがマンチェスター・シティに移籍した2017-18シーズンからレギュラーに定着しました。ここからの出世ぶりは、CLにおけるスパーズの躍進やイングランド代表を見続けていた方はよくご存じでしょう。2018年のワールドカップロシア大会では、スリーライオンズの右WBとして6試合に出場。準決勝のクロアチア戦で、5分に美しいFKを直接ゲットした瞬間、よくぞここまで来てくれたと感動しました。

昨季プレミアリーグでは守備でミスが目立つようになったものの、もうしばらくスパーズの右サイドで暴れてくれると期待していただけに、スペイン行きの報に触れたときは寂しさがこみ上げてきました。ポチェッティーノ監督は、ディフェンスの強度を高めたかったのか、あるいは若返りを図ろうとしているのか。前者であれば、フランスやイングランドのメディアがささやいている「マルセイユの酒井宏樹がプレミアリーグ参入」という噂もあながちない話ではありません。

ひと頃は、「スパーズにヒロキ・サカイに関する動きはない」「彼らは若い選手の獲得を望んでいる」と、日本代表SBの獲得は否定されていました。よくあるゴシップと思われていたディールに、再度スポットライトが当たった背景にあるのは、マルセイユの財政難です。フランスメディア「Mercato365」によると、マルセイユは7850万ユーロ(約95億円)の赤字を抱えており、FFPのペナルティを回避すべくUEFAが提示した財政再建スキームを受け入れたとのこと。サンソン3000万ユーロ、カマラ1800万ユーロ、ストロートマンが1200万ユーロ、ルイス・グスタボと酒井は800万ユーロ(約9億7000万円)と、主力の売り値まで報じられており、誰が放出されても不思議ではないといわれています。

スパーズが酒井宏樹をお買い得と捉えれば、話は進むかもしれませんが、若手を獲りたいクラブゆえ、最有力候補ではないと考えるのが妥当でしょう。控えには昨季プレミアリーグ6試合出場のカイル・ウォーカー=ピータースがおり、「セルジュ・オーリエの欠場時には、21歳のファン・フォイスを右サイドにまわして対応する」と報じているメディアもあります。ヤングスターを物色し、マルセイユの状況もリサーチしたうえで、日本代表にアプローチするかどうかが決まるという流れとなるのではないでしょうか。

左サイドのダニー・ローズも退団する見通しで、19歳のフラムSBライアン・セセニョンで世代交代を図ろうとしているといわれるスパーズだけに、期待しすぎず成り行きを見届けようと考えております。まずはトリッピアーにエールを送りましょう。ワンダ・メトロポリターナでも、素晴らしいクロスで目の肥えたサポーターを沸かせてください。今まで、ありがとうございました。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“トリッピアー移籍のトッテナムは、マルセイユの酒井宏樹を狙うのか?” への1件のコメント

  1. WHL より:

    クラブの方針もありますが、本人の希望も強かったんだと思います。
    今季のトリッピアはSNS上でもそうですが現地のサポーターからもかなり叩かれていたそうです。
    不調の原因はW杯の疲労や故障によるものだと思いますが、後半はあきらかに自信を失っているように見え、精神的に相当キツかったんではないかと思います。
    移籍は寂しいですが、アトレティコや代表でまたあの超絶クロスを見せてくれる事を祈っています。
    今までありがとう、トリッピア!

コメントを残す