「コウチーニョに7700万ポンドはありか?なしか?」…地元メディアの記者が激論を展開!
チャンピオンズリーグなどで見る限り、冴えなくなったとは思えません。彼の不幸は、レッズからバルサに移籍した際の1億6000万ユーロ(当時のレートで約217億円、現在は192億円)という高すぎる移籍金にあると思います。プレミアリーグに戻ってきた際のポグバと同様に、期待値がむやみに上がったため、周囲の目が厳しくなった面もあるのではないでしょうか。高額の移籍金がなければ、バイエルンに送られる買い取り時の請求書も現実的な額となり、ブンデスリーガに腰を据えてプレイできたかもしれません。いや、現在は何も決まっただけではありませんが、両方のクラブから必要なしといわれれば、コウチーニョと代理人は「移籍金を払ってくれるという条件付きで、できるだけいい居場所を見つける」という難しいテーマを突き付けられる格好となります。
そんなコウチーニョに、リヴァプールとトッテナムが興味を持っていると伝えられていますが、「レッズが7700万ポンド(約109億円)のオファーを検討」という「フットボールロンドン」の記事は眉唾な感があります。元10番の出戻りが実現すれば、中盤の得点力は高まるかもしれませんが、攻守のバランスという観点でプラスといえるでしょうか。運動量豊富なチェンバレンや、球離れの速さとクレバーなポジショニングが目立つ南野拓実のほうが、安心して観ていられるのではないでしょうか。
「リヴァプール・エコー」の記者たちの意見をまとめたレポート「Liverpool’s Philippe Coutinho transfer question that just won’t go away(フィリペ・コウチーニョのリヴァプール移籍を巡る問いは尽きない)」を読むと、賛否両論です。「ユルゲン・クロップのチームは、コウチーニョとともに戦っていたときよりも優れているというのが事実だ」「ワールドクラスの堅守とサイドのバランスは、コウチーニョの不在によってもたらされたもの」「かつて2度めの契約で活躍した選手がいただろうか。ファウラー、ダルグリッシュ、スタントン、ベラミーは説得力がなかった。イアン・ラッシュも最初のほうがよかっただろう」。ボールを持つのが好きなブラジリアンは、戦術的にフィット感が高いわけではないとする懸念派に対して、賛成派の見解はいささかエモーショナルです。
「リトルマジシャンの見事なハイライトを忘れる者はいないだろう」「今も非常に素晴らしい選手。タイトルを獲得すれば、クラブに移籍を強要した苦い過去も忘れられる」。説得力があるのは、「ファビーニョという支点ができた今は、左右の選手がアタック寄りでも充分機能するはず」「ヘンダーソンとワイナルドゥムは30歳になる。ミルナーは34歳。ララナとシャキリは次のウィンドウでチームを離れる。そこにはコウチーニョの形をした穴が出現する」といったあたりでしょうか。いずれの意見も、「絶対的なレギュラーとはいえない」という共通の視点があります。
5000万ポンドまで下がるなら要検討ですが、100億プラスを投じるなら左SBのバックアッパーと最前線のオプションに費やしたほうがいいのではないかと思います。中盤のインサイドは南野、ナビ・ケイタ、チェンバレンの本領発揮に期待。マネの移籍などのアクシデントがなければ、25歳以下で伸びしろがある「次世代のワイナルドゥム&ヘンダーソン」を楽しみにするのが妥当でしょう。果たして、レッズは触手を伸ばすのでしょうか。エリクセンを売ったチーム、ポグバの去就が不透明なライバル、あるいはエジルを手離すと噂になっているクラブも、うまくはまる可能性がありますが…。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す