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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マティプはシーズンアウト、左SBは全滅…首位に立ったリヴァプールは最終ラインを強化するのか?

プレミアリーグにおける唯一の敗戦は、9月30日のトッテナム・ホットスパー・スタジアム。ルイス・ディアスの先制ゴールの取り消しと、ジョッタのレッドカードという理不尽なジャッジを喰らった一戦です。リヴァプールは9人になってもなお、タイムアップ寸前のマティプのオウンゴールまで1-1で踏ん張っていました。

フィルミーノ、ミルナー、ナビ・ケイタ、チェンバレンに加え、ファビーニョとヘンダーソンまで失ったリヴァプールが、プレミアリーグを首位で折り返し、カラバオカップのベスト4に残るとは誰も思わなかったでしょう。開幕前に配信された「BBC」の評論家26人による優勝&TOP4予想は、ペップとアルテタの一騎打ち。レッズを2位以内とした人は、ひとりもいませんでした。

昨季プレミアリーグは、19勝10分9敗で5位。CLはラウンド16でレアル・マドリードにダブルを許し、クロップ監督の解任が取り沙汰される苦しい1年でした。テコ入れを図った夏のマーケットで、マック・アリスターとショボスライを引き入れるまでは順調だったのですが、中盤の主軸の後継者として期待していたカイセドとラヴィアをチェルシーに持っていかれてしまいました

慌てて押さえた遠藤航とフラーフェンベルフは、合わせて5000万ポンド。ファビーニョ&ヘンダーソンと比べるといかにも小粒で、4ヵ月後に公式戦20試合出場を果たすとは思えませんでした。当初は疑心暗鬼だった「リヴァプール2.0」。開幕のチェルシー戦を1-1で終えた後、5連勝したものの、ウルヴス戦とニューカッスル戦はラスト10分から逆転というきわどい勝利でした。

レッズサポーターの期待が高まったのは、13節のマンチェスター・シティ戦をアーノルドの一撃でドローに持ち込んでからでしょうか。今季プレミアリーグの20試合のうち、先制された10試合は5勝4分1敗。残り5分を切ってからの決勝ゴールが4つもあり、粘り強く戦った結果として今のポジションがあります。

4冠にチャレンジした2021-22シーズンの強さを取り戻せたかといわれると、「ここまでは同じように戦えている」としかいえません。ユルゲン・クロップのチームは、いよいよ鬼門の1月を迎えました。ドイツからやってきた指揮官がマージーサイドで過ごした8年で、年初の月に戦った56試合のうち、勝ったのは25試合のみです。

2023年1月のプレミアリーグとFAカップは1勝2分3敗。12月以降のプレミアリーグ7試合を5勝2分で駆け抜けた今季は、その間にマティプ、ツィミカス、ショボスライを負傷で失い、年明けからはモー・サラーと遠藤航が不在となります。ロバートソンの復帰は2月にずれ込む見通しで、左のフルバックはジョー・ゴメスひとりです。

現在、戦力としてカウントできるDFは5人。クロップ監督は、アバディーンからレンタルバックのリース・ウィリアムズ、ヨーロッパリーグを経験したコナー・ブラッドリー、ルーク・チャンバース、カラム・スカンロンらで耐えようとしているのでしょうか。32歳のファン・ダイクとマティプが軸となっている最終ラインは、このタイミングで後継者を獲得してもいいでしょう。

トッテナムがジェノアのドラグシンと個人合意に到達したのであれば、ニースのトディボはポールポジションを取れそうです。遠藤航とともに日本代表に招集された板倉滉は、長期的に戦力として考えるなら冬に獲りにいってもいいでしょう。以前に名前が出ていたヴォルフスブルクのラクロワは、2500万ポンド程度で決められる可能性ありといわれています。

1月のプレミアリーグは、ボーンマスとチェルシー。2月の頭には、エミレーツでアーセナルと戦います。サラーと遠藤がいない3試合を勝ち切って首位をキープできれば、ファン・ダイクが「今、話すのは時期尚早」という4年ぶりの戴冠はリアルなテーマとなるでしょう。何はともあれ、CBの獲得は必須だと思うのですが…。動き出したら速い彼らの動向に注目しましょう。


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