偏愛的プレミアリーグ見聞録

最前線にライプツィヒのシェシュコを加えるのか、ジンチェンコはバイエルンに移籍するのか。トランスファーマーケットの主役になりそうなアーセナルに関するネタが、続々と投じられています。「テレグラフ」がプレミアリーグカテゴリーのTOPに据えているのは、スミス・ロウの移籍話。最重要ターゲットにしていると報じられたのは、マルコ・シウヴァ率いるフラムです。

昨季プレミアリーグを13位で終えたウェストロンドンのクラブは、攻撃力の強化をテーマとしており、サウジアラビアに旅立つといわれているウィリアンの穴を埋めなければなりません。アウトサイドでもトップ下でもプレイできるガナーズの10番は、うってつけの存在で、高齢化が進むチームにとっては23歳という若さも魅力でしょう。

2021-22シーズンにプレミアリーグ33試合10ゴール2アシストという出色のスタッツを残したスミス・ロウは、度重なる負傷で出場機会を減らしており、直近2シーズンのリーグ戦は25試合ノーゴール4アシストという不本意な戦績に終わっています。ファビオ・ヴィエイラが復活すれば、ウイングでもインサイドでも3番手以下になる可能性があり、環境を変えるという策は現実的です。

マイク・マグラス記者によると、フラムは既にオファーの準備ができており、アーセナルは耳を傾ける方針とのこと。早期にチームの骨格を固めようとしているクラブが納得の金額を提示すれば、エディ・エンケティア、リース・ネルソン、サンビ・ロコンガ、キーラン・ティアニーより先に「DONE DEAL」となるかもしれません。

売却といえば、ACミランがキヴィオルを狙っているようです。こちらの発信源は、「フットボールイタリア」。スペツィアにいた頃から、ユーティリティーの高さを評価していたイタリアの名門クラブは、買い取りオプション付きのローンを希望と伝えられています。2027年まで契約が残っているレフティは重要な存在に見えますが、アーセナルは放出を検討するのでしょうか。

最近のアーセナルのニュースは、左のフルバックに関する話が増えています。重傷を負って2025年の復帰をめざしているクイリンシー・ハートマンは、フェイエノールトで活躍している22歳の有望株。フェネルバフチェのフェルディ・カディオグルについては、「移籍金1700万ポンドとオプション430万ポンドにオファーを増額」「既に移籍合意済み」という報道があります。

ティアニーとジンチェンコを売って、1月から狙っていた24歳のトルコ代表を引き入れるというプランはリアリティ充分です。「デイリー・メール」は、左SBとCBをこなせるバルサのミカイル・フェイに移籍の意向を打診と報じていますが、キヴィオルまで売って19歳に1700万ポンドというオプションもあるのかもしれません。

ベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、ティンバー、冨安健洋とCBができる人材は揃っているので、左サイド総入れ替えというアイデアもなきにしもあらずです。ニューカッスルからオファーが届いているラムズデールの後釜は、フェイエノールトのジャスティン・ ビジュロウ。リヴァプールとの争奪戦となりそうな22歳のGKは、1000万ポンド程度で獲得可能といわれています。

キヴィオルの記事を配信した「フットボールイタリア」は、「ナポリがスミス・ロウに興味を示しており、オシムヘンとのスワップの可能性あり」と伝えていますが、笑ってスルーでいいでしょう。エヴァートンのアマドゥ・オナナやレアル・ソシエダのスビメンディなど、守備力に長けたMF獲得があるかどうかはトーマスの去就次第でしょう。

以上、現地メディアのアーセナル祭りから、気になるものをピックアップしてみました。2023-24シーズンにプレミアリーグファンを魅了したアルテタ監督のチームは話題性が高く、いかにもありそうなゴシップなら読まれるのだと思われます。これらのなかに、アタリはいくつあるのでしょうか。フェネルバフチェのSB獲得とティアニーの売却は、リアリティ充分ですが…？