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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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アーセナルが交渉スタート!「トーマス・パーティー獲得の成否を決める4つのポイント」

バイアウト条項に記載されている4300万ポンド(約57億円)を、アーセナルは払えるのでしょうか。アトレティコ・マドリードのセントラルMFトーマス・パーティーが、クラブから提示された週給13万ポンド(約1730万円)の新契約を蹴ったと報じられています。これを受けて、「フットボール・ロンドン」「ザ・サン」「エクスプレス」「メトロ」などが、ガーナ代表はプレミアリーグ参入をめざしていると報道。父親のジェイコブ・パーティー氏が母国のラジオ局のインタビューに応え、既にアーセナルとの交渉が始まっていると明言しています。

「噂を聞いて、私は息子に電話した。彼は本当だといっていた。アーセナルと既に交渉している、と。それはすべて、アトレティコがサインを要求してきたオファーに端を発している。アーセナルなら素晴らしい。ガーナにも多くのサポーターがいるよ。移籍が決まったらハッピーだね。彼らが今話し合っているのは、アトレティコがどうやって彼をリリースするかだ」(ジェイコブ・パーティー氏/4月26日付「フットボール・ロンドン」記事より引用)

最も踏み込んでレポートしている「フットボール・ロンドン」は、プレミアリーグ9位のクラブがトーマス・パーティーを手に入れるためには、4つのキーポイントをクリアしなければならないと指摘しています。最大の懸案事項は、ピエール・エメリク・オーバメヤンの処遇です。今季プレミアリーグで17ゴールをゲットしている絶対的エースは、2021年夏までの契約を延長しておらず、資金力があるスペインのクラブやマンチェスター・ユナイテッドへの移籍が囁かれています。30歳のストライカーの移籍金は、パーティーの契約解除金とほぼ同額ともいわれており、売り先が見つかれば26歳のアンカーとスイッチするプランが成立します。

フリーで手離すのを覚悟して、オーバメヤンを1年残すか。資金を手に入れて中盤の守備力を上げにいくか。マッチデー収入が総売上の1/4を占めるクラブが、経営リスクを軽減させながら点取り屋もボックス・トゥ・ボックスのMFも確保したければ、2つめのテーマである「移籍金を下げるプラン」を検討する必要があります。ロンドンのメディアは、主力を差し出して支払い総額を抑えるというオプションの可能性に言及しています。

「アグレッシブで粘り強いルーカス・トレイラは、ディエゴ・シメオネにアピールするかもしれないタイプのMFだ。アレクサンドル・ラカゼットは、アトレティコにとってさらに魅力的だろう。スペインサイドは、過去に彼とリンクしていた」。オーバメヤンとラカゼットをダブルで失うわけにはいきませんが、パーティー獲得を熱望するアルテタ監督は、ルーカス・トレイラとのスワップなら応じるかもしれません。

3つめのポイントは、チャンピオンズリーグの出場権を獲得できるか。これによって、アーセナルの財政状況もパーティーの意向も大きく変わってきそうです。4つめの命題である「中盤のキーマンを守ろうとするアトレティコ・マドリードの試みを無力化できるか」の成否は、プレミアリーグの終わり方によって決まる可能性が高いようです。尤も、あちらもラ・リーガ6位で、欧州のステージを約束できるポジションではないのですが…。

今季ラ・リーガで24試合2ゴール、公式戦トータル35試合3ゴール。フィジカルの強さはプレミアリーグ向きで、攻守の切り替えの速さとパスの精度、集中力もスタミナも切れない守備はガナーズに欠けていたエッセンスです。懸念があるとすれば、2018-19シーズンから3枚増えたイエロー13枚でしょうか。ルーカス・トレイラよりも攻撃面での貢献度が高く、グエンドゥジよりも守備に長けたMFがどんな結論を出すのかに注目しましょう。(トーマス・パーティー 写真著作者/Anna Nessie)


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