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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brazil2014】圧巻アザール!ヴィルモッツ監督の采配が冴えるベルギー、連勝で勝ち抜け決定!

何しろプレミアリーグファンですから、カペッロ監督率いるロシアとベルギーなら、当然、プレミアリーグに主力選手が大勢いるベルギー推しです。しかし、危なかった!予選でポルトガルをかわして首位通過したロシアの守備は、カペッロ監督のチームらしく堅牢でした。初戦のアルジェリア戦で交代出場で得点したメルテンス、フェライニと、不安定だったフェルトンゲンに代わるヴェルマーレンの3人を入れ替えたヴィルモッツ監督でしたが、この日も思うように敵の守備網を崩せず。前半のチャンスは、メルテンスのドリブル突破のみ。逆に44分、グルシャコフの完璧なクロスをココリンが頭で合わせた一発は、10回に9回はゴールを奪われているであろう決定的なシーンでした。

31分にヴァルマーレンをケガで失ったために、後半、2枚しかカードが切れないヴィルモッツ監督。試合開始当初はボールを支配していたものの、徐々にロシアにペースを奪われ、ベルギーが先にゴールを奪うイメージはありません。アルジェリア戦では、フェライニの高さとメルテンスの速さを後半に注ぎ込み、0-1の劣勢から逆転に成功したベルギーでしたが、この日の苦境を打開する手はあるのでしょうか。ベンチには、デンベレ、シャドリ、ミララス、ヤヌザイのプレミアリーグ勢と、19歳FWオリギがいます。

ヴィルモッツ監督のチョイスは、この日も鮮やかでした。57分、ルカクに代えてオリギ。75分には、メルテンスをミララス。後半は、膠着状態が続きましたが、残り10分を過ぎて、明らかにロシアのガソリン切れが始まると、ベルギーのエースと途中出場の2人が輝き始めます。

84分、ミララスの地を這うようなFKがポストを叩いたのを合図に、「赤い悪魔」の猛攻が始まりました。ベルギーの中盤はボールを奪うとアザールに集め、背番号10はひとたびドリブルを始めると、確実にひとりふたりは抜き去り、フィニッシュにつなげます。86分のアザールのシュートは、DFに当たって枠を外れますが、ついに均衡が破れたのは88分。自陣深くでロシアの攻撃を止めたベルギーは、パス2本で前線のオリギにつなぐと、オリギはドリブルでペナルティエリア手前まで持ち込み、並走していたアザールに預けます。アザールは、事もなげにDFを置き去りにすると、ゴールラインまでえぐってオリギに折り返し。ゴール前に戻ったロシアDF陣を避けて、下がり目の位置で待っていたオリギは、フリーのボレーをゴールに突き刺します。

これで、勝負あり。アザールは追加タイムにも、ロシアDF陣を次々とかわし、右サイドでフリーのミララスにラストパス。ミララスのシュートはインサイドにうまく当たらず、GKにぶつけて2点めはなりませんでしたが、ゲームはこのままタイムアップ。最後に牙をむいたベルギーが連勝を決め、グループリーグ突破を果たしました。

2006年に優勝したイタリアもそうでしたが、途中出場の選手が活躍するチームは、レギュラーも控え選手もテンションが上がり、勢いがつきます。一見、苦戦続きのベルギーですが、いいところまで行くのではないでしょうか。準々決勝のアルゼンチン戦というヤマ場を抜ければ、ファイナルまでみえてきます。プレミアリーグの精鋭たちが、どこまで進撃を続けるのか。伏兵ベルギーの決勝トーナメントでの戦いぶりが、今から楽しみです。

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