偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグ36節、ニューカッスルVSトッテナム。ノースロンドンダービーを制したスパーズのミッションは、残り3試合を全勝してヨーロッパリーグの出場権を手に入れることです。ジョゼ・モウリーニョ監督は、ガナーズに勝った前節と同じ顔ぶれを揃えています。GKロリス、DFセルジュ・オーリエ、アルデルヴァイレルト、ダヴィンソン・サンチェス、ベン・デイヴィス。中盤センターはハリー・ウィンクスとシソコ、2列めにルーカス・モウラ、ロ・チェルソ、ソン・フンミン、最前線にハリー・ケインという布陣です。

キックオフからアグレッシブに攻めているのは、ホームのニューカッスル。5分に右からオーバーラップしたクラフトがクロスを上げると、クリアを叩いたアルミロンの左足ボレーはDFに当たってCKです。シェルヴィが直接狙った8分のFKは、ロリスがキャッチ。11分には、ハーフライン手前からドリブルを始めたサン＝マクシマンが3人かわしてボックス手前まで突進しますが、右足でクロスに放ったシュートはブルーのシャツに阻まれます。プレミアリーグ後半戦のアウェイゲームで1勝4分3敗と不振のスパーズは、リアクションサッカーに徹しているのか、ただただ押されているのか。16分、左サイドで切り返しを入れたマット・リッチーがゴールに向かうボールを入れると、シェルヴィのヘッドはクロスバーを越えていきます。

給水手前で攻めに転じたスパーズは、中央の崩しにこだわりすぎ、シュートを打てずに終わっています。しかし27分、初めての決定機からゲットした先制ゴールは、ルーカス・モウラ、ハリー・ケイン、ロ・チェルソ、ソン・フンミンと短いパスがつながった中央突破でした。ラストパスをボックス左で受けた韓国代表が、ニアにコースを見つけて右足を振り抜くと、ボールは名手ドゥブラフカの指先をすり抜けネットを揺らしました。ソン・フンミンは、今季プレミアリーグ11ゴール。29分に右足で放ったコントロールショットは、ドゥブラフカが左に飛んで弾き出し、追加点はなりませんでした。

40分、右からのアタックのクリアから立て直したホームチームは、アルミロンがサン＝マクシマンにサイドチェンジ。切り返しからニアに打ったシュートは、ロリスが手を伸ばしてCKに逃れます。42分、シェルヴィの速いアーリークロスがニアのドワイト・ゲイルへ。完璧に見えたヘディングシュートは、ファーポストに当たってストライカーを落胆させます。前半は0-1。シュート数は12対4とニューカッスルが圧倒しています。両者とも交代なしでセカンドハーフがスタート。スパーズがサイドアタックを仕掛け、マグパイズはカウンター狙いに徹しています。