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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

不調レッズの起爆剤となるか…地元記者が「南野はスパークをもたらす」と起用を提言!

「南野は、レッズの直近3試合で1度も起用されなかった。その間、彼らは1ゴールで、2ポイントしか獲得していない。ユルゲン・クロップが、これらのゲームのどの時点でも18番を呼ばなかった理由は、推測するしかない。WBA、ニューカッスル、サウサンプトンとのゲームが期待外れのパフォーマンスだったとしても、リヴァプールのマネージャーが南野をベンチに置いたままにする正当な理由があるのは間違いないのだから」

地元メディア「リヴァプールエコー」のアンドリュー・ベアズリー記者は、チャンピオンズリーグとプレミアリーグを制した指揮官に敬意を表しながらも、最近の采配には別な選択肢があったと主張しています。「Takumi Minamino can provide the spark Liverpool have lacked since Christmas(南野拓実は、クリスマス以降のリヴァプールに欠けていたスパークをもたらすことができる)」。クリスタル・パレス戦の3分にプレミアリーグ初ゴールを決めた南野をうまく使えば、7ポイントもロストせずに済んだのではないかというわけです。

サウスロンドンで0-7と最高のパフォーマンスを見せた後、クロップ監督は3トップとアーノルド、ロバートソン、ファビーニョを固定。WBA戦でマティプが負傷したため、ニューカッスル戦ではナット・フィリップスを起用したのですが、カラム・ウィルソンに振り回されてしまった若きCBに不安を覚えたのか、セインツ戦ではヘンダーソンをコンバートしました。残り8分で追いつかれたWBA戦で、南野ではなくオリギを起用したのは、出番が激減していたストライカーの奮起を促したかったのでしょうか。スコアレスドローだったニューカッスル戦の追加タイム2分には、サラーをシャキリに代えていますが、前線へのフィードの質を高めたかったといわれれば納得できます。

最も理解しづらかったのは、セインツ戦の采配でした。開始早々にダニー・イングスにやられて前半は1-0、早い時間にゴールがほしい展開。57分にシャキリを投入したのは、長期離脱から復帰して間もないチェンバレンに無理をさせたくなかったからでしょう。2試合連続でスイス代表のレフティをピッチに送り出したのは、必要な存在だからチームに残ってくれというメッセージだったのでしょうか。2枚めは77分、アーノルドをミルナー。クロスも守備もいいとはいえなかったSBの交代は、運動量の注入やバランスの向上という狙いだけでなく、危機感を煽るマネジメントの意味合いもあったのかもしれません

ビハインドを背負ったまま、最終盤に突入。手元にカードを1枚残していた指揮官は、ラスト5分あたりで南野を出すと思ったのですが…。これまでのチョイスについては好意的に捉えていたのですが、手を打たずにタイムアップという結末にはモヤモヤ感が残りました。マネは強引なプレイが目立ち、フィルミーノの出来もよくなかったなかで、南野投入はうってつけの改善策だったのではないでしょうか。「ドリブル成功率は88.9%」「ジョッタ以上にプレッシングモンスターで、90分の平均回数はナビ・ケイタに次ぐ24.7回」。情熱的な筆致で日本代表FWを推す地元メディアの記者の気持ちは、よくわかります。

FAカップのアストン・ヴィラ戦の後、中8日でマンチェスター・ユナイテッドとの首位攻防戦が待っています。ヴィラパークで先発するであろう南野がゴールを決めたら、アンフィールドの決戦では出番がまわってくるのではないかと思われます。「南野でスパーク派」のわれわれを深くうなずかせる一撃を期待しましょう。とはいったものの、最後にひとつだけ、大事なことをお伝えしておかなければなりません。マンチェスター・ユナイテッド戦のほうでは、何卒お静かにお願いします…。


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