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クラブ史上2番めの高額…トッテナムが、セリエA最優秀DFクリスティアン・ロメロを獲得!

トッテナムが、この夏3人めのディールを成立させました。セヴィージャでプレイしていたFWブライアン・ヒル、アタランタからローンで獲ったGKピエルルイジ・ゴッリーニに続く新戦力は、クリスティアン・ロメロ。先に押さえたGKと同じアタランタから連れてきた23歳のCBは、昨シーズンのセリエAで最優秀DFに選ばれた逸材です。

「Romero signs!」。トッテナムの公式サイトは、短い見出しでワールドクラスの獲得を伝えています。アルゼンチンのコルドバで生まれたロメロは、地元のCAペルグラードでプロデビューを果たすと、2018年にジェノアへ移籍。セリエAでの活躍に注目していたユヴェントスが、2019年の夏に2600万ユーロ(約2200万ポンド)で引き入れ、初年度は古巣ジェノアに貸し出されることになりました。しかし…。

イタリア王者にとって、クリスティアン・ロメロは何としても必要な選手ではなかったようです。2020年の夏に、アタランタが2年のローン移籍で獲得。条件によって、買い取り義務かオプションかが変わる契約は、引き取ってもらって構わないという意志表示です。コパ・アメリカで母国を優勝に導き、大会ベストイレブンに選出されたハードマーカーのパフォーマンスを見て、ユーヴェの経営ボードは後悔しているかもしれません。

昨季の活躍で値段が吊り上がり、プレミアリーグのクラブから4700万ポンド(約72億円)のオファーをもらったアタランタは、1年前倒しで権利を行使。買い取り価格は1600万ユーロ(約1360万ポンド)と報じられています。セリエAで3年連続で3位に入り、CLの常連となりつつあるクラブは、数年前までプロヴィンチアと呼ばれる存在でした。若い選手に結果を出させて移籍金の差分で稼ぐという手法は、中小クラブにとって重要なビジネスのひとつです。

財政危機がささやかれていたトッテナムは、思い切った買い物をしました。4700万ポンドは、2019年にタンギ・エンドンベレに費やした5380万ポンドに次ぐ高額です。夏の投資総額は7000万ポンド弱となりました。フォイスの買い取りオプションを行使したビジャレアルから得た移籍金は1300万ポンド程度。カタールのアル・ドゥハイルから得られるアルデルヴァイレルトの売却益は、1150万ポンドといわれています。

ハリー・ケインの移籍話は進んでおらず、4500万ポンドの赤字を埋める目処は立っていません。「スカイスポーツ」によると、スパーズはダヴィンソン・サンチェスの売却を画策しているとのこと。彼の売り値と、1440万ポンドといわれる冨安健洋のギャップでマイナスを圧縮し、さらに2~3人を手離そうとしているのかもしれません。

昨季プレミアリーグを7位で終えたクラブは、財政の立て直しとCL出場権獲得をダブルで実現できるのでしょうか。ハリー・ケインをほしがっているマンチェスター・シティとの交渉は、長期戦となりそうです。まずは、東京オリンピックを終えた日本代表CBの動向に注目しましょう。いや、その前に、スパーズサポーターのみなさん、クリスティアン・ロメロ獲得おめでとうございます!(クリスティアン・ロメロ 写真著作者/Agencia de Noticias ANDES)


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