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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×Everton】 リヴァプール勝ちきれず!今季もライバルの下へ

ベストメンバーのエヴァートン、スアレスとアレンがいないリヴァプール。プレミアリーグ第36節のマージーザイドダービーは、ついぞスコアが動かず、0-0で痛み分け。エヴァートンはトッテナムの背中が遠くなり、リヴァプールはライバル・エヴァートンを抜き去るのが難しくなりました。トッテナムは残り3試合で1勝すれば5位以上が確定。エヴァートンは次節のウエストハム戦で勝てば、2季連続でリヴァプールより上位フィニッシュすることが決まります。

実力伯仲の好試合、といういい方もできるのかもしれませんが、0-0でゲームが進むなか、リヴァプールは2枚、エヴァートンは1枚しか選手交代のカードを切っておらず、両チームとも攻めきれない時のオプションが不足していることが明らか。ハドルストーンやアデバヨル、ホルトビーらを効果的に使いながら、ゲームの流れを変えにいけるトッテナムとはチーム力に差があります。この日は、リヴァプールがゲームを支配しますが、ジェラードやコウチーニョの効果的なパスをスタリッジが決めきれず、エヴァートンの体を張ったディフェンスを崩せませんでした。エヴァートンも、相手にペースを握られ、数少ないチャンスを活かしたかに思われたディスタンのシュートはネットを揺らしたものの、その前にファールがあったというジャッジでゴールならず。最後はリヴァプールの攻撃をかわすのでせいいっぱいでした。

来季に向けてのチーム強化を考えると、エヴァートンよりもリヴァプールのほうが大変そうですね。キャラガーがピッチに別れを告げ、ジェラードは30代半ばにさしかかり、ダウニング、グレン・ジョンソン、アッガーも30代の仲間入りです。ケリー、アレン、シェルヴィ、スターリングなどの若い選手の成長を促しつつ、MFとディフェンスラインに軸となる選手を補強する必要があります。チャンピオンズリーグの常連だったベニテス監督時代、2008-2009シーズンに25勝11分2敗という好成績でプレミアリーグ2位になったのを最後に、この4年間、5位にすら入っていない状況を打開するには、スアレスやジェラードなどの主力がケガなどで離脱してもそれなりに戦える状態を作らないといけません。今季は、2分3敗という最悪のスタートだったことを思い出せば、その後の14勝11分6敗は「何とかここまでは巻き返した」ということなのかもしれませんが。

エヴァートンは、「どこまで上がりたいか」ですね。やりくり上手のモイーズ監督が、少ない予算、薄い選手層を目いっぱいうまくまわして最高のコストパフォーマンスを出していますが、このスケールでは今季以上の成績は難しいでしょう。「時々ELに出られて、うまくいけばリーグカップで優勝」ぐらいの目標であれば今の延長線上のチームづくりでOKですが、もう一段上にいくなら、攻撃に厚みを持たせないと「引き分けキング」からの脱却はできないでしょう。

プレミアリーグ名物のひとつであるマージ―サイドダービーは、ゲームは白熱しながらも、両チームの今季のトップラインを絶望的に決めてしまう1戦になってしまったようです。来季、リヴァプールの2チームがチャンピオンズリーグ出場権争いの一角に絡んでくれば、プレミアリーグはますます盛り上がります。このオフのチーム作りに注目しましょう。

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