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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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5戦9発の月間MVPハーランドと開幕5連勝の最優秀監督アルテタ…両者の好対照なスタッツに注目!

プレミアリーグ2022-23シーズンの最初の月間表彰は、ノミネートされたライバルたちが全員苦笑いの一択でした。MVPは5戦9発のアーリング・ブラウト・ハーランド。最優秀監督は、開幕5連勝のミケル・アルテタです。

最優秀選手の候補に挙がっていたのは、好調ブライトンのパスカル・グロス、ガナーズの首位快走の立役者ガブリエウ・ジェズス&ウーデゴーア、フラムの点取り屋アレクサンダル・ミトロヴィッチ、ニューカッスルに移籍した守護神ニック・ポープ、ロドリゴ&ザハの4ゴールコンビ。最も悔しい思いをしたのは、5戦5発という文句なしの活躍で選ばれなかったミトロヴィッチでしょう。

あらためて、ハーランドの衝撃のプレミアリーグデビューを振り返ってみましょう。ウェストハムとの開幕戦では、積んでいるエンジンの違いを見せつけるスプリント2本から2ゴール。3節のニューカッスル戦では、1-3の劣勢から同点に追いつくきっかけとなる豪快なボレーを決めています。

開幕からの3試合でアクセル全開になったモンスターは、クリスタル・パレス戦とノッティンガム・フォレスト戦で2試合連続のハットトリックを達成!走り出してすぐにトップスピードに入る爆発的なスプリントと、ボールが出てくるエリアに絶妙なタイミングで入ってくるワンタッチゴールで、ワールドクラスを見慣れたプレミアリーグファンを絶句させました。

8月に9ゴールは、空前絶後のプレミアリーグレコード。3発をゲットした2試合のハーランドをチェックすると、おもしろいスタッツが目に留まります。2試合とも全く同じで、ボールタッチ16回、パス成功はたったの6本。公式戦9試合13ゴールのストライカーに、「ボールに関与する機会が少ない」と難クセを付けるジャーナリストもクレイジーですが、「夢はタッチ5回で5ゴール」と自信たっぷりにやり合う22歳も異次元です。

ストライカーが大爆発のマン・シティに対して、攻守のバランスが向上したアーセナルは首位を快走。最優秀監督の候補だったコンテ、ペップ、グレアム・ポッター、マルコ・シウヴァは、アルテタの受賞に何の異論もないでしょう。開幕5連勝のチームの前線をチェックすると、ハーランドとは好対照です。

プレミアリーグ2022-23シーズンのタッチ数ランキング、FW部門の第1位はルイス・ディアスの335回。2位はブカヨ・サカで328回、3位のガブリエウ・ジェズスは320回です。左サイドのマルティネッリも312回と多く、彼らがいかに細かくパスをつなぎながら相手の隙を窺っているのかがよくわかります。ハーランドは132回しか触っておらず、ノーゴールだったボーンマス戦は8回という怖ろしい数字を残しています。

全体のランキングを見ると、ロドリ、カイル・ウォーカー、ジョアン・カンセロがTOP3で、ルベン・ディアスは7位。アーセナルの選手でTOP30に入っているのは、26位のガブリエウのみです。後ろで手数をかけ、チャンスと見るや一撃で決めようとするペップと、シンプルなビルドアップから前で動かすアルテタ。彼らのゲームは、ジェズスとハーランドの居場所を気にしながら観ると、さらに楽しめるのではないでしょうか。それにしても8回って…逆に凄い!


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