イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「憂鬱な夏に時計を戻した」…現地記者が嘆いた貧攻イングランド、指揮官に打開策はあるのか?

初戦はイランに6-2で圧勝。順調なスタートだったイングランド代表は、UEFAネーションズリーグで6戦勝利なしだったチームに逆戻りしてしまいました。格下のはずのアメリカにスコアレスドロー。ハリー・ケインとブカヨ・サカはシュートを枠に収められず、スターリングは1本も打てずにグリーリッシュにポジションを譲っています。

イングランド代表は、イラン戦と同じメンバー。GKピックフォード、DFトリッピアー、ジョン・ストーンズ、マグワイア、ルーク・ショー。セントラルはベリンガムとデクラン・ライス、2列めにサカ、メイソン・マウント、スターリング、ワントップにハリー・ケインという顔ぶれです。

プレミアリーグでおなじみの膝をつくポーズで、差別反対の意を表した後、間もなくキックオフ。アメリカのプレスを嫌がっていたイングランドが、最初のチャンスをつかんだのは10分でした。ジョン・ストーンズの縦パスをスターリングがトリッピアーにつなぎ、ベリンガムが右からカットイン。外から上がったスターリングのグラウンダーを叩いたハリー・ケインの一撃は、ジマーマンに当たってしまいました。

トリッピアーのCKからの二次攻撃。ボックス左をドリブルで突破したマグワイアは、スターリングへのラストパスをカットされます。サカとスターリングが仕掛けるサイドアタックは、クロスが通らず。アーリークロスに先着した17分のハジ・ライトのヘッドは、マグワイアが体をぶつけて右に外させました。

26分、右にいたデストのクロスを受けたマケニーはフリーでしたが、ハーフボレーはピックフォードの頭上を越えていきました。29分のムサのロングシュートは、デクラン・ライスに当たってGKがキャッチ。33分にムサのパスをボックス左で受けたプリシッチは、左足のシュートをクロスバーに阻まれています。

イングランドのサイドアタックは、スピードも流動性もなく、苦しいクロスをはね返され続けています。41分、ボックス右に持ち込んだデストのシュートは、マグワイアがブロックしてCK。45分にワンツーから左サイドを突破したルーク・ショーは、ニアのサカにグラウンダー。イラン戦で2発ゲットの若きウインガーは、左足のボレーを枠に入れられません。

追加タイムに放ったメイソン・マウントの強烈なミドルは、アーセナルのマット・ターナーが外に弾き出すビッグセーブ。単調なアタックが多かったイングランドは、何かを変えたかったのですが…。49分のマケニーのミドルは、クロスバー越え。イングランドは、ウインガーの強引な仕掛けを止められるシーンが目立っています。

サウスゲート監督の最初のカードは、68分。ベリンガムとスターリングの後釜は、ヘンダーソンとグリーリッシュです。73分、メイソン・マウントとのパス交換で左から上がったグリーリッシュが、ニアにグラウンダー。足元に収めたハリー・ケインは、シュートの体勢に入ったところで2人に囲まれ、打てませんでした。

78分、サカに代わってラシュフォード。マンチェスター・ユナイテッドのアタッカ―が放った唯一のシュートは、87分でした。グリーリッシュのヒールパスをボックス左で受け、一瞬コースが見えたタイミングでコントロールショット。足元に入りすぎたボールに力が入らず、マット・ターナーが悠々とキャッチしました。

イングランドのラストチャンスは93分。左から蹴ったルーク・ショーのFKはハリー・ケインの頭にぴったりだったのですが、左隅を狙ったヘディングは外に逸れてしまいました。かくして0-0。アメリカが欧州のチームをゼロに抑えたのは19試合ぶりで、1950年に1-0で下したのはイングランドです。

「BBC」のフィル・マクナルティ記者は、「憂鬱な夏に時計を戻した」という言葉で策がなかったアタックを批判。「敗戦を回避できたのは、ハリー・マグワイアのディフェンスパフォーマンスのおかげ」と、セットピースで活躍したマンチェスター・ユナイテッドのCBを称賛しています。

ウェールズ戦は、3点差で負けてもノックアウトラウンド進出。サウスゲート監督は、攻撃に変化をもたらすことができるでしょうか。フォーデン先発、ラシュフォードとハリー・ケインの2トップ、コナー・ギャラガー抜擢…指揮官が選ぶ次のスタメンに注目しましょう。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す