偏愛的プレミアリーグ見聞録

リヴァプールが新しいFWを獲得しました。昨季、最終戦の勝利で何とかリーガ・エスパニョーラ残留を果たしたセルタ・デ・ヴィーゴの背番号10、イアゴ・アスパス。CFとトップ下を両方できるレフティのスペイン人で、2011-12シーズンははスペイン2部で23ゴール、昨季も1部に昇格したセルタで12ゴールを決めています。複数のポジションができて、ドリブルもうまくキックが正確な選手で、プレミアリーグで成功しそうなタイプですね。

実はこのアスパス、1月の移籍市場でスウォンジーが獲得を検討していた選手なのです。ロジャース監督からラウドルップ監督へのパスサッカーの流れのなかでしっかり機能しそうという評価であり、ラージョ・バジェカーノから獲得したミチュをブレイクさせたクラブが二匹目のドジョウとして狙っていた選手ということで、カウンター以外のアイデアが前線にほしかったリヴァプールにとって、おもしろい補強になるのではないでしょうか。来季は、スタリッジが先日の代表戦で受けたケガで開幕に間に合わないかもしれない、という懸念もあるので、なおのこといい選択です。

気になることがあるとすれば、このチームのエースストライカー同様、激高しやすいことでしょうか。3月にはデポルティーボ・ラ・コルーニャ戦で相手に頭突きをかまし、レッドカードをもらっています。マドリードやバルセロナは別としても、スペインの下位チームに比べれば、プレミアリーグはマスコミやサポーターの眼が厳しいので、くれぐれもスキャンダルやラフプレーなどでダーティーなイメージがつかないように気をつけてもらいたいものです。