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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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クリスタル・パレスのクラブ史に残る名将、76歳のロイ・ホジソンがついに退任!

「このクラブはとても特別で、私にとって大切な存在であり、サッカー人生において大きな役割を果たしてきた。トップクラスの選手やスタッフとともに、好きなことを日々の仕事にするチャンスを与えてくれた。しかし最近の状況を鑑みて、クラブが先を見据えた計画を立てるのが賢明であることは理解している」

「スティーヴ・パリッシュとアメリカ人のパートナー、私を支えてくれたコーチングスタッフとバックルームチームに感謝したい。特に、長年の友人でありアシスタントのレイ・ルイントン、コーチのディーン・キーリー、パディ・マッカーシー、そして素晴らしかったスポーツサイエンス、ビデオ分析、メディカル部門に多大なる謝意を伝えたい」

15日のトレーニング中に倒れ、入院していたクリスタル・パレスのロイ・ホジソン監督が退任を発表しました。御年76歳。チェルシーに1-3で敗れたセルハースト・パークの24節が、長きキャリアのラストゲームとなるでしょう。1976年にハルムシュタットの監督に就任してから48年。昨年の3月に呼び戻されたクリスタル・パレスは、24チームめのサインでした。

1986年から指揮を執ったマルメでは、アルスヴェンスカン(国内リーグ)5連覇、スウェーデンチャンピオン(プレーオフ勝者)2回、スウェーデンカップは2回制覇。2000年からのコペンハーゲンでも、リーグ優勝を果たしています。しかしインテルではUEFAカップ準優勝が最大の成果。リヴァプールは半年で解任と、ビッグクラブでは結果を残せませんでした。

イングランド代表でも振るわず、2014年のワールドカップブラジル大会では、イタリア、ウルグアイ、コスタリカに3連敗で56年ぶりのグループリーグ敗退。ユーロ2016では、ラウンド16でアイスランドに敗れてしまい、次のワールドカップで指揮を執ることはできませんでした。代表チームは、UAEとフィンランドでも目覚ましい成果を得られずに終わっています。

こうしてキャリアを振り返ってみると、大企業の社長は向いておらず、傾いた中小企業を限られた予算と人員で立て直す仕事が得意だったようです。2008-09シーズンのフラムでFAカップベスト4、ヨーロッパリーグ準優勝。フランク・デブールの後を受けたクリスタル・パレスでは、2018-19シーズンにクラブ史上最高の49ポイントを獲得しています。

サウスロンドンで過ごした最初の4シーズンは11位、12位、14位、14位。パトリック・ヴィエラの解任で呼び戻された昨季は、ラスト10戦を5勝3分2敗で駆け抜け、11位でフィニッシュしました。12節から3勝3分10敗と崩れた今季の評価は、ザハの退団とジェイク・ドゥクレ、オリース、エゼの負傷を勘案すべきでしょう。

後任は27歳年下のオーストリア人、オリヴァー・グラスナー。フランクフルトでヨーロッパリーグ制覇を成し遂げた指揮官といえども、戦力不足のサウスロンドンでは苦労するのではないでしょうか。「クリスタル・パレスとフラムのクラブ史に残る名将」に、心からの拍手を捧げたいと思います。


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