2026.05.31 チャンピオンズリーグ2025-26チャンピオンズリーグ
最後はガブリエウ…PKを取られ、PKをもらえず、PKに泣いたアーセナル、無念の敗戦!
セミファイナルまで11勝3分と、無敗で駆け抜けたチャレンジャーのスターティングメンバーを確認しましょう。GKラヤ、DFモスケラ、サリバ、ガブリエウ、インカピエ。MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、ルイス=スケリー、FWサカ、カイ・ハヴェルツ、トロサール。ようやく負傷が癒えたティンバーはベンチで、ギョケレス、エゼ、ダウマンは後半の切り札です。
パリの前線はクヴァルツヘリア、ウスマン・デンベレ、ドゥエ。サイドの攻防が勝負を決めるポイントとなりそうです。最初の3分を敵陣で過ごしたアーセナルは、縦のボールをうまくさばいています。マルキーニョスのクリアがトロサールに当たり、ラインの裏に出たのは6分。左からゴールに向かったカイ・ハヴェルツが角度のないところから、ニアに突き刺しました。
チャンピオンズリーグは、11年連続で先に決めたチームが勝ち切っています。0‐1となってからは、パリがサイドを攻めています。4-3-3のコンパクトな陣形で守るアーセナルは、引きすぎるとミドルレンジから打たれるシーンが増えるでしょう。13分にボックス左に流れたファビアン・ルイスが左足を振り抜くと、ボールはファーに逸れていきました。
16分、敵陣中央で奪取したのはモスケラ。ウーデゴーアが左に出した浮き球は、トロサールに届きません。アーセナルの守備は、いつもの4-4-2にシフトしています。カウンターが得意とはいえないチームは、マイボールをうまくつないでテンポを変えたいところですが、ラヤのロングフィードをあっさりカットされるシーンが続いています。
26分、自陣からドリブルで上がったルイス=スケリーからウーデゴーア、サカと右につながると、速いクロスに走り込んだトロサールの前でサフォノフが触りました。インカピエがドリブルをカットされ、ヴィティーニャがカウンターを仕掛けたのは37分。右サイドでパスをもらったウスマン・デンベレがミドルを放つと、ガブリエウがスライディングでブロックしました。
左右にまわしながらスペースを探すパリに対して、アーセナルは前線に張るアタッカーを自由にさせず、ハーフコートマッチが続いています。43分にモスケラかわしたヌーノ・メンデスがクロスを入れると、インカピエのクリアに頭を突き出したファビアン・ルイスは浮かしてしまいました。45分のウスマン・デンベレのミドルは、明らかにミスキックです。
アーセナルが2度めの決定機を創ったのは、追加タイム3分。右サイドのモスケラが横に出したボールを、ウーデゴーアがダイレクトでラインの裏に送ると、カイ・ハヴェルツはフリーです。トラップが大きくならなければ、左足のシュートはマルキーニョスに止められず、枠にいっていたでしょう。追加タイム5分にファビアン・ルイスが左から放ったシュートは、ラヤの正面でした。
前半のパリのポゼッションは77%で、シュートも6対3でリード。後半も立ち上がりから、パリが攻勢です。47分のFKからデクラン・ライスがクロスを入れると、マルキーニョスが冷静にヘディングでクリアしました。55分のハキミのFKは、右に来ると読んでいたラヤががっちりキャッチ。パリがパスをまわし、アーセナルがスペースを埋める展開は、前半と同じです。
残り時間は30分、プレミアリーグ王者はこのまま引き続けるのか。サカの仕事は、ヌーノ・メンディのケアになっています。左サイドのクヴァラツヘリアとウスマン・デンベレがワンツーをかわしたのは62分。ウインガーに密着して足を出したモスケラはボールに触れず、PKを取られてしまいました。ウスマン・デンベレが左に蹴り込んで1-1。勝負はここからです。
アーセナルが波状攻撃を仕掛けていた77分、クリアを追ったサリバがクヴァラツヘリアと入れ替わってしまいました。左から一気にゴール前に持ち込んだ7番がニアを狙うと、ルイス=スケリーが足に当ててCK。アルテタ監督が2度めのカードを切ったのは83分。強引なプレイが多かったサカと疲れ気味だったトロサールがアウトで、マルティネッリとノニ・マドゥエケです。
85分のカウンターで、サリバをちぎったバルコラはタッチが長くなり、飛び出したラヤがキャッチ。89分に右から仕掛けたドゥエが横に流すと、ヴィティーニャのダイレクトショットはクロスバーすれすれを抜けていきました。6分の追加タイムで決着せず、延長戦に突入。90分までのポゼッションは75%対25%で、シュートは18対4と前年王者が圧倒しています。
カイ・ハヴェルツと代わったエゼは、ビッグチャンスを創れるか。ルイス=スケリーの後を継いだズビメンディは、前線を動かせるか。延長前半の93分、ノニ・マドゥエケのCKはゴンサロ・ラモスがクリア。2本めはニアポストの手前でゴールラインを割っています。100分にハキミが左足で放ったミドルシュートは、左に逸れていきました。
102分にヌーノ・メンデスと勝負したノニ・マドゥエケは、後ろから倒されたように見えましたが、ジャッジはノーファールです。前半を終えても1-1。107分の左からのクロスをバルコラが頭で折り返すと、果敢に飛び出したラヤがパンチで外に弾き出しました。デクラン・ライスが右からFKを蹴ったのは110分。ゴール前に浮いたボールに触ったのはサフォノフでした。
117分にインカピエがスリップし、ジョアン・ネヴェスがゴールライン際に出ると、クロスを叩いたドゥエのボレーはラヤがキャッチ。120分に中央にまわり込んだギョケレスのシュートは、パチョにヒットしてCKです。ノニ・マドゥエケのキックはニアでクリアされ、デクラン・ライスの強引なシュートをズビメンディが頭で前に送るも、密集に跳ね返されてしまいました。
勝負はPK戦に持ち越され、ゴンサロ・ラモスの最初のキックは、ラヤの読みを外して右上。ギョケレスとドゥエが右に流し込んだ後、GKが動いてから蹴ろうとしたエゼは左に外してしまいました。ここでラヤが、ヌーノ・メンデスを左に飛んでストップ。デクラン・ライスは冷静に右に決めています。ハキミとマルティネッリは左に蹴って4対4。ここからは失敗が敗戦に直結します。
ベラウドが右のサイドネットに収めると、ガブリエウが浮かしてしまい、勝負は決しました。パリのシュートは21本。アーセナルは7本で、オンターゲットはカイ・ハヴェルツの先制ゴールのみでした。パス本数は887本対285本。中盤で戦わずに相手に持たせて、序盤に得たリードを守り切ろうとしたプレミアリーグ王者は、たった1度の綻びが命取りとなりました。
リーグでPKを1度も許さなかったチームがPKを取られ、PKをもらえず、PKで泣いた一戦。カイ・ハヴェルツのトラップ、ノニ・マドゥエケの転倒…きわどいプレイが脳裏をよぎります。シュートを浴び続けたとはいえ、フリーで打たれるシーンはなかっただけに、悔しい敗戦でした。チームを鼓舞し続けたCBの失敗で負けたのなら、胸を張って受け入れるしかありません。
無敗のままで120分を終え、2つのミスで敗れたアーセナルを称えたいと思います。ギョケレス、エゼ、ノニ・マドゥエケ、ズビメンディらを加えたものの、攻めあぐむ試合が多かったチームは、前線と中盤の強化によって圧倒的な勝者になれる可能性を秘めています。1年後、ファイナルのステージに戻ってきてください。そして次こそは、文句なしの快勝を。
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