2026.06.03 移籍ニュース2026-27移籍ニュース
リヴァプールがイラオラとの交渉開始!経営ボードがボーンマスを変えた若き指揮官を選んだ理由。
ユルゲン・クロップの後を継いでプレミアリーグ制覇を果たしたスロットは功労者ですが、リヴァプールの経営ボードは「現状の課題を解決できる指揮官ではない」と判断したようです。「スカイスポーツ」のアダム・ベイト記者は、「対戦相手のローブロックやセットピースの守備などの問題に対処できなかった」と評し、説得力があるデータを提示しています。
2017-18シーズン以降のPPDAのランキングを見ると、2020-21シーズンからの4年はTOP3をキープしていたのですが、昨シーズンは7位に転落。PPDA(Passes Per Defensive Action)は、敵陣で相手がディフェンシブアクションを行うまでに許したパス本数で、クロップ時代の看板だったプレッシングの強度が落ちていることがわかります。
さらに深刻なのは走行距離(distance covered)のランキングです。クロップの最初のフルシーズンはリーグTOPだったのですが、スロット就任からの2年は16位、19位。2025-26シーズンは、厳しいプレスからのショートカウンターが激減してしまい、ローブロックに悩まされました。プレスルームで負傷者の多さや不利なジャッジを嘆く前に、やることがあったということです。
アダム・ベイト記者は、シャビ・アロンソよりイラオラのほうがサポーターが求めるスタイルを実現できる可能性が高いといっています。プレミアリーグにおけるスプリントの回数のランキングを見ると、2023-24シーズンにイラオラが就任して以来、ボーンマスは2位、1位、1位とトップクラスをキープしています。
かつてクロップがいっていた「プレッシングは、どんなプレーメイカーより効果的」という言葉に、イラオラは深くうなずくのではないでしょうか。43歳の指揮官がボーンマスでインストールしたプレスは独特で、ゾーンディフェンスでパスコースを切りながら、ボールを奪取できる状況になった瞬間に一気にマンツーマンにスイッチします。
昨シーズンのボーンマスが敵陣で奪ってから放ったシュートは147本で、チェルシーとマン・シティを上回るリーグTOPです。イラオラのプレスを図解で紹介した「アスレティック」のトム・ハリス記者は、「昨シーズンはダイレクトアタック一辺倒ではなく、ポゼッションを取って攻める頻度を意図的に増やしていた」とレポートしています。
2025-26シーズンのボーンマスは、ディーン・ハイセン、ザバルニー、ケルケズ、セメンヨをビッグクラブに引き抜かれました。立て直しを求められた指揮官は、トリュフェ、アレックス・ヒメネス、ディアキテ、イーライ・ジュニア・クルーピら新戦力をフィットさせ、プレミアリーグ18戦連続無敗でシーズンを終えてクラブ史上初のヨーロッパリーグ出場権獲得を果たしています。
ただしシーズンを通じて40試合しかしておらず、「60試合をこなすリヴァプールで、走るフットボールを続けられるのか」「欧州未経験の監督が、リーグとCLを両立させられるのか」といった不安もあるでしょう。キプロスのラルナカ、スペインの2部リーグだったミランデスとラージョ、ボーンマスしか記載されていない43歳の履歴書がリスクであることは間違いありません。
それでも、クロップのゲーゲンプレッシングを思い出させてくれそうな監督なら、ポジティブなギャンブルといえるでしょう。プレスルームでの明るいトークとタッチラインでのオーバーアクションもクロップと似ており、サポーターのみなさんは盛り上がるのではないでしょうか。リチャード・ヒューズSDが主導する交渉がうまくいくことを祈りましょう。
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