2026.08.17 監督トピックス
世代交代が進むプレミアリーグの監督たち…就任3年以上はたった3人、30代・40代が80%!
就任から2年以上に枠を広げても、サンダーランドのレジス・ル・ブリとブライトンのファビアン・ヒュルツェラーが加わるのみです。ビッグ6の監督を並べてみると、昨季のプレミアリーグを制したガナーズの指揮官以外は2026年の就任で、最年長は47歳のロベルト・デ・ゼルビ。最年少は44歳のアルテタ、イラオラ、シャビ・アロンソと、フレッシュな同世代対決となっています。
2025-26シーズンが終わるまでは暫定監督だったマイケル・キャリックは、ミドルズブラでの2年8ヵ月しか正監督のキャリアがなく、トップリーグでは初采配となります。フラムで5シーズンを過ごしたマルコ・シルヴァの後を継いだアルバロ・アルベロアは、レアル・マドリードでの28試合しかトップチームで指揮を執った経験がありません。冷静に考えると、大胆な人事です。
前任が人気者で居心地が悪そうな監督といえば、最初に名前が挙がるのはペップの後継者でしょう。エンツォ・マレスカは、ジョン・ストーンズ、ベルナルド・シウヴァ、ナタン・アケ、レインダースを失ったチームで、稀代の名将と戦績を比較される地獄の日々が始まります。このうえロドリまでいなくなれば、「時間がほしい」が口癖になってしまうかもしれません。
ニューカッスルに56年ぶりのタイトルをもたらしたエディ・ハウの後釜は、38歳のマティアス・ヤイスレ。ザルツブルグとアル・アハリで5つのトロフィーを獲得したドイツ人監督が引き受けたチームも、アンソニー・ゴードン、ブルーノ・ギマランイス、トナーリ、トリッピアー、ラムズデールがいなくなっており、火中の栗を拾うという表現がぴったりです。
クリスタル・パレスでFAカップとカンファレンスリーグを制したオリヴァー・グラスナーは、クレイジーな監督解任で悪名を轟かせたエヴァンゲロス・マリナキスのノッティンガム・フォレストへ。過去1年で、ヌーノ・エスピーリト・サント、ポステコグルー、ショーン・ダイク、ヴィトール・ペレイラを次々に切ったオーナーゆえ、序盤のつまずきは命取りになるかもしれません。
グラスナーが去ったイーグルスは、ランスを劇的に変えたピエール・サージュを招聘しました。2024-25シーズンにリーグアンの8位だったチームを2位に引き上げ、クラブ史上初となるクープ・ドゥ・フランス制覇。素晴らしい戦績を評価された47歳のフランス人監督は、トップリーグのキャリアが2年2ヵ月しかなく、プレミアリーグはもちろん初体験です。
少し前までは、残留請負人といわれるような英国由来のベテラン監督も多かったのですが、今は世代交代が進んでおり、30代と40代が16人と大半を占めています。最年長は63歳のデヴィッド・モイーズですが、2番めのウナイ・エメリは54歳。オリヴァー・グラスナーは51歳、レジス・ル・ブリは50歳で、百戦錬磨のベテランといえるようなキャラではありません。
イングランド人は3人で、キャリック、ガリー・オニール、ランパードのトップリーグでの実働年数を足しても5年以下です。監督としての経験や実績より、クラブとの関係や名将のアシスタントなどの経歴が重視されるようになったのは、現役時代を過ごしたクラブで成功したペップとアルテタの影響か。スペイン人は、イングランド&スコットランドを上回る5人となっています。
フレッシュなコーチが増えたプレミアリーグ2026-27シーズンは、どんな結末となるのでしょうか。今シーズンの次に新監督が多かったのは、2016-17シーズンの8人でした。チェルシーに3-4-3を導入したアントニオ・コンテは、10位に沈んだチームを頂点に導き、ブルーズで失敗したモウリーニョはマン・ユナイテッドでカラバオカップとヨーロッパリーグを制覇しています。
ペップ・グアルディオラはプレミアリーグの最初のシーズンで、3位フィニッシュ。2年めだったユルゲン・クロップもTOP4に食い込みました。アーセン・ヴェンゲルが19年連続でキープしていたCL出場権を失ったシーズンでもあり、過渡期だからこそのニューフェース8人ともいえそうです。ちなみに就任初年度で解任となったのは、ハル・シティのマイク・フェランだけでした。
2026-27シーズンも、節目を迎えたクラブが新たなチャレンジを始める過渡期と位置付けるなら、新監督の躍進が話題になるかもしれません。「3バックの新機軸による復活」「ビッグクラブから去った監督が別なクラブでトロフィー獲得」「経験豊富な名将がTOP4から転落」…歴史は繰り返すといいますが、10年前の再現はあるのか?いや、やはり予測不能としかいえません。
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