2026.10.06 チームの話題(全体・他クラブ)
この夏の新戦力は最多の21人!プレミアリーグでリーグアン出身の選手が急増した意外な理由。
スパーズにはマティス・テルがいて、アストン・ヴィラのブバカル・カマラはチームに欠かせない存在です。TOP10でフランス人がいないのは、ドイツやデンマークからゴツゴツした選手を集めているブレントフォードぐらいです。エリック・カントナ、パトリック・ヴィエラ、ティエリ・アンリらが築き上げた絶大な評価は、今も脈々と受け継がれているようです。
いや、近年のフランス代表の圧倒的な強さによって、リーグアンとフランス人への注目度はさらに高まっているといえるでしょう。「アスレティック」のトム・ウィリアムズ記者が「レキップ」の調査を紹介しているのですが、2026年の夏にリーグアンからプレミアリーグに移籍した選手は21人で、昨年の17人を上回る過去最高だそうです。
この調査は、過去10年のフランスからイングランドの移籍についても追跡しています。移籍金を伴う新戦力獲得は236件で、ラ・リーガからの137件をぶっちぎっています。「アスレティック」の記者は、フランスが人気になっている理由のひとつとして、「相手に応じたフォーメーションを選ぶ監督が多く、戦術理解度が高いプレーヤーが多い」といっています。
「フランスはインテリジェンス、イングランドはキック&ラッシュ」は昔話ですが、「プレミアリーグはリーグアンより激しい」という見方も古いようです。「ジーニアス・スポーツ」でスポーツパートナーシップディレクターを務めるジェームズ・ヤング氏は、「リーグアンの身体的な負担とストレス、パフォーマンスはプレミアリーグより高い」といい切っています。
「プレミアリーグのクラブがフランス人選手を多数獲得する理由」と題された記事を読んで意外だったのは、ドーヴァー海峡の大移動が続く要因のひとつとして、「リーグアンの経済的な事情」が挙がっていたことです。「プレミアリーグがクオリティが高い選手を求めている」という力学より、「フランスが売りたがっている」というベクトルのほうが強いそうです。
「2020年に、中国資本が入ったスペインの放送局『メディアプロ』との32億5000万ユーロ(28億ポンド)の契約が破綻したことがきっかけとなり、長期にわたるテレビ放映権危機が始まった。これは『Amazon』『DAZN』などとの短命な契約によって悪化し、リーグアンのクラブの収益に壊滅的な影響を与えている」
「フランスのプロリーグを運営するリーグ・ド・フットボール・プロフェッショナルが立ち上げたチャンネル『リーグアンプラス』は、開設から数ヵ月で100万人を突破。加入者の獲得には成功した。それでもリーグアンのクラブは大きな赤字を抱えており、『レキップ』によると、18チームが2026-27シーズンに受け取るテレビ放映権料はわずか1億8410万ユーロに留まる見通しだ」(トム・ウィリアムズ)
プレミアリーグは最下位のクラブでも、1億ポンドを超える額を手に入れられるのですが、リーグアンは870万ポンド…!あちらの中小クラブがティーンエイジャーを積極的に試合に出すのは、若いうちに経験値を上げてプレミアリーグに高値で売りたいと考えているからだそうです。アーセナルのガブリエウ&サリバという成功事例は、経済的な効果としても大きかったようです。
フランス人以外でも、ジェレミー・ドク、サンガレ、フサノフといった素晴らしい選手が、「養成所」で技を磨いてステージに立っています。「若いのに経験豊富」「フィジカルも強い」「オファーはウェルカム」となれば…!移籍金がほしいリーグアンにとっても、プレミアリーグの価値が棄損する可能性があるマン・シティの騒動は、由々しき事態なのではないでしょうか。
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