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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×Arsenal】抱擁、そして握手。ヴェンゲルVSモウリーニョ、最後のオールド・トラフォード。

モウリーニョ監督と談笑しながらピッチに登場したヴェンゲル監督は、サー・アレックス・ファーガソンとも肩を組んで写真に収まっています。プレミアリーグ36節の一戦は、最後のオールド・トラフォード、しかし…!ベストに近いメンバーを揃えたマンチェスター・ユナイテッドに対して、アトレティコ・マドリード戦が控えているアーセナルは若手とサブの選手が過半を占めています。

さっそく両者のスタメンを見てみましょう。モウリーニョ監督のチームは、GKデ・ヘア、DFバレンシア、リンデロフ、スモーリング、アシュリー・ヤング。中盤にポグバ、マティッチ、エレーラが入り、前線にはアレクシス・サンチェス、ルカク、リンガードです。対するガナーズは、オスピナの前にベジェリン、マヴロパノス、チャンバース、コラシナツ。中盤センターにメートランド=ナイルズとジャカが並び、2列めにはムヒタリアン、イオビ、リース・ネルソン。プレミアリーグ6ゴールのオーバメヤンは、初めてのオールド・トラフォードで真価を発揮できるでしょうか。

4分、最初のチャンスはホームチーム。アレクシス・サンチェスのクロスがDFに当たって高く浮くと、クリアを拾ったマティッチのボレーがポグバに渡るも、ミスキックが左に逸れていきます。7分、リンデロフのロングシュートがDFラインに引っかかると、こぼれ球が右のリンガードに渡りますが、きわどいグラウンダーはシュートにつながりません。右サイドを執拗に攻めるマン・ユナイテッドは、クロスが味方に合わず。15分にリース・ネルソンが中に持ち込んで右足を振り抜くと、デ・ヘアが余裕をもってキャッチします。

16分、先制はマンチェスター・ユナイテッド。ポグバが中央からドリブルで上がった速攻は、ボックス右でパスを受けたルカクがファーサイドに絶妙なクロスをフィード。アレクシス・サンチェスのヘッドがベジェリンに当たってポストを叩くと、ポグバが巧みなボレーをゴール右に流し込みました。19分、ベジェリンとメートランド=ナイルズが右サイドを崩しにかかり、ニアでパスをもらったムヒタリアンのミドルが左ポストぎりぎりを抜けていきます。自陣深くに中盤が下がり、奪ったボールを縦に速く展開するマン・ユナイテッドに対して、ヴェンゲル監督のチームはひたすらサイドアタック。36分にメートランド=ナイルズのスルーパスがベジェリンに通ると、ニアでクロスを待っていたオーバメヤンのヘッドは、デ・ヘアの正面です。

41分、ポグバの素晴らしいロングフィードがアシュリー・ヤングへ。縦にドリブルして左足で上げたクロスは、ニアポストにヒットします。44分、右に流れたオーバメヤンが左足に持ち替えてクロスを入れると、ネルソンのヘッドは右に外れました。前半は1-0。ガナーズは追いつくことができるでしょうか。後半開始早々の50分、ルカクが足首を痛めてラシュフォードに後を譲ります。1分後、マティッチが自陣で痛恨のボールロスト。フリーで中央から上がったミキが、リンデロフの股間を狙った完璧な一撃を左隅に決めました。

60分からのホームチームの波状攻撃は実らず。64分、モウリーニョ監督がエレーラとリンガードを下げ、マルシアルとフェライニを投入すると、ヴェンゲル監督はコラシナツとネルソンに代えてモンレアルとウェルベックです。69分、ボックス手前でフェライニから奪ったウェルベックのシュートは、デ・ヘアの正面。プレミアリーグ2位と6位の対決は、残り20分を切りました。マルシアルの左からのグラウンダーをスモーリングが空振りすると、右から上げたアレクシスのクロスをワントラップで叩いたフェライニは、クロスバーの上に浮かしてしまいます。

75分、負傷明けのミキが下がり、プレミアリーグは2試合めのウィロック。83分にアシュリー・ヤングがハイクロスを入れると、ファーに走り込んだバレンシアはボレーを高々と打ち上げます。89分、マルシアルの完璧なクロスがフェライニの頭に合い、ポストに当たったボールをラシュフォードが押し込みますが、ラインズマンの旗が上がっています。ところが91分、アシュリー・ヤングのクロスに競り勝ったフェライニが、素晴らしいバックヘッドを右のサイドネットに収めて2-1!マンチェスター・ユナイテッドが宿敵相手にダブルを達成し、プレミアリーグ4位以内を確定させました。

劇的な決勝ゴール、タイムアップの笛、モウリーニョ監督とヴェンゲル監督は抱擁、そして握手。創り込まれたWebサイトのスライドショーを見ているような現実感のない時間が過ぎ、「ついに終わってしまった」というせつない気分だけが残りました。「失うものが大きい試合ほど、人はより熱狂する」のだとすれば、どことなく醒めた空気漂う今日の試合を名勝負とはいえません。しかし、ピッチに立った28人は、全員がただひたすら勝ちたいと願い、戦い抜いてくれたのではないでしょうか。エジルもラムジーもウィルシャーもいなかったけれど、エミレーツの激戦のリベンジを果たせなかったけれど、ヴェンゲル監督の最後のオールド・トラフォードにふさわしいナイスゲームだったと思います。ドレッシングルームに引き上げていくボスの佇まいは、ザ・インヴィンシブルズを率いていた頃と変わらず、誇り高く堂々とした姿でした。

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“【MAN.UTD×Arsenal】抱擁、そして握手。ヴェンゲルVSモウリーニョ、最後のオールド・トラフォード。” への1件のコメント

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    マルシャルとフェライニと交代した選手が効いてました
    そのマルシャルとフェライニがいなくなるという噂も聞きますが来季大丈夫ですかね
    2人ともスタメンとしては力不足かもしれませんがシーズン通して考えると必要な選手なはず
    ユナイテッドは一貫性がないとモウリーニョは言ってましたし2人かけるのは痛いですよね

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