イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ジダン監督がガレス・ベイル放出を明言!移籍先の条件は「英語」「ゴルフ」「サラリー」⁉

We hope he leaves soon. It would be best for everyone. We are working on his transfer to a new team.I have nothing personal against him, but there comes a time where things are done because they must be done.(われわれは、彼がすぐに出ていくことを望んでいる。みんなのために、それがベストだ。彼が新しいチームに移籍するように取り組んでいる。個人的な何かがあるわけではないが、物事を成し遂げなければならない時があるんだ)」

ヒューストンで行われたバイエルン・ミュンヘン戦でガレス・ベイルを外したジネディーヌ・ジダン監督は、冒頭の発言の後に「24時間以内か48時間後かはわからないが、状況は変わる。それは全員にとっていいことだ」と重ねました。冷酷に感じられるニュアンスには、ロッカールームの微妙な空気に対する配慮が込められているのでしょう。そういえば、プレミアリーグからエル・ブランコに活躍の場を移して9ヵ月めだったクルトワが、ウェールズ代表のエースがいかにチームになじんでいないかを暴露していました。

6年経ってもスペイン語を解さず、チームメイトとの食事会は「23時に寝たい」という理由で欠席。深夜までディナーを愉しむスペインのカルチャーに背を向けているそうです。休みがあるごとにウェールズに戻り、自宅にこしらえた3ホールのコースでゴルフ三昧。ロッカールームで付けられたあだ名は「ゴルフィスタ」。アザールが入団した際にも、「全米オープンが楽しみ!」とゴルフネタをツイートして炎上しています。

チームメイトから困惑され、サポーターからは厳しい声を浴びているベイルですが、5月にラジオのインタビューに応えた際には、レアル・マドリードに残りたいとコメント。「契約はまだ3年残っている。追い出したければ、毎年1700万ユーロ(約20億円)を払ってもらわないと。プレイさせないというなら、ゴルフをするだけだ」とボケていました(という解釈でいいんですよね?)。ユーヴェに入団したラムジーが最初の会見でイタリア語で話したとき、「ベイルのスペイン語よりうまい!」と話題になるぐらい、「Englishman in Madrid」的オレ流スタンスは有名です。

居場所を失いつつあるウインガーには、プレミアリーグのトッテナムとマンチェスター・ユナイテッド、ブンデスリーガではロベリーを失ったバイエルンが興味ありと報じられています。スペインで振りまいた数々のエピソードを聞くと、海外のクラブでうまくやれるイメージはありませんが、英語が通じる人が多いドイツは悪くないかもしれません。いや、しかし。度重なる負傷に悩まされながらも、ラ・リーガ155試合78ゴールという数字を残すあたりは天才ですが、「マドリードではあんな感じだったけど、ウチなら大丈夫」と胸を張れるクラブはあるのでしょうか。古巣という縁があるトッテナムは「給与が半額なら」。48時間以内に契約成立というスーパーイリュージョンショーが成功するとなると、プレミアリーグで最も売上が多いクラブと、ドイツかフランスのチャンピオンぐらいしか思い浮かばないのですが…。

月日が経つのは早いもので、2012-13シーズンのスパーズで無双状態だったレフティも、もう30歳です。ベイルはマイペースを崩さないでしょう。ベイルはときどき負傷でリタイアするでしょう。ベイルはゴルフに関するツイートの多さでサポーターを苛立たせ続けるでしょう。昨季は公式戦42試合14ゴール、半分は途中出場でした。次のシーズンは、さらに数字を落としてしまう可能性のほうが高いのではないでしょうか。

ロッカールームで隣同士のマルセロは、気を遣ってカタコトの英語で声をかけ、ピッチではゴール前にいるフリーのチームメイトがパスをもらえず、枠を外れたシュートを眺めてしばし呆然。「チームプレー」「仲間意識」「和」などという言葉は無縁です。日本人のプレミアリーグファンに嫌われそうな要素をこれだけ揃えているスター選手は、他にいないのではないかとすら思います。本ブログに目を通してくださる方々においても、復帰するとなったとき、「ベイル、お帰り!」と盛り上がる向きが少ないのは容易に想像できます。

それでも私は、ときどき妄想してしまうのです。英語で意志の疎通ができるプレミアリーグに戻ってきたら、華麗な復活があるのではないか、と。ノースロンドンかオールド・トラフォードか、勝手知ったるリーグに戻るというプランは成立するのでしょうか。スペインメディア「マルカ」は、移籍金とサラリーを用意できるクラブとして、中国スーパーリーグの江蘇蘇寧の名前を挙げていますが、ウェールズに戻りづらい国を選ぶとは思えません。まさか、ミニゴルフ場付きなら一発サイン⁉何はともあれ、次のニュースをしばし待ちましょう。

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